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改・「60おっさんのタイからラオス・初めてのバックパッカー1人旅」 note版

〜人種混沌のパタヤーで味わったタイ古式マッサージが
夜を誘惑する
No.21

メインストリートに沿って、
長〜いビーチ沿いの遊歩道を歩く。

ガイドブックなどで必ず見る風景だが、
僕はこういうところは苦手だ。
人が少ない、ゆったりとしたところ、
そう、僕はドンデッドみたいな素朴なところがいい。

でも、来た以上、寄ってみたものの、
こんなに”混雑”していると思わなかった。

「ねぇ、写真、撮ったげる。
アレ、PATTAYAって看板、ハリウッドみたいね。
前に立って!そう、そこ!いい?」
パチリ!

「あれ、あの高いのが、ここで有名なヒルトンホテル・・・」

「この辺は面白いところだよ、ホント!あのさ、さっきの人居たよね、
彼もさ、1日、2人の女の子とさ、遊ぶんだ・・・何か判らない事とか、
行きたいとこあれば、連絡頂戴。案内するからさ。
で、マッサージは気を付けなさいよ、本当のマッサージとさ。
スペシャル目当てとかあるからさ。スペシャル?判るでしょ!
見た感じで判りますよ、すぐにさ・・・」
「うーん、僕は・・・古式の普通のマッサージしたいな」
「そう。200THB(680円)で1時間くらいかな。
どこにでもあるよ。オイルもあるけどさ」
と言って、
手を挙げ、ソンテウを止める。

「近くまで、これ乗ってこか!」
さりげない振る舞いに感心するばかり。

ケバケバしさ満開の中心街で降り、
溢れるショップの中、1ブロックくらい奥へ入っていくと、
メインストリートと並行に走っている第2ストリートに出た。
ここも負けず劣らず、かなり華やかだ。

ここで、ATMがあったので、5000THB降ろす。

辺りを見ながら一緒に歩いていると彼が、
「あー、この辺よ・・・あらら、アルアル、マッサージ。
ねぇ、お姉さん、いくら?・・・あら、ここ書いてある200THB。
オイルも200・・・ええ?古式マッサージ+オイル、2時間、350THB!
おお、これいいじゃない?」
「ええ。いいですね」
と話がドンドン進んで行くかと思えば、
「じゃーねー!」と、
そのお姉さんを後にして、
口を開く。
「さっきとこ、いいと思うよ!」
と恐るべき速攻アドバイス&サービス。

パパパパーン、スパーン!
ってな人なんだなぁと天晴れ!
と、
見上げると”スタッコート3”があるではないか!

僕がチェックインするまで、待ってくれた彼に礼を云う。
「なんか、あったら、連絡頂戴。待ってるよ!」
ライン交換もした彼の名は、Kさん。

この後、
パタヤーを去るまでの丸2日間、大変、お世話になる。
まるで、私の心が読まれているように・・・。

部屋へ入ると、早速、シャワーを浴び、
Kさんが茶化したあのマッサージ店に足を運ぶ。

行く前に、周りの店を見て回ったが、
やっぱりあの店が、なぜかいい感じがしたのだ。

11:30、入店。
深夜バスに乗ってきたことなんかすっかり忘れて、
けっこう、ハイだ。

タイ古式+オイル、2時間コースに挑戦。

2Fに上がり、
薄暗いカーテン仕切りの個室空間に入り、
スッポンポンになり、用意された七分パンツを穿く。

『っていうことは?・・・さぁ、これからだ!』

実はスペシャル有りじゃないの、ってな雰囲気になり、
それはそれでいいんじゃないの、ってなノリで、
若い女性の手が私の全身をマッサージ。

手、腕、背中、腰、足、お尻、内腿へと・・・。
『あれ、これは!』
ワクワク感が高揚し始めたが・・・、
最後に頭部を癒され、先ずはタイ古式が終わる。

別のスペースに移り、次はオイルマッサージだ。

生まれた姿になり、うつ伏せ。
バスタオルで覆われ、
満遍なくオイルを垂らし、
擦り込み、癒されていく。

古式と同様、全身の部位を、オイルでさすられ揉まれていく。

でも、このシチュエーション気分は”そう”なるよね。
微かに触れるか触れないかの彼女のハンドが
局部の一部にサーッと擦れると、
『ムムッ・・・』っていう気になる。
しかも、数回!

気持ち良かったなぁ・・・。
だって男だもん。
局部ギリの際どさもあったが、
それは動き上、仕方ないことだったみたいだ。
結局は至って健全な店だった。

1F、フロントで勘定。

待っていると、
なんと、屈強な厳つい白人が顔を出す。
まるで、用心棒。

『なんもせんで良かった・・・』

支払いを済ませると、スタンプカードをくれ、
用心棒がニッコリ、笑む。

「Thank you」
「オオ・・・サンキュー」

と、太陽サンサンの表へ出る。

『ああ、ビビった・・・変なこと考えたらアカンわ。
そやけどな、今度はスペシャルOKのマッサージで天国行きたいなぁ』
と刺激され妄想。

ブラブラとホテルの方へ向かい乍ら、
『夜、Kさんに会おうかなぁ・・・』
と、ホテルのプールでひと泳ぎして、
マッタリしようかと思ったが、
折角、来たんだ、
先ずは界隈の散策だ!
とホテル前のストリートを気の向くまま行く。

実に騒々しい街だが、
あのバンコクのゴチャゴチャ感とまた違う。
リゾート地だけあって、
都市には無いカラフル感というか、
爽やか感というか・・・チョット、開放感も織間ざり、
この街には、時折、そよ風が吹いているような感じもするも、
どこかの陰から女の気配が漂っている感じもしたりする。

真昼間からBarで酒を煽り、リラックスしている西洋人が多いのも影響しているかもしれない。

ハデな看板に決まり切った宣伝文句。
マッサージ店の多いこと。

呼び込む、それらしきマッサージギャル。
次から次へと声を掛けて来る。
『そうやなぁ、スペシャルはこっちやねんなぁ』
とポツネンと歩く。

オープンな明るいビアバーのカウンターの
”Chang、生ビール、55THB”
が目に入る。
『飲まない手はない!』

テレビではサッカー中継。
『そう、今はワールドカップの最中なんだ!』
カウンターに腰掛け、気軽に注文して、
ビールを煽る。

「旨い!」
暑いだけに、より滲みる!

その後、
衣服雑貨の大きな問屋街風を
行ったり来たり物色した後、
贅沢気分を味わいたく、ホテルのプールに飛び込む。

思わず、叫ぶ、「ベリーナイス!」

今日は何か違う。
何か平気だ。
人が気にならない。
よその国だってことが気にならない。
自身が付いてきたのかな。
慣れかな。
・・・来て10日目である。

エネルギーが溜まってきた。

彼の読み通り、
夜のプレイのことを隈無く喋っていたKさんに、
自然にラインをしてしまう。

夜の食事とスポット案内をお願いする。
待ち受けていた様に快諾してくれる。

「そう、僕は溢れる思いをリターンマッチしたいんだけど・・・」

Kさんはピンと来たようだ!

サポートしていただけましたら、より一層、充実した日々が送れると共に、明日へのパワーが漲ります!よろしくお願いします。