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貴方たちのいない世界は想像したくない

4月に入ってさわやかな風と植物と虫たちを連れてくるようなこの時期に、darl+ingという楽曲を、もとい春を持ってきてくれたSEVENTEENさん。彼らの曲を聞いていると冗談抜きで好きになれる。私は確信がある。最近、幼馴染と散歩をすることが私の日課になっていて、その散歩中に私はずっとセブチの曲が好きだから聞いてほしいってずっと言ってて。(めちゃくちゃ迷惑)でも、幼馴染は「自分が本当に好きなものは盲目的になってるからあんまりおすすめしても相手に刺さらないことが多いよ」って諭されてたんです。(結論見てはもらえなさそうだった) しかし!ついに「YouTubeのリンク送るからお願いだから見てくれ……」と言って見てもらったら「思ってた以上に良かった。新鮮だった」とLINEが返って来たときに私の喜びようったらありゃしませんでした。
こんな押しつけがましいことを他人にずっと続けてきた私はもうずっとSEVENTEENさんに骨抜きにされたまま2年一緒に過ごしてきて今日このウジさんのトレーラーをオタクたちと見たんです。

一周回って涙引っ込んだ。


それから、パンデミックの不安な時期にきっと押しつぶされそうになっていたSEVENTEENさんの姿が見えたんです。私は正直、前か後で言ったら「後」の人だし、まだまだ知らないことがたくさんあって。こんな私がこういう風に考えることは本当におこがましいと思うんですけど、SEVENTEENさんはきっと2019年と2020年できっぱり分かれてるような、そんな気がしてるんです。2019年がグラデーションになって2018年と2020年で分かれているといった方がまだ正確かもしれません。

2017年の夏から急速に大きく輝きだしたように見えたかと思えば、2018年のSEVENTEENさんの仕事っぷりはいつ、どの時期のものを見ても気が狂いそうなほどきらめていて。どの仕事も誠実に、しかし着実に、確実に爪痕を残していく貪欲さを感じさせるコンテンツの多さに今でも、振り返ってみれば一種の不安さえ感じさせます。そしてその代償を払うかのように2019年、彼らの精神へのストレスを感じさせる前に、(もう当時の彼らはそのストレスも感じていたのかもしれないですが) 身体の方が先に不調を訴えたんだと、HIT THE ROADを見て感じたんです。ジュン君だったかな。ジュン君も含めてその周りにいたメンバーが「去年までは皆こんなに体を崩してたわけじゃなかったんだよ」と焦ったように言っているシーンを見て私はこの瞬間に泣いたんです。

この発言は今思えば、私にとって死ぬほど、恐怖を呼ぶものだと思っています。この彼の発言は私にとって、全てが大きく崩れだす前触れで、2020年にあのパンデミックが起こらなければ彼らは2022年の現時点で全員は居なかったのかもしれない。という不安を呼び起こす発言でした。実際にその時期には統括リーダーのエスクプスとボーカルチームのジョンハンが活動休止を発表していて。彼ら二人はSEVENTEENの中でもお父さんとお母さんのような存在で、両親がいなくなることで受ける影響をSEVENTEENはもろに受けていたような気がします。こんな状況になっていても、私たちはやっぱり一種の消費者という立場を取っている存在だからか、彼らが「出します・出ます」というものに関してはそれを断る、なんてことは絶対に出来ないというのもまた事実で。そういった少しもやもやとした感情を持ちながら、しかし、それでも進まなければならなかった2019年から時を止めるように2020年にすべてが止まりました。

その時の時間が止まってしまったショックは多分、パフォーマンスチームのTHE8とボーカルチームのリーダー、ウジさんが一番影響を受けているんじゃないかと思っています。この二人は特に時間の概念についてよく考えている人たちだと思っていて。だからこそパンデミックでぽっかりと空いてしまった穴が他の誰より途方もなく深く、濃いものだったんじゃないのかなと思っています。他のメンバーもそのぽっかり空いてしまった穴に対して不安や恐怖を感じていたことに他のコンテンツを見て感じることになるわけですが、それでもこの穴をあけた2020年が私にとって何よりも重要なものだと思っているんです。

彼らにとって恐怖だったかもしれない2020年の「ファンに会えないこと」「曲を届けられないこと」への恐怖は皮肉なことだとは思いますが、彼らのセルフケアをする時間に充てられたんだと、思っています。身体的不調が2019年に起きたと表現すれば、精神的不調が2020年にやってきた、と言ったところでしょうか。でも、そうやって神に仕組まれたかのようななす術もないセルフケアの時間が来たおかげで一気に不調が押し寄せなかったからこそ2022年のSEVENTEENが居て、私は来週のペンミに行くことが出来るというわけです。

私は13人いないと嫌で、彼らもまた13人いないと活動することが耐えられない運命共同体なんだと認識しています。ウジ君の今日のトレーラーが出る前にウォヌ君が復帰してきたことも、もう私には神々の悪戯に見えて仕方ありません。私にとってSEVENEENという存在は「神に愛された子たち」なんです。そらもう崇拝待ったなしですよね本当に。5月末に正規4集のアルバムを出す彼らですが、もうずっと誰からも愛されてほしい、と強く思います。

今日も彼らが笑顔でありますように。


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