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社会

 この空間に入ろうとして自分を飾り立てた。少しでも見栄え良くしようと毎日笑顔で振る舞った。笑顔に飾り立てることに違和感を持ったが顔には出さなかった。それなのに空間にすら入れなかった。どこが駄目なのか自分では分からない。大粒の雨水が幾重にもこぼれて顔面を濡らした。 

「あなたたちには、空間に入れず取り残された抜け殻がどのように見えますか。」

「あなたたちは、この空間をどのように思っていますか。」

集団に合わせるのが精一杯になってたら、いつの間にか集団だけが前進し自分だけが躓き転んでた。「あれ、どうして躓いて転んだ?」「なんで、集団に合わせられないのだろう」集団は消え去った。取り残されたのは躓いて転んだ抜け殻だけ。

自分が何をしたいのか何が好きなのか分からず焦る。このままじゃ駄目だって。けど、今までの自分が何が好きだったのかを教えてくれた。好きだったものが本当の現在の自分を認めてくれた。

 

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