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MRにもパラレルキャリアという選択を。

みなさん、こんにちは!
最近キャリア相談を受ける機会が多くなってきたので、何回かのシリーズに分けてキャリアについての考え方を紹介しますね。

私は現在、パラレルワーカーとして企業内での事業企画職、個人事業での業務コンサルティング、教育会社での企業研修講師など、複数の名刺を持つ身として働いています。

長年製薬会社に勤めてきましたので特に現役のMRさんからキャリア相談されることが多いのですが、彼らと話をしているとMRという仕事に関しても、今後のキャリアに関しても、本当に迷いがあるなぁ…と感じています。

私がMRをやっていた当時は、いわゆる全盛時代でもあったのでそれほどMRという仕事自体に疑問を持つ人も多くはなかったように思いますし、MRという仕事に誇りを持っていた人も多かったと思います。

かつてと本質的に仕事内容は変わっていないと思うのですが、外部環境が大きく変わってしまったことで「MR不要論」が高まり、会社を去っていく先輩たちの姿を見ていて不安になる、今後のキャリアに悩むというところなのかなと思います。

確かに今、私がMRでも迷うと思います。ただ実際にMRというキャリアを今後も続けていくべきなのか、あるいは早々に転職すべきなのかは年齢や状況によっても異なると感じています。

こちらは私のキャリアに関する考えを図にしたものです。

正直な話、キャリアの現実は甘くないのが現状です。MRに限らず、一部のタレント人材を除き、市場価値は30代後半以降どんどん下がっていくのが現実でしょう。加えて、生産年齢人口の減少、超高齢化社会の到来により、人生100年時代のキャリアデザインを考えることは全サラリーマンにとって必須となってきました。昔は60歳で定年し、その後は余生。夫婦で海外旅行なんて人も多かったと思います。お休みの日は孫と遊び、幸せな暮らしの日々の中で80歳前後で人生が終わる。それが多くの日本人サラリーマンのAfterキャリアの余生、ベストプラクティスだったように思います。

でも、今はどうでしょうか?上がらない給料、円安、物価高騰、雇用不安…日本は先進国の中で低所得国となってしまいました。これでは60歳以降にヨーロッパ旅行やハワイ旅行には行く余裕はないでしょう。昨今黒字リストラなんて言葉も流行りましたが、雇用自体の不安もありますよね。たとえ雇用が続いたとしても55歳から60歳で役職定年で給料が下がる、あるいは65歳から70歳まで定年延長できたしても、現役時代の1/3の給料で雇用され続けるなんて人も多いですよね。65歳以降は終活に専念し、人生最後の思い出作りに一大旅行を企画する、そんな人も多い気がします。定年延長で働き続けられただけでも自分は幸せ者。苦虫を噛み潰しながらも、そんな風に自分を納得させながら働く。

でも、そんな人生どうなんでしょう?と正直私は思っています。

かつて稲盛和夫氏は著書の中で、

働くことは人間を鍛え、心を磨き「人生において価値あるもの」をつかみ取るため、尊くてもっとも重要な行為である。「なぜ働くのか」「何のために働くのか」、働くことの意義を理解し、一生懸命働くことで「幸福な人生」を送ることができる(中略)働くとは心を高め、人格を磨いてくれる「修行」のようなもの。「働くこと」に打ち込むと、仕事の成果がついてきて、悩みや迷いが消えていき、仕事がおもしろくなり、周囲から高い評価をもらえるようになる。ますます仕事に打ち込む。好循環がまわるようになる。

こんな風に語っていました。

私自身も突き詰めて考えると、「キャリアを考える」とはつまり、「人生を考える」ことと同義だと思っているので、この考え方自体には100%同意です。ただ正直な話、役職定年や定年後再雇用の中でもこの考え方が通用するかどうかは疑問が残ります。同じ会社で一生懸命に働き続け、キャリアを重ねる中でも仕事がどんどんおもしろくなり、周囲から高い評価をもらえるようになる。

そんなことが本当にあるのかな?と思ってしまいます。

そう考えると、働き続ける間、ずっとワクワク、イキイキと過ごすためにはどうしたらいいか?私はこの禅問答的な問いの答えはサラリーマンとして一社で働き続けるではない。と結論づけました。

もしそうであるならば、もっと自分が本当にやりたい仕事を見つけて転職を考えるというのはどうか?というご意見もあるのですが、やりたい仕事を得て、転職できる人は一握りの人でしょうし、やりたい仕事にたとえ就けたとしても、先に述べた通り、30代後半からの市場価値の低下、役職定年、定年後再雇用問題は無くならないでしょう。(大企業でも、スタートアップであっても…)

では起業してみるのはどうでしょうか?
確かにかつてのように起業のハードルは高くなくなりました。起業に必要な資金調達の方法が増えたからです。(エンジェル投資家、ベンチャーキャピタル、クラウドファンディングなど)ただし、起業するハードルは下がっても成功する確率は以前とそれほど変わりません。成功するためのスキルとネットワークを持ち合わせていれば、定年もなく、一生ワクワク働き続けるためのおすすめのオプションの一つではありますが、それほど多くの人が取れる選択肢ではないかもしれません。

あるいは財政的に余裕を持った余生を過ごしたいだけなら、お金を増やすという一点に注力するという選択肢もあります。その場合は不動産や株式投資が適していると思いますし、昨今流行りの早期退職制度は1度に大金を手にするBigチャンスであり、投資に回す準備資金となり得ると思います。

でも。。。
私の場合はやっぱり稲盛さんが言う通り、
働くことは人間を鍛え、心を磨き「人生において価値あるもの」をつかみ取るため、尊くてもっとも重要な行為である。
これを実現したいと思いました。

そう考えると、パラレルキャリアという選択は本当に良い選択肢だと思います。

以下は私の考えを図にしたものです。

パラレルキャリアで考えると、本業は安定の場なんですよね。安定した収入と福利厚生、そう考えると会社に勤め続けるというのも一つのアドバンテージだと思いませんか?

一方で、副業はチャレンジの機会になります。これってワクワクする、イキイキと働く為の良い手段だと思いませんか?副業で得られた経験・スキルを本業に生かす、ネットワークを広げる。本業での生産性を上げ、必要とされる人材で居続ける。

こういう状況なら仮に役職定年、定年後再雇用になったとしても、心に余裕が出てきませんか?副業がある程度、軌道に乗ってくればそれなりに財政的な余裕も出てきます。私もパラレルワーカーになってまだ1年ほどですが、日本人の平均年収程度の収入が本業とは別に得られるようになってきています。

少し長くなりましたが、今日伝えたかったことは以下の通りです。

MRは給料も高くてホワイトな職場環境ですよね。
これはむしろ恵まれている状況ではないですか?

製薬企業も最近は副業を推奨してる会社も増えてきましたよね。MRのみなさんもパラレルキャリアにチャレンジしてみてはどうでしょうか?

すぐに成功しなくてもいいじゃないですか。
キャリアは短距離走じゃなく、マラソン。
たとえば副業で自分が本当にやってみたい仕事を50歳まで続けてみるとか、
長いスパンで取り組んでみるのはどうですか?

キャリアの選択肢は一つじゃありません。
一社で働き続ける or 転職 or 起業の時代はもう終わりました。

複数の名刺を持って、様々なキャリアを経験し、人生を豊かにする。こういう時代がこれから確実にやってきます。

もしサポートが必要な方がいたらご連絡ください。パラレルキャリアの伴走支援をさせて頂きます。ではシリーズ第1回目はこの辺で〜


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