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州民請求「交通シフト・ヘッセン」署名提出までの道のり #6

署名提出までの様子を生々しく綴るシリーズ"州民請求「交通シフト・ヘッセン」署名提出までの道のり"。前回投稿から1ヶ月半ほど経ってしまったが、もちろん色々とコトは動いている。自転車メッセVelo Frankfurtでの署名活動の翌週末はオッフェンバッハ市で最も大きな祭りが2年ぶりに開催。事前に了承した5時間のシフトは気温37度下にばっちりはまってしまったが、どうにか無事任務完了。その当日の話の前に、この間の自分的署名活動関連の出来事を振り返りたい。

・署名活動協力店への道筋をIGリールで作成

署名活動をしているとたまに訊かれることがある。そのひとつは「オンラインで署名できないの?」という問いだ。この質問をする人はおそらくchange.orgや環境NGO団体などが行うオンライン請願フォーマットで署名をしたことがあるのだろう。それらも民意を数として示す上で重要ではあるが、要望に対する拘束力がない。州民請求というのは州民投票を請求するドイツの"州レベル版"住民投票プロセスの第一段階であり、その請求に必要な署名は紙で集められなければならないと州法が規定している。要はオンライン請願と州法に基づいた住民投票プロセスは完全に別物で、州民請求には紙とペンが必須であり、草の根的活動なしには署名は集められないのだ。

3度目の、それも自分にまたしても署名権がない署名活動ともなれば、できれば省エネルギーで署名を集めたい。イベントや人が集まる場所に出向いて集めるスタイルが王道であれば、署名活動に協力してくれるお店などに署名用紙と収集ボックスを設置させてもらう方法も主流だ。6百万人が居住するヘッセン州全体には200以上の収集場所が存在し、オッフェンバッハにも署名用紙を設置してくれているお店が数軒ある。署名用紙に記載している持続可能な交通転換のための州法草案を持ち帰ってじっくり読みたい人は、納得した上で協力する個人の住居のポストに24時間いつでも投函していい。そんな状況なので、新たに協力してくれることになってくれたお店にOKをもらい、その店まで脚を運んでもらうべく自転車住民請求オッフェンバッハのIGアカウントで"道筋リール"をつくった。署名用紙の回収供給網も確保して、あとは皆さん順路に沿ってよろしくという魂胆である。このお店の常連のみなさんはもう署名をくださったので、あとは近くの全くバリアフリーではない中央駅に憤慨し、電車の遅延で時間を余す人が250mほど歩いてくださったらいいなというところである。

ここで署名ができますよ、とわかるA3のポスター

・署名活動コミュニケーションチャットに参加

そんな風にして集めた署名は州の交通大臣に8月28日に手渡すことが決定しているが、その前に自治体別に仕分けして各自治体の選挙事務所などに有効か否かを確認してもらう手筈になっている。その時点でヘッセン州外へ転出していたり、州議会選挙の有権者による署名でなければ、その署名は有効とは見做されないが、民意の総意として提出はされる予定だ。そんな直接民主主義的紙作業があるので、署名活動は7月末までと言われるようになった。ラストスパート中の署名活動を最適化すべく、活発にコミュニケーションが取られているチャットアプリに私もようやく参加。誰かが時間とエネルギーを持ち合わせていれば一緒に集める人を募り、2人以上の小規模な署名活動が展開していく。ちなみに自転車住民請求オッフェンバッはの時はワッツアップで、今回はシグナルという土壌である。

・行こうと思っていた署名集めに行けず

今年の6月は祝日が多い。飛び石連休で4連休にしたり、少ない有給でまとまった休暇を取るべく2週間の休暇を取る人もこの時期に多い。署名活動の中心的メンバーでも4週間休みを取り、フィナーレに備えているような人もいる。先週の飛び石連休の平日金曜日に、近くの野外イベントスペースで夕方から署名集めをする人〜?と声がかかっていたので行こうと思っていた。しかし前日の祝日に行ったハイキング中にめずらしく下痢をしてしまい、身体の消耗が激しかったので敢なくスキップ。自転車でそこに来る人たちが多く、天気もよかったのでなかなか効率的に集められているようだった。

#7、気温37度下での署名集めに続きます。

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