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心理的安全性のつくりかたを読んでみた②

こんにちは!「共学共伝の会」主宰の石原です。

今回も「心理的安全性のつくりかた」について紹介してきたいと思います。
数回に分けて、ゆっくりと進みますので、気長にお付き合いください。

「心理的安全性のつくりかた」 著者:石井遼介

最近、心理的安全性 の言葉をよく聞くようになりました。
会社の中でも何度も講習会が開催されたり、著者の石井先生を招いた講演会も開催されて、直接話を聞く機会もいただきました。
心理的安全性の定義や効果、心理的安全性が確保された職場をどのように作っていけばいいのかが書かれた一冊です。

読んで頂ければ、自分の職場や自分の行動について反省する点を多々感じるはずです。是非手に取って読んでみることをお勧めします。

今回は 第ニ章「リーダーシップとしての心理的柔軟性」を見ていきます。

この章をまとめてみたのですが、ある程度理解は出来ましたが、自分の中でうまく消化しきれていない部分が多いです。
拙い説明になっている部分も多いので、後日修正を考えています。
現時点では本の言葉をそのまま並び替えているだけです。お許しください。

初めにまとめてみた

第ニ章「リーダーシップとしての心理的柔軟性」の内容を頭から説明をしていくと混乱させる(うまく説明できない)可能性がありましたので、まとめのスライドを作ってみました。
本当は絵で表現したかったのですが、上手なスライドを作ることが出来なかったので、重要な点を構成要素を並べてみました。

私の文章でわかりにくい点がありましたら、上記のスライドを見て理解の手助けになることが出来ればいいなと思います。

心理的安全性と心理的柔軟性

前回の記事では心理的安全性の定義やメリット、4つの因子などの第一章の内容について見てきました。
この第二章では心理的安全性に基づいた変革を行うために、必要となってくる「心理的柔軟なリーダーシップ」について説明されています。

リーダーシップのスタイルを使い分ける

リーダーシップのスタイルにもいろいろあります。
・トランザクショナル(取引型)    :アメと鞭・成果主義
・トランスフォーメーショナル(変革型):ビジョンと啓発
・サーヴァント(支援型)       :活躍の支援
・オーセンティック(自分らしさ)   :自分らしさを発揮

これらはお互いに補完関係にあり、良いリーダーはいくつものリーダーシップスタイルを使い分けている

第二章の提案
これらのリーダーシップをうまくチームの状況に合わせて使い分けることを重視する。個々のチーム、個々のメンバーに合わせて、しなやかにチームを変えていくことのできる「心理的柔軟なリーダーシップ」が重要である。

心ではなく「行動」にフォーカスをする

実際に影響を与えるためには「性格・心の中」のことよりも「行動」にフォーカスした方が効果的である。

「明日のプレゼンに自信が無い」と相談されたらどうしますか?
➀「がんばれ、自信を持て!」と励ます
②具体的な「大きな声で話す」等のアドバイスをして、練習に付き合う。

仮に、何も準備をしていない後輩からの相談であれば、②を選択した方が良い気がしませんか。
➀の励ましの言葉をもらっても、自信が持てるかは不確定ですし、そのまま突っ込んだら失敗をする可能性もあります。

役に立つ「行動」がとれるかを論点にすることが、心理的柔軟性の重要なコンセプトである。

心理的安全性とは、組織・チームが培ってきた「風土・文化」であり、それらは一つ一つの行動の集積であり、組織・チームとしての行動パターンである。
その行動をどのように変えていくかを考えることで、組織やチームを変えるために「何をしたらいいか」がわかるようになる。
組織・チームの歴史や個々人の性質に応じて、しなやかにチームの中の行動を活性化することが「心理的柔軟なリーダーシップ」である。

心理的柔軟性の3要素

心理的柔軟性を身につけるためには3つの要素がある。
必要な困難に直面し、変えられないものを受け入れる
②大切なことへ向かい、変えられるものに取り組む
③変えられないものと変えられるものを見分ける

一つ一つ見ていきましょう。

➀必要な困難に直面し、変えられないものを受け入れる

組織やチームは歴史を持ち、個々人にも性格があります。
また、VUCAの時代で正解が一つではない中では、たくさんの問題や障害が予想されます。

実際に問題や障害が起きたときに「一番の困難」は現実の受けてである自分の思考や感情です。
問題や障害と出会う度に、自分の中の様々な思考や感情が必要な行動を妨げます。

「困難な思考や感情」をオープンに受け入れるという心理的柔軟性がトレーニングされていれば、自信の行動や接し方を見直し、行動を起こす際の心理的な抵抗を減らすことができる。

そのためには次の2つの観点で自分自身を見直すことが役立つ

1-1 「思考=現実」から抜け出す
「思考=現実」とは色メガネ=思考や感情でつくられたバイアス を通して、世界を眺めている状態である。

誰かの行動や状況をみて、「絶対におかしい!」と思うような状況はありますか?それは自分の判断基準で現実を見ている「思考=現実」の状態です。

人は誰しも自分の価値観・色メガネで物事を見て判断しています。
「思考=現実」の状態が強すぎると、現実をそのまま捉えられず、現実のフィードバックを受け取れない問題が発生します。

「思考=現実」から脱出するのは難しいかもしれませんが、「思考=現実」の「=」を弱めることが重要になってきます。
自分の感情と現状・現実をできる限り分けて捉える。
現実を客観的に見て、自分がどのような感情を感じているのかを考えることで「=」を弱めることは出来る。

人は誰でも「自分の考えは正しい」とありたい。
しかし、「考えていることが正しいかどうか」よりも「考えていることの正しさへの執着」の方がチームの心理的安全性の構築において大きな問題となります。

1-2 イヤな気持ちを受け入れる
イヤな気持ちを抱いたときあなたはどうしますか?
ネガティブな思考・感情・感覚・記憶と戦い、回避・コントロールしようとしませんか?

ストレスに対して飲酒で憂さ晴らしをする
トラブル・問題が起きたら責任を追及する
失敗について考えることを避ける

イヤな気持ちを回避・コントロールしようとすると、その対処の方に時間とエネルギーを使ってしまい、行きたい場所にたどり着けない。

このような状況を解消するには事実を事実として受け入れ、自分が感じているイヤな気持ちも受け入れることです。
仕事をすればトラブルは起きるもの、トラブルが起きたら楽しもうという柔軟な姿勢を取ることで、自分の感情に振り回されず、やるべきことに集中することが出来る。

②大切なことへ向かい、変えられるものに取り組む

これは「行動を増やす」ための柔軟性です。この心理的柔軟なリーダーシップをとることが出来れば、心理的安全性を機能させ、人々の行動を促し、働く意味と意義をもたらし目標へと後押しすることができます。

そのためには次の2つに取り組むことが重要です。

2-1大切なことの明確化・言語化
何のために何を大切に活動しているか、明確に言語化することは重要です。
「大切なこと」とは、自分が向かっていきたい方向を指し示すコンパスである。

2-2大切なことに近づく行動
2-1で明確にした大切にしたいことの方向へ、大切なことへ近づく行動をすることが重要です。
大切なところ、たどり着きたい場所に向かうからこそ、人は傷つきます。
失敗をすることが恐れるネガティブな思考は➀で話をした「困難な思考や感情」です。
「困難な思考や感情」との戦いは「大切なことへ近づく行動」から外れてきます。
そのため➀と②の柔軟性は強いつながりがあり、「困難な思考や感情」をオープンに受け入れる柔軟性と「行動を増やす」ための柔軟性がお互いを補完し合うことが出来ます。

大切なところへ近づく行動だろうかを振り返りながら行動を修正し、行動を続けることが重要です。


③マインドフルに見分ける

今、この場面で柔軟で適切な行動をとるためには、進行中の出来事に気づき続けていることが重要である。

そのためには次の2つに取り組むことが重要です。

3-1「いま、この瞬間」への気づきと集中
私たちは過去の出来事を思い出したり、未来を考えたりと言語の世界を生きてしまい、「いま、この瞬間」への気づきと集中が欠けているときが多い。

3-2「物語としての私」から「観察者としての私」へ
「物語としての私」とは私=OOOとキャラ付けしたものです。
「=」が強いと、「私=OOO」が壊れることへの府があるために、成果を出すための仕事よりも、対人関係に対処しようとしたり、弱さを隠す仕事に従事しようとしてしまう問題がある。

このように自分物語に固執してしまうと心理的柔軟性が失われ、下記のような問題の原因になってしまう。
リーダー:方針や行動を状況に合わせて柔軟に変えることが出来ない
メンバー:「挑戦」や「助け合い」を阻害する。

「観察者としての私」とは自分の思考・感情・感覚・記憶について距離を取って、俯瞰的な視点を持つことです。
予期しないトラブルや出来事が起きても、思考から冷静に距離を取ることで、「困難な思考や感情」をオープンに受け入れ、柔軟に「大切なことへ近づく行動」をとることができる。


ACT MATRIX

心理的柔軟性のツールが紹介されています。
縦軸:体験軸 五感の体験ー内的体験
横軸:ハッピー軸 向かっていく ー 回避する

この4つの象限に様々な体験を分類していくことが出来ます。

図2‐13 より柔軟に役立つ行動へ

右上の象限は望ましい事を行動出来ているので増やしましょう
右下の象限は望ましいことを思い描いているので、具体的な行動に移しっましょう。
左上の象限は不要な行動なので減らしましょう
左下の象限は気づいて、戦うのではなく受け入れましょう。

まとめ

第二章はかなり難しくて、わかりにくい説明になってしまいました。

一言でいうと、
出来事をしっかり見極め、イヤな気持ちと戦わずに受け入れ、大切なことに向けた行動を続けよ。
ってことでしょうか。

本の方のを何度も読むことをお勧めします。
私もちゃんと理解が出来たらこの記事を修正するか書き直します。

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