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教室と大人世代をつなぐ   Vol.07 メディアをつくろう

議論が深まる仕組み

高校生と大人をつなぐには広い意味でのメディアが必要だと思います。高校生の先輩と後輩、さらには高校と中学をつなぐのにもメディアがほしいところです。ここでいうメディアとは、いわゆる媒体でなくてもかまいません。「広い意味で」と書いたのは、たとえばデータベース的なツールでもいいと考えています。探求学習から生み出されたものが学校内はもちろん学校外の方にも目に見える形にすること、そしてそれをネタにコミュニケーションが生まれるような形にすること、ほしい機能はこの2つです。「Something New」とか「今日のおススメ!」、「ランキング」などいわゆるメディア的なものもあってもいいのですが優先度は低いと考えています。またSNSのようなコミュニケーションの方法もあるといいとは思いますが、それだけだとどんどん流れていってしまうので、もう少し、1つのネタに対して議論が深まっていくような仕掛けが望ましいです。
でも、どうやって高校に導入したらいいのか?と思いますが、実は答えは簡単!「GIGAスクール構想」に入れてしまえばいいのです。いま生徒ひとりにタブレット1台という体制がまがりなりにも整いました。世界的なコロナ禍という外圧がなければ、導入まで10年はかかっていたと思います。これはチャンス!

ここでも多忙すぎる先生が

ところが、、。その実態は生徒の手元にタブレットがあっても、ちゃんと活用できている学校のほうが少ないとも聞きます。原因の1つは学校内のWi-Fi環境。セキュリティでガチガチなうえ、一度に数十人も接続できるキャパがないところも!どうしてこうなるのか?
私は詳しい事情は知りませんが、そもそもセキュリティとは使い方を制限することではなく、これまで通りの使い方をしながら安全性を確保することです。使い方を制限するのなら簡単ですが、結局、それは「使えない」ものになり、リテラシーも育ちません。だから外部の方とは個人のメアドを使ってコミュニケーションするようになってしまう。このほうがよっぽどセキュリティ的には問題があります。またタブレット端末というわかりやすい「モノ」を配るのはできても、Wi-Fi整備といったことには手が回らないお粗末さ。逆にWi-Fiさえあればスマホを持っている生徒もいるので簡単に始められるのに、そこもまたセキュリティでしばってしまっているのではないでしょうか?ちょっと話が脱線してしまいましたが、そしてもう1つの原因は現場の先生がタブレットを使おうとしないことと聞きます。これについては先生を一方的に責めるわけにはいきません。先生に使い方を教える人もいないですし、システム的なトラブルに現場の先生が対応していたらほかの授業にも影響が出ます。なにより先生は忙しすぎます

外から既成事実化

一方で、ツールをつくること自体は難易度の高いものではありません。私のおススメ策はどこかのベンダーさんと協力してツールをつくっていただき、探求の成果をどんな形でもいいので外部に公開さえしてくれれば、あとは外堀から埋めていくほうが早いと考えています。GIGAスクールに組み込むのは後回しにして、校外で仕組みをつくってしまえばいいのです。


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