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【ライブレポ】Fragrant Drive新体制お披露目ライブ(2022.4.29)

4月29日(金祝)、アイドルグループ・Fragrant Driveが秋葉原・AOHARIUM TOKYOにて単独ライブを開催しました。
3月まで、Fragrant Driveは5人組で活動していました。
3月21日の同会場でのライブをもって伊原佳奈美さんと三田のえさんが卒業、板橋加奈さん、片桐みほさん、辻梨央さんの3人が残ることとなりました。

日ごとに増えるメンバー

残ったメンバーからなる「新体制」のお披露目は、早々に発表された「クロフェス」などのイベント予定などから4月のGW前後なのだろうとわかったものの、2人卒業の時点では何人グループとして再出発するのかが全く明かされていませんでした。
何人新メンバーを迎えるのか、いやそもそも誰も加えず3人だけでやっていくのか。
いっさい分からなかったのでした。

公式ツイッターに動きがあったのは、4.29から遡ること2週間前の4月15日のことでした。
2週間後に新体制お披露目ライブが開催されること、そして新メンバーが加入することが発表されました。
やはりメンバー加入はあるようです。
その1人目は、ライムグリーン担当の三丸結愛さんでした。

新体制の情報は、まだ終わりません。
加入してくるメンバーはまだまだいるようです。
翌日以降、1人ずつ発表されていきました。

翌日発表されたのが、シャボンブルー担当の、乃上恋々(ここ)さんです。

三丸さんも乃上さんも、高校を卒業したてでアイドル経験はないようでした。
くどいようですが、この時点になっても何人組になるのかはまだ知らされていません。

新メンバーの予告だけはあるため、どうやらまだまだ加入メンバーは控えてのでしょう。
分かるのはそれくらいです。
いったい何人にまで膨らむのかとなりましたが、6人目となる次のメンバーの発表でようやく、なんとなく新生Fragrant Driveの形が見えてきました。

6人目は、ピーチピンク担当の小日向美咲さん。

小日向さんは、Fragrant Driveと同事務所であった3人組グループ「PASTELL」のメンバーでした。
メンバーの1人である七川叶憂さんの卒業と退所に伴い、3月の頭にグループは解散。
小日向さんともう一人のメンバーは事務所には残っているようでしたが、どういう形で今後活動していくのかついてはこれといった情報がありませんでした。
その答えがここで出たということになります。

小日向さんが加入するとなると、もう一人が誰なのかは翌日を待たずとも分かってしまったようなものでしたし、それ以上の加入はもうないだろうという察しもつきました。
7人で、というのがFragrant Driveの新体制なのでしょう。

7人目のメンバーは4月18日に発表されました。
小日向さんと同じく元PASTELLの、千代田流季さんです。
PASTELLでの担当カラーはオレンジでしたが、オレンジは既に片桐みほさんのカラーなので、Fragrant Driveではレモネードイエロー担当ということになっています。

Fragrant Driveメンバーの卒業に先だって解散してしまったPASTELLメンバーの行く先は気になるところでしたし、PASTELL解散後に2人の加入をうっすらと考えたこともありました。
それを思えばある種想定内というか、収まるべきところに収まったという感じでした。

ーーー

勝てる衣装

ここまでの流れを書いたところで、この日のライブの内容に入っていこうかと思います。
30分全4曲のパフォーマンスで、こちらとしても様子を観ながらだったのでレポと呼ぶには内容は薄いのですが、浮かんできた雑感をなんとなく集めてみます。

開演時間となり、新しくなったSEからメンバーが登場します。
新体制と共に、一新された衣装もここで初お披露目されました。
5人時代にARスポーツ「HADO」のアイドル対抗戦で勝ち取った100万円を活用し、元アイカレの佐藤春奈さんに作成依頼した衣装です。

登場はグループ加入順で、まずオリジナルメンバーの板橋さん、片桐さんが下手の袖から出てきました。
そこから辻さん、次いで元PASTELLメンバー、そして最後に乃上さんと三丸さんという順番だったはずです。

まず登場したお姉さん組二人、衣装を目にしたとき、正しい表現かは分かりませんが「これで勝てる」と思いました。
5人体制の真っ赤な衣装も、その前の「バーミリ衣装」と呼ばれる1stシングル「胸の奥のVermillion」の朱色の衣装もすごく良かったです。
でも、個人的に新衣装はそれらを遥かに上回っていました。
この衣装です。

フラドラ新衣装

グループのカラーである赤色がメインとなっているのはかつての衣装と同じですが、大きく違うのがこれまでは明るめの赤だったのが、今回はやや暗めになっていることです。
赤を基調としつつ、若干青っぽさが入った色は、言うなればワインレッドとかクリムゾンレッドとか表現されるのでしょうか。
その中にかすかに黄金色の装飾が散りばめられることで、全体の印象は圧倒的にゴージャスです。

大まかな色の特徴はそのくらいで、趣向が凝らされているのがデザインです。
各メンバーの意向が最大限に取り入れられ、メンバーごとに全く違うものになっています。
例えばパンツスタイルなのかスカートなのか、その形はどういったものなのかということにはじまり、肌のどの部分をどれくらい露出させるのか、あるいはガーターやベレー帽、カチューシャなどの装飾の有無、さらには袖の長さや見え方などがこと細かに作りこまれています。
三丸さんや小日向さんは王道のアイドルっぽく、板橋さんは一発目に貴族っぽいと言われたようです。
スカートの後ろが長い千代田さんもその系統でしょう。
攻めているのは辻さんでしょうか。

パッと見てお姉さんグループっぽさもあるのですが、メンバーのフレッシュさのおかげで高貴すぎず、親しみやすい見た目になっています。

メンバーごとのデザインの違いは細かく見てみるとキリがないほどでしたが、全体で見るとばらばらではなく一つの方向にはしっかりまとまっているという印象がありました。

失礼を承知でいえば、概してライブアイドルの衣装はいかにもみたいなチープな感じになってしまうこともあるのですが、Fragrant Driveの新衣装は他と間違いなく区別されます。
対バンで出てきたときに間違いなく大きな引きがあると感じたから「勝てる」という感想がぱっとでてきたのでした。

メンバー各論

さてステージに目をやると、AOHARIUMはここ最近のFragrant Driveの主催ライブでたびたび使われていて、卒業ライブの舞台でもありました。
5人の時も広いとは思いませんでしたが、さらに2人増えるとこんなにもかというほど窮屈に見えます。
フォーメーションの前後移動も大変そうでしたが、フォーメーションチェンジでメンバーが狭そうに横を通るとき、辻さんがさりげなくマイクを傾けてわずかでもスペースを空けていたのが印象的でした。

新メンバー4人について書いてみます。
三丸さんは最初こそ緊張していたようですが、後半、特に「Let It Flow」あたりで尻上がりに歌声が出るようになっていました。
乃上さんは手足の長さが存外目を引きました。
ピンクが誰よりも似合う小日向さんは、PASTELLでのイメージから正直Fragrant Driveと混ざっていくのだろうかと思っていたのですが、思いのほか「フラドラ」のカラーによく溶け込んでいました。
「胸の奥のVermillion」のサビで右手を頭の上で一回回す振りのとき、しっかりと手首が立っていて綺麗でした。

そして、千代田さん。
「スーパールーキー」は前体制での辻さんのように、違和感なくセンターに収まっていました。
PASTELLのライブを観ていた頃から、そのハスキーがかった声にはこの上ない魅力を感じていました。
千代田さんの息がかかると「Evergreen」にも切なさが加わります。
この日のパフォーマンスからは、なにかが立ち上っているような気合が伝わってきました。
フレーズの切れ目にマイクをわざわざ下ろす姿が目に留まります。

ユニゾンは音の種類が豊富になっていました。
これまでの5人の時には片桐さんのロングトーンが真っ先に聴こえてきていたのですが、7人ともなると薄まった感覚がありました。

人数が7人にまで増え、しかも個性がさまざまなメンバーが集まっています。
歌の厚みが増したことに加えたもうひとつの産物として、一曲の中でいくつもの顔を見せることができるようになるのかもしれないな、という印象を受けました。
例えばおなじAメロでも、1番の辻さんや千代田さんが歌うことでエモーショナルに、逆に最年少の二人や小日向さんが担当する2番は可愛らしくと、だいぶ変わっています。
人数が多いからこそ実現できたことでしょう。

それにしても、経験があった元PASTELLメンバーはともかく、未経験組の三丸さんと乃上さんはよくここまでステージを完成させたなと感じます。
聞いたら新体制でのレッスンが始まったのは卒業ライブの前後だそうで、となるとお披露目までは1カ月程度しか猶予がなかったということになります。
そんな短い期間でこんなに仕上がってしまうのかと驚いたのですが、片桐さんに聞いたら三田さんと辻さんが加入した前体制では準備期間が二週間しかなかったらしく、それを思えばむしろ今回は「時間はあったほう」だといいます。
こともなげに言っていたこの事実も相当な驚きでした。

ライブレポに残したいので全体を観ようと心がけているのですが、5人の時以上に気を抜いていると置いてかれてしまいそうです。
この日は歌割が多めな千代田さんにだいぶ持っていかれましたが、見るべきところは他にもあるはずです。

広報部長

歌割は卒業した2人のパートを補うというより、新体制を機に残留メンバーのパートも含めていくつか入れ替え、7人バージョンに再構成したようでした。

前グループ時代からずっと伊原さんが歌ってきたであろう「Evergreen」の落ちサビは、その当時からずっと一緒にいた板橋さんが歌い継いでいました。
また、これはステージ外の話になってしまいますが、伊原さんから板橋さんへのリレーという点でもう一つ書いておきたいことがあります。

伊原さんは、前グループのころと合わせて5年間ほぼ毎日ブログを更新していました。
卒業後、この流れを板橋さんが引き継ぎました。
新体制にかんして全く詳細が出ていないころは日常や身の回りのこと、新メンバーが次々と解禁されてからは新メンバー紹介など、わかりやすい文章で毎日上げてくれています。
それに加えてほぼ毎日コメント返しもしています。

伊原さんの時にも思いましたが、毎日まとまった文章をあげるというのは結構大変です。
Fragrant Driveのファンの方はグループ単推しの方が多いような印象で、僕みたいに節操なくあちこち行っている人のほうが少数派だと思っているので、ブランクが多少あったところで離れる方は少ないだろうと思います。
それでも、新体制お披露目までに空いた1カ月という期間は、アイドルの世界では決して短くはありません。
この間、広報部長として自らやグループのことを欠かさず発信して繋ぎとめていてくれた板橋さんの活躍はわすれてはならないことと思っています。

新生Fragrant Driveは初お披露目から早速対バンライブに連日参戦しており、この間は前体制でも滅多になかったライブ3本回しをしていました。
GW以降もアイドル劇場の(3週連続?)出演が告知されるなど、5月の週末も埋まりつつあります。
7人での曲も徐々に解禁されてきました。
これからが非常に楽しみです。

◆セットリスト
1 胸の奥のVermillion
2 恋花
3 Evergreen
4 Let It Flow(Flower Notesカバー、Fragrant Driveでは初披露)


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