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「起業するなら若いうち」は真実なのかどうなのか。

みなさん、こんにちは。
ロサンゼルスの宮本香奈です。

大変長らくお待たせしてしまいましたが(あれ?待ってない?)、いよいよ海外起業について語り始めたいと思います。

最近続けて日本の人に「起業するなら若い方が良いですよね」と確認されました。

質問されたのではなく、確認されたのです(←ここポイント)。

この確認がもし「起業するなら若くない方が良いですよね」というものだったとしても、相手がどちらの方向に背中を押してほしいのかサインをくれている場合、

「そうですね」

と答えるのが大人だったのかもしれませんが、私はつい立ち止まって考えてしまいました。

はたして本当に「起業は若いうち」なのかどうなのか、と。

微妙な年齢に起業したアタシ的結論。


私が起業したのは、28歳のときでした。

私の本にも詳しく書いていますが、アメリカで起業したことについて一番驚いていたのは元上司と元同僚たちでした。

「アメリカに移住したい」とは学生時代からよく言っていましたが、「起業したい」だなんて1ミリも考えたことはなかったし、ある意味元上司より驚いていたのは自分自身だったかもしれません。

28歳という歳は起業するのに早くもなんともない歳でしたが、遅すぎるっていうほど遅くもなく、なんというか、、、

微妙な年齢。

であったと思います。

でもひとつ言えるとしたら、若さに頼らず勝負できる年齢だったことで謎な「若いうち」プレッシャーからは逃れられた気がします。

そんなこんなで前述の質問(確認)には「え?起業?そんなに年齢関係あるかね。アタシは微妙な歳だったよ」とか思っていたのですが、先日私なりの答えが出ました。

結論、

起業は1日でも若いうちが良いです。

起業は若いうちにしろ。


昭和時代に「タイは、若いうちに行け」っていう航空会社のキャッチコピーがあってそれ見てすぐさま行ったよね、そういえば。

このコピーが刺さったのは自分が若かったからなのかは謎。

これを聞いて「えー!じゃぁもうだめじゃん」と思ったそこのアナタ!(いないか)

大丈夫です。

この「若いうち」が意味するところは、自分史上だからです。

私が今運営している会社の前身となる活動を始めたのは、アメリカに移住して右も左も分からない渡米数ヶ月後のことでした。

余談ですが「右も左も分からない」という表現について。

日本でも”ど”がつくくらいの方向音痴の私は、アメリカになんて来たらもうますますわけが分からず(涙)身内には「かなの趣味は道に迷うこと」と言われていました。

当時誰かに道を聞くと「〇〇より南に進んで」とか「北に1本行った道を東側に曲がって」とか、方位で言われることにもう頭の中がパニックになり
「右か左かで言ってくれよ!!!」と心の中で叫んでいました。

【アメリカ生活あるある】ワタシのひとり言

話を戻します。

私の尊敬する仲間が家族を連れて昨年ロサンゼルスに移住してきて、今年お蕎麦屋さんをオープンします。めちゃくちゃ楽しみにしています。

また先日、漁師さんご一家がアメリカに移住されてオープンした「お魚屋さん」的なお寿司屋さんに行ってきました。

なんとも美味しい!そして、ローカルの人が求めているものと自分が出したいお料理を絶妙なバランスで提供されていると、大変勉強になりました。

話をさらに戻します。

起業なんて人生年表に入っていなかった私が起業したのは、渡米後数ヶ月の頃でした。

そう、起業はというか、行動を起こすのは、思い立った日から数えて「1日でも若いうち」が良いのです。

何か新しいことを始めるには、前に進むエネルギーが必要です。

そのとき一番要らないものは、後に引っ張るエネルギーです。

新しいことを始めようと思い立っても不安や葛藤はゼロではないはずなので、そっち側に引っ張るエネルギーに気がついてしまうとそっちに引っ張られてしまうからです。

私の場合、起業したとき最強に役立ったことは

無知。

であったと思います。

起業は若いうちにするべき理由。


私が起業した背景には、いわゆる「知らないからできた」ポイントがたくさんありました。

移住してすぐであったため、日本人の先輩たちのコミュニティもよく知らず、

先に挑戦して撤退してしまった事例ももちろん知らず、

知っていたらできなかったであろうことも何も知らないうちに始めてしまいました。

だから(起業することが)できたのです。

思い立ってから時間が経つと、たとえ数日分であっても思い立った日から自分は若くなくなっています。

歳を取った分だけ情報に触れる可能性が増え、状況を理解する時間が経ち、良い意味でも悪い意味でも「賢く」なっていきます。

私が移住後すぐに起業していなかったら、きっと今もしていないと思います。

だって、いろいろ知っちゃってただろうから。

念のためですが海外起業の場合、移住後すぐにやらなくてはだめ!という話ではありません。

あくまで「思い立ってから」1日でも若いうちに始めたほうが良いというのが私の考えです。

思い立ってから考える期間が長くなれば長くなるほど、知識がつく分不安も増えるリスクを負うことになり、それが最初の行動を起こすにはマイナスだと考えているからです。

そして特に私のように海外のバックグラウンドがないのに海外での起業を考えている場合、文化やルールも含め日本とは異なることが多いので、圧倒的に始めてから現場で学んだほうが効率が良いです。

何ごとも情報だけ先にあって頭でっかちになるのもだめ、現場ばっかりで勉強足りないのもだめ、バランスが良いのが一番!だとは思いますが海外起業の場合に限って言えば圧倒的に効率が良いのは「現場での学び多め」だと思います。

私が自社メディアでインタビューをしてきた成功されている日本人起業家の皆さんも、揃ってストリートスマート

「この人はわりとデスクスマートタイプだな」と思う方は、ゼロでした。

あとね、やっぱり「若さ」についてものすごく気にしているのって日本の人特有だよね。

世界中もちろん「気にしない」ってことはないと思うけれど、日本の人のそれはちょっと強迫観念というかすごいおっかないパワーを感じます。

そもそも「若いうち」の捉え方は人によって全然違う。

なんなら自分の「若い」の定義だって、歳とともに変わっていくはず。

もしかしたらタイ航空のCMは、40代になった今観ても「お、来年行こうかと思ってたけど今年行っちゃうか!」と感じたかもしれません。

そもそも今の時代、こんな表現はだめなのかしら。

「自分史上、一番若いうち」は誰にとっても同じです。

だって明日の自分より今日の自分のほうが一日分若いんだモン。


ところで最近バレエスタジオを移籍した娘が、新しいレオタードを5つまとめてオンラインオーダーしたのですが、サイズが微妙に大きいものが1つありました。

娘は月曜日から金曜日までのレッスン着を並べながら

「これはちょっと大きめだから金曜日に着るねー!そしたらピッタリになってる可能性あるし」

と大真面目に語っておりました。

そうよね、月曜日のあなたより金曜日のあなたのほうが歳を重ねているんだものね。





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