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47才のキャンパスライフ 〜慶應一年生ミュージシャンの日々〜 48「大学生活と創作」

 終戦の日の昨日、大学に入学してから2曲目のリリースをする事が出来ました。5月に出た"Indescribable"という曲は去年に作っていた曲なので、今回の"Sommer"というやつは初めて学生として最初から作ったものになります。

 確か期末テストの帰り道、しかし暑いなあと(日傘をさしながら)歩いていて、せっかくだから暑さで一曲作ろうと思い立った。爽やかな夏ソングじゃなくて、なんかこう、うだるような、視界が蜃気楼的に波打つような曲とかありじゃないかと。

 で、せっかく学生なのでドイツ語なんか使っちゃったりして。夏はドイツ語でなんだっけ。"Sommer"だ。

ゾマー!

 日本語を母語とするものとしての感性から言うと、英語の「サマー」は、なんか爽やかな語感で、波がパッシャーン!乾いた日差しがキラーン!みたいな感じがする。慣れ親しんだ言葉なのでイメージの刷り込みが感性しているというのもあるけど、Sの子音から始まる爽やかさと、次のM音のマイルドさを、もっとも明るい響きをもつ「ア」の母音で支えると言うのは音声的にも爽やかで、そしてそんなに思慮深くない雰囲気がある。昔の言い方でいうとネアカ、最近の言い方で言うと陽キャである。

 ドイツ語のゾマーはそれに比べると少し恐ろしいような響きがある。と言ってもちゃんとしたドイツ語ネイティブの発音を聞くと全然そんな事はなく、上記の明るい印象をそのまま少し違う地方の人が言ってるなくらいの感じだし、最初のSがあまり濁らない発音(地方によるのかな)の人もいる。しかしそれをベタッと日本語のカタカナにしてしまうと「ゾマー」という、古き良きRPGのラスボスのような雰囲気になってしまうのだ。

 そんな変換の妙が、夏が少し歪んだような曲想に合うのじゃないかと思ってタイトルを決定し、ゆっくりめのテンポに大きめのメロディーにディレイ(エコー)がかかった感じで作ろうなんて考えていると家に着くまでに1コーラスが出来てしまった。その勢いで最後まで作りたかったところではあるが、まだまだ試験期間中であったのでぐっと堪えて、夏休みに入ってからゆっくりと完成させた。

 日吉キャンパスの図書館を出て、作りかけのこの曲を聴きながら歩いているとAirPodsのノイズキャンセレーションを貫通して蝉の鳴き声が聞こえてくる。この組み合わせがなかなか素敵だと思ったので奇特な方はぜひ蝉が鳴いている所で聴いてみてください。

 歌詞動画に使った映像も日吉キャンパスの木々である。そんなこともあり、なかなか学生の身分を有効に活用して作った曲なのではないかと感じている。(元を取ろうとしているだけという説もある)

各配信サービスでも配信されるので、ぜひチェックしてみてくださいね! 感想なんかも頂けると嬉しいです。
https://linkco.re/ctE86YFv


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