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【研修会レポート】鹿児島市の「教育におけるChatGPT(生成AI)活用に関する土曜講座」に登壇

本イベントレポートでは、鹿児島市の学校ICT推進センターが、5月20日(土)に開催した「教育におけるChatGPT(生成AI)活用に関する土曜講座」の様子をまとめます。

鹿児島市教育委員会が主催する今回の研修は、教育現場で生成AIを効果的に利用する方法や気を付けるべきことを実際に手元のパソコンで体験しながら考えることを目的として開催されました。講座冒頭、学校ICT推進センター所長の木田博氏は、「今回のウェビナ―に参加した教員から各学校で知見を広めていってほしい」とメッセージを伝えています。

株式会社サイバーフェリックスは、オンラインにて、約40名の教職員が参加する体験型研修の講師を務めました。2時間にわたる研修は、前半は弊社髙橋氏がリードするハンズオン講座、後半は参加教員によるグループごとのディスカッションと全体共有の2部構成で実施いたしました。

研修の前半では、生成AIサービスのカオスマップ、昨年11月に公開されたChatGPTなどを取り巻く各種サービス台頭の時系列、AIがテキストを生成する仕組みなどについて説明をしました。

こうした生成AIを取り巻く動きをまとめた上で、研修の要であるChatGPTの実演パートに移りました。記事の要約や作成、企画やアイディア出し、問い合わせの回答など、ChatGPTは、テキストの作成に関する幅広い作業を担うことが出来ます。

講座の後半では、前半の発表内容を踏まえて、教育現場での活用にあたっての意見出しや情報交換をグループで行いました。

全体共有では、文章の例文を作成し、児童に文法を直させたり、授業で意見が出ない時に、多様な考え方をChatGPTに提示させたり、など具体的な活用シーンにおける意見が上がりました。学習の個別最適化や学習意欲の向上という意味でも、質問に対してすぐリアクションが返ってくる点を活かすことが出来そうというインサイトもありました。

研修と平行してSlidoで質問を受け付けていたところ、ChatGPTで図形の作成が出来るか、という質問が出ました。これに対して高橋氏は、「今の所ChatGPTでは図形の作成はサポートされていない。各AIサービスには得意不得意があるため、ニーズに応じてサービスを組み合わせて活用することが重要」と回答しました。

木田所長は、利用時の注意点に言及し、「ChatGPTの利用規約では、18歳未満の場合、児童生徒が学校のメールアドレスで個人アカウントを開設することは不可だが、規約に基づき、教職員が、自身のアカウントを授業で使用する形などで対応は可能」と話しました。これに基づき、ChatGPTを搭載したLINE上のチャットサービスを活用している教員もいるようです。

生成AIとのチャットは、必ず正しい情報が表示されるわけではないことや、年齢制限や個人情報の扱い、著作権侵害の可能性など、利用にあたっての注意点に注意して使えば、学校での幅広い業務活用に効果的です。

鹿児島市では、Chatbotのプログラミングなど、今後、AIを学ぶための教材開発と鹿児島市としての利用ガイドラインの策定を進めていくとしています。

「AIを分からないから使わないと制限や禁止をするブラックボックスにも、何でもできると過信や依存するマジックボックスにもすることなく、デジタル・シティズンシップ基本を徹底していくことが重要である」と木田所長は締めくくり、研修は終了となりました。

■最後に

株式会社サイバーフェリックスでは、学校での生成AIの活用を促進するための研修会を実施しています。ご興味がおありの方は、以下のウェブサイトおよびプレスリリースから詳細をご覧の上、ウェブサイトのフォームよりお問い合わせください。

ウェブサイト:

プレスリリース:

お問い合わせ先:


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