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身近になったYouTube

 前回20年前と現在のデータから子どもたちと職業について考えた。小学校でのキャリア教育から生まれた職業理解の違いが、20年前と現在のなりたい職業の違いに反映されているのではないかなどの発見があった。  今回は、前回調べて分かった「YouTuber」という職業が小学生のなりたい職業に台頭している理由を詳しいデータとともに考えていこうと思う。  まずはこちらのグラフを見て欲しい。 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepap

    • いじめアイコン

      歩きながら画面をじっと凝視する少女は、足を止めることなく表示されている見出しをスクロールしていく。 記事を読みきると、画面を閉じポケットにしまってその少女は少しスピードを速めて歩き出した。 きっかけは何なのか分からない。移動教室への移動の時に置いていかれたり、いつも一緒にいたグループの子をお昼に誘っても断られるようになった。一回だけなら偶然で済んだかもしれないが二回、三回とそういったことが続き、ついには私が話しかけても無視されるようになった。自分からグループだった子達に話

      • 20年前の子供と現在の子供のなりたい職業の違いから見る職業観の変化

         現在は、公務員やスポーツ選手などの職業に加え、「ひよこ鑑定士」と呼ばれるひよこの性別を見分ける仕事や「レンタルなんもしない人」といった変わった職業も増えている。 そんな中現在の子供達はどんな職業に就きたいと感じているのだろうか。時代の変化によってなりたい職業の傾向が変わるのだろうか。20年前と現在を比べて調べてみた。 このランキングを見ると、2003年ではスポーツ選手になりたい子供が全体の約三割と他の職業よりもダントツとなっている。一方で、2023年の上位三つの職業の割合

        • 東と西の棒

          私の村には東に一本西に一本の棒がはえている。 いつからはえているか分からないし、何のためのものかも分からない。こどもの頃の私は、触ってみたり、抜いてみようと友人と協力して引っ張ってみたりしたが、びくともしなかった。お父さんやお母さんにその棒のことを尋ねてみたこともあったが、その棒の存在すら知らずますます興味が惹かれていた。 しかし、成長するにつれその棒についての関心は薄れ、今では特になんとも思わない。そんな棒のことはすっかり忘れていた。 ある日村に大きな地震が起きた。凄ま

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          紹介

          今回は私が読んだ二冊の白書について紹介していきたいと思います。 一冊目はこちら↓ 戦後から60年経った2005年の子どもに関する情報が書かれており、「子どもと医療」や「子どもと地域」のように項目ごとにテーマが変わっており、ときにはデータを表しながら当時の子どもの状況が分かりやすく語られています。 二冊目はこちら↓ こちらも一冊目と同じシリーズの2022年版であり、コロナ禍での子どもの状況を項目ごとに分けて示しています。 この二冊の白書の内容を比べてみたところ一番変化

          私がもう一度行きたい場所

          ラストオーダーまで残り50分のところでようやく私たちは気づいた。時間配分を間違えたことに。 私がもう一度行きたい場所は友人と行った食べ放題の焼肉である。大学へ入学して早一週間。高校の時の友人と久しぶりに遊びに行くことになった。お互いの近況についてゆっくり話せるいい機会であり、当日の朝は楽しみすぎて早起きが苦手な私がその日は目覚ましなしで7時前に起きるという異例の事態を引き起こした。 そして友人に会い、大学生活についてや始まったばかりの授業についてをぽつぽつと話しながらあっとい

          私がもう一度行きたい場所