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100名規模の部署で一体感を醸成するために、私たちが実施にしている2つのこと

ユーザーのサイボウズ製品活用を支援する施策を展開しているカスタマー本部。そこには、本部戦略の理解・浸透をサポートする「戦略デザインチーム」がある。100名を超える規模の組織が一丸となって業務に取り組めるために”大切にしている2つの活動”について、戦略デザインチームの江川さん・作山さん・高橋さんに話を聞きました。

情報共有が盛んなサイボウズ。そんなサイボウズにいる私たち社員でも”知らないこと”が全くない訳ではない。戦略デザインチームの3人が所属するカスタマー本部も、組織の規模が大きくなり人材や活動拠点が多様化していく中で、組織としての課題が浮き彫りになってきた。その1つが「部内交流の機会が減少」したことによる、本部メンバー個々の本部内の人材・活動に対する理解度が低下していることだった。

<1つ目の活動> “楽しみながら知る”機会を提供し、もっと知りたい!という気持ちを醸成させる

課題解決に向けて、チームが最初に取り組んだことは”活動の見える化”だった。同じ本部にいるチームなので、活動を全く知らないということはないが、具体的にどんな活動をしているの?と問われると正確に答えられる人がどれだけいただろうか…。それぐらい本部メンバーは各々の業務以外に目を向ける余裕がなく、自分たちの役割を全うすることを第一に考えて行動していたことで、組織内に見えない”役割の壁”のようなものが生まれていたのかもしれない。

その壁は意識的に生まれたものではなく、本部メンバーが責任を持って自分の業務に向き合った結果であり、思いは変わらず”ユーザーのために”と1つになっていた。そこに気づいた戦略デザインチームの3人は「横の繋がりを生むきっかけが必要だ」と感じたと同時に、他の人が何をやっているかを発信するだけでは”情報が本部メンバーの心に残らない”と思い、受け手がワクワクする情報発信を心がけ活動を行っている 。

取り組みの1つとして、某有名女優が毎週ゲストを招いてトークを繰り広げるトーク番組風に本部内の組織・人・活動の紹介をするプログラムを実施。参加者は当日の出演者とあらすじだけを知らされており、当日まで具体的な内容は全く分からない。いざプログラムが始まると、笑いあり、驚きありの和気藹々とした雰囲気でさまざまなトピックスが共有され、参加者は知らなかったことを”ワクワクした経験と共に知る”ことができた。

「前回のプログラム面白かったです!」「〇〇さんが担当している業務にとても興味があります!」といったカジュアルなテキストコミュニケーションが活発に起こるようになり、”ちょっとあの人とザツダン※してみようかな?”と自然に会話が生まれる機会が増えた。その要因は本部メンバー全員が楽しく活動を知れたことに他ならない。

※ザツダンとは?
https://teamwork.cybozu.co.jp/blog/1on1-meeting.html

<2つ目の活動> ”情報を自分ごと化”して組織を活性化させる

一方的にトップダウンで与えられる業務指示や資料を開示されるだけの情報共有では、なかなか情報を整理して理解することができない。戦略デザインチームの3名も、チームに参加した当初は「自分たちが思った以上に本部のことを知らないんだ…」ということを実感した。与えられる情報を自分ごと化することは簡単なことではないのだ…ということを経験するきっかとなった。

戦略デザインチームが本部内で担う最大の役目が、半期ごとに開催される”キックオフ会議”の運営だ。本部全体の方針や各部の注力施策が、マネージャーから本部メンバーに発表されるという点は一般的なキックオフと同様だが、”ゲーム感覚で人と活動を知る”というユニークな取り組みも同時に企画した。戦略デザインチームで参加型の取り組みを企画することによって本部メンバーの想いを汲み取る機会を作り、本部戦略の立案に繋げている。

結果として“自分たちが今考えていることが本部戦略のきっかけになる”という意識の醸成を生み出し、本部メンバー全員が戦略立案のプロセスを共有することで”自分たちが考えた戦略”だという認識を持つことができる素晴らしい機会になっている。このような場が設けられたことにより、ボトムアップ式の戦略立案フローが本部内に生まれ、完成した戦略の発表を受ける本部メンバーは”自分たちの意見が反映されている方針”という認識の元に情報を受け取るため、自然と提供された情報を自分ごと化することができるようになった。

また、会議中はkintone を活用して印象に残ったことやちょっと聞いてみたいことなどをつぶやける”実況スレッド”を立ち上げ、参加者の反応をタイムリーに見られる環境を整備。実況スレッドに書き込まれたことには関係する人やチームが返答できるようになっており、自然に本部メンバー間でコミュニケーションが生まれるきっかけを作っている。

組織内に生まれた”気持ちの余裕”

本部内の人や他のチームの活動を知ることでいい影響が組織に生まれた。本部内の人・活動を理解したことで意識的に助け合う気持ちが芽生え、「自分たちができないことは、他のチームと連携して進めていけばいいんだ!」と、業務に向き合う際の気持ちの余裕が生まれるようになった。その結果、活動と活動が良い形で連携して新しい取り組みが始まるようになってきた。

当たり前にある情報でも、ちょっとした工夫を加えることで本部メンバーが楽しく情報に向き合うことができる。それによって、モチベーションが向上し、組織全体の底上げに繋がる。グループウェア上がポジティブなコメントで溢れることが、組織全体の活性化に繋がるのではないかと思うと、それを生み出すのは”楽しく情報に向き合うきっかけを作ること”なのかもしれない。


取材に応じていただいた、江川さん・作山さん・高橋さん、ありがとうございました!