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デザインとリサーチの成功を測定する方法はありますか? #今月のkintone Design Team

「今月のkintoneDesignTeam」とは?

こんにちは!kintone プロダクトデザイナーのSam(@samsam__unicorn)です!

今月のkintoneDesignTeam」とは、現役のkintoneデザインチームのメンバーが、質問に対して回答していくコーナーです。

ほぼ私が興味本位で気になったことを先輩たちに質問を投げかけるというコーナーになっていますが、もし私たちのデザインチームに質問があればぜひこちらから質問してください!お待ちしております!

今月の質問:

💬デザイン/リサーチの成功を測定する方法はありますか?

チーム的な指標でもいいし、個人的に大切なことでもいいです。
How do you measure UI/UX/research success? (Can be anything: team performance aspect/personal career aspect)

早速メンバーたちの答えを見てみましょう!


プロダクトデザイナー 王子田良輔 

デザインの成功

デザインの成功とは?というテーマで色々と議論ができそうですが、デザイナーの意図がユーザーの体験に届いているかが一つ指標になるかなと思っています。例えば削除系ダイアログで誤操作防止のために通常のプライマリーボタンとは逆の位置に削除ボタンが配置されていたり、「本当に削除しますか?」のように2重で確認ダイアログが出たりとデザイナーの方でフールプルーフの工夫がされています。

実際のユーザーが誤ったものを削除しようとしていた時に、上にあげたデザインがユーザーを誤操作から救った場合に「デザインが成功した」と言えるかなと思います。ただ、難しいのはわざわざここに関してフィードバックを自発的にして下さるユーザーは少ないということです。「ああ、危なかった」で終わることなので、わざわざ伝えてくれることはないかと思います。逆に不満に思う操作に関してはフィードバックをいただくことが多いです。なのでデザインが成功している状態は何も意見がない状態なのかもしれません。

とはいえ、何も意見がないからデザインが成功しているというのは流石に極端なので、デザインの効果測定として定性調査(ユーザーリサーチ)を行うことが一つ手段かなと思います。ユーザーテストでデザインの意図を検証する時には、もちろんですが検証ポイントについてはこちらからは何も促しません。ある特定の動作をしてもらうときに「デザインがしっかりと機能しているか」を見たいので検証したいデザインが「いかに自然にユーザーのメンタルモデルの一部に溶け込んでいるか」を意識しながら観察します。例えば新しいヘルプの導線の検証の際に、ユーザーがあたかも前からあったかのようにその存在に気づいてヘルプサイトを開いたかどうかなど、今ままでの操作を邪魔せずに助けになっているというところが検証できるとかデザインが成功したと言えるかもしれません。


UX / UI デザイナー Sebastien Breuilles 

I think you can measure the success of a design in several ways:

Internally: You can feel that the design is good if you share it with other colleagues and if the feedback from them is positive then it is a good sign.

Externally: We can ask external users to give us their opinion. This can be done through user testing or surveys.

In any case, for the design to be successful you have to keep in mind whom you are designing, the target audience, and their expectations.

Hope I have answered your question.


UI デザイナー 咲

私達が行っているプロダクトデザインだと、デザイン単体だけで成功かどうかは決められないかなと思ってます。

kintoneで言えば、お客様の学習コストなどが下がってより業務改善に取り組みやすくなったとか、その結果、その時間を使って何かに集中できるようになったとか。そういった状態が一応成功なのかなと思います。
そういった状態を知る手段としては、リサーチが一つ上げられるとは思います。

個人的には、少し質問からは外れるのですが、成功?と呼ばれるような状態に至るまで向き合い続けるマインドみたいなものが大切なのかなと。時に様々な制約や限られた選択肢の中で直接成功に結びつかないことや意図通りにないらないこともあるでしょうし、関係者からのフィードバックを受けつつ合意をとりつつ、できる範囲の中で最善を尽くせれば、それも1つ成功と呼べるのかもしれないなーとも思いました。


プロダクトデザイナー Sam

私にとって、成功には二つの側面があります。一つ目は製品的な成功、二つ目は個人的な成功です。

製品的な成功は定量と定性で両方検証した方が理想的にですが、なかなか実行するのが難しい。自分はデザイン案にユーザビリティテストを行い、当初想定した問題を解決できそうか、他の懸念がありそうかなどのところを見ているのですが、それは実際リリースした後のユーザーが問題なく使えるの保証ではないので、大事なのは一回で「問題解決できました〜」ではなく、常にiterateし続ける精神かもしれません。

個人的な成功は製品的な成功よりシンプルです。

  • 今まで学んできたものを活用できましたか?

  • 新しい知識を得たのか?

  • デザイナーとしてのスキルが成長したのか?

など、主観的な部分が多いのですが、自分のキャリアにとってどういった影響があると見ています。常に新しいことを学んでいる・学びたい好奇心を持ち続けるのはデザイナーとしてのやりがいと思っています。


UXリサーチャー 齋藤雄太

リサーチに関しては、PMやデザイナーなどの関係者が何らかの判断をする際に、その意思決定に関われたかどうかが重要だと思います。当然ですが「とりあえずリサーチはしてみたけど、結局よくわからないなぁ...」という状態にはしたくありません。

そのためには、例えばリサーチの相談をされた際に、言われた内容をそのまま実施するのではなく、「今回明らかにすべきことは何なのか?」「どのような方法であればそれを明らかにできるか?」といった部分をあらためて考え、適切なリサーチをしていくことが重要だと思っています。


デザインプログラムマネージャー KazuMax

個人の解釈ですが、デザインやリサーチの成功を数的に測るのはむずかしいと思っています。

ターゲットユーザーには、良い反応をもらえるデザインでも、そこからずれてくるとイマイチな反応や悪い反応もきます。「このデザインよかった」とわざわざ伝えてくれる人は少なく、「こんなデザイン私は嫌だ」という意見の方が熱量高くフィードバックをいただけるので、その数だけ見てもそれが失敗だった、成功していなかったのかは測れないと感じています。

デザインでもリサーチでも何か行ったときに、良し悪し関係なく新しい発見ができれば、自分はやった意味があった(成功)と考えるようにしています。逆に、何も発見できなかったと感じた時は、何か見落としている、勘違いしている、まだ終わってはいけないと自分は思うようにしています。


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