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高野山,熊野古道への旅(2)


熊野古道周辺の旅


南紀白浜の朝

7時に起きる。
カーテンを開けると朝の光と白浜のビーチが見えた。清々しい気持ちになる。
ホテルのバイキングで簡単に朝食を終えた。

HOTEL SHIRAHAMAKAN.



荷物をまとめホテルを出発する。サウナのように湿度の高かった昨晩よりは幾分過ごしやすい朝だった。風を感じながら海岸に車を走らせる。と横を見ると太平洋へ白い砂浜が広がっていた。

友人の希望もあって南紀白浜の海岸を散策することにした。「キュキュキュ」
砂を鳴らしながら海辺へと歩く。
国道沿いの南国風の木々も白砂に合っていた。

南紀白浜の海岸



円月島,千畳敷で写真を撮って車に乗り込む。さあ、いよいよ中辺地方面に向かう。海岸沿いからの内陸の中辺路にハンドルを切った。

円月島




中辺路へ

国道311号線をひたすら走る。だんだん山深くなっているのが体感でもわかる。黒い雲が覆ってきた。小雨が降ってきた。
深い谷と尾根との連続。中辺地の景色をカメラに撮りたく車から降りてみた。途端にスコールが体を叩きつける。

雨の中辺路


熊野本宮大社

すぐさま車内に避難し、車を走らせる。

古代日本の山里風景がどこまでも続いていた。

11時過ぎだろうか、熊野詣での第一訪問地、熊野本宮大社の駐車場に到着。
しばらく歩くと途方もなく続く階段があった。
両脇の幟も青い空まで続いていた。呼吸も荒くゼイゼイしながら頂上に到着する

と世界遺産の風格の大社が現れた。熊野詣での憧れの地、熊野の中心的存在である熊野本宮大社がそこにあった。

熊野本宮大社への階段
熊野本宮大社


次の訪問地はすぐ近くの大斎原。ここは紀元前33年創建された熊野本宮大社がもともと合った場所。
洪水のため大社は移転したが、巨大な黒塗で高さ34メートル。日本一の大きさの鳥居が元の場所を教えてくれる。

奥へ向かう。太陽の光で草木の匂いが体を包んでる。なんと清々しく癒される空間なんだろ。

しばらくすると写真撮影禁止の区域が現れた。紀元前に創建された時の熊野本宮大社の場所。古代の聖地は確かにここにあった。

大斎原



神倉神社と熊野速玉大社

この後、この辺りの飲食店で食事を終えて次の訪問地神倉神社に向かう。マップを見ると意外にも街の中心にあるようだ。

昼過ぎに到着。ここは熊野の神々が最初に降臨した神聖な場所。石段を登って上へと向かう。
しかし友人が途中断念したため下に降りることにした。
上まで行くと大きな岩を被った神社が見れたようだ。

神倉神社



次の訪問地は鮮やかな赤塗の熊野速玉大社,世界遺産である。また全国数千社の熊野神社の総本宮でもある。

手を合わし次の訪問地那智の滝方面に向かう。

熊野速玉大社




大門坂を登る

2時過ぎに大門坂付近の駐車場に到着。熊野古道の風景で最も美しいといわれている。
石段が頂上に向かって続いていた。

 熊野詣での格好を纏った娘2人と親らしき2人が記念写真を夫婦杉の前で撮っていた。なんかタイムスリップしたような不思議な気持ちになった。

大門坂




那智の滝への道

汗が額から噴き出る。ゴールがなかなか見えない石段を一歩一歩登って行く。樹齢数100年の鬱蒼とした杉の群生と石段が熊野古道の雰囲気を醸し出している。 

やっと石段から解放され平なところに出た。。友人は那智の滝に私はさらに上を目指し熊野那智大社に向かった。

曲がりくねった階段が続く。石段を登りきったら、また平なところにでた。

と、突然雨が降ってきた。雨の向こうに熊野那智大社が横たわっていた。鮮やかな朱塗りの世界遺産。

熊野那智大社




雨が止む気配なかないのですぐに次の場所に急いだ。

吐く息が荒くなっていく。

那智山青岸渡寺が見えてきた。遠い後ろに那智の滝も目に入った。

素晴らしい景観。一度は来たかった場所がそこにあった。言葉にならない時間が過ぎていった。

青岸渡寺三重塔と那智の滝



ふと我に帰る。
友人の待っている那智の滝に急いで向かう。

雨と汗で背中は濡れている。

熊野那智大社別宮の飛龍神社を通り抜け階段を降りると友人が待ちくたびれたかのように少しムッとしながら笑ってくれていた。
小学校からの友人なのでお互い顔を見ればなんとなく気持ちはわかる。

高さ133メートル,滝壺の深さは10メートルもある。
滝壺からの轟音で地響きが全身を包む。
写真を撮って名残惜しくここを去ることにした。

那智の滝



駐車場へ

日も落ちかけ足元もだいぶ暗くなってきている。
急がねば。帰りは大門坂ルートは通らず那智山勝浦線という大きい道路で帰ることにした。

友人と進路方向をめぐりもめたりもした。カットインしながら坂道を下って行ったせいかまだ辺りが見えるうちに駐車場に着いた。
次の訪問地橋杭岩へ向かう。



橋杭岩へ


紀伊半島の海岸沿いを本州最南端に向かって走る。
しばらくすると恐竜の背中のような岩が視界に入る。
海の侵食により岩の硬い岩部分だけが残ったようだ。正に岩の芸術作品である。

橋杭岩



潮岬へ

次はいよいよ今日最後の訪問地、本州最南端、潮岬に向かう。

辺りはもう暗くなっている。どんどん山道に入っていく。

細道を潜り抜け海岸沿いの空き地のような所に車を停める。

しばらく海の方向へ歩いて行くと灯台らしきものが眼前に現れた。潮岬灯台である。
海岸沿いの木の隙間から何か見えた。太平洋に突き出した岩塊。本州最南端、潮岬の突端が目の前に出現してくれた。

潮岬灯台


潮岬



ルートイン橋本へ

日はとっくに暮れていた。車に乗り込み今日の宿泊高野山近くの橋本に向かう。

紀伊半島を北上するため国道42号を走る。

夜のドライブは隣に友人がいても寡黙になるものだ。疲労を最小限にしようとしているのだろうか。

和歌山市に入り再び高野山方面の橋本に向かう。

夜などで途中の景色もあまりわからないまホテルルートイン橋本に到着する。



ここは熊本に旅した時も泊まったステキな同系列のホテル。とりあえず友人と部屋に直行。買ってきたコンビニ弁当で空腹感を満たした。
自分一人だけ大浴場に行き疲れを取る。このホテルの大浴場はコンパクトだがとても清潔感があってリラックスできる。

部屋に戻ると友人はテレビを夢中で見ていた。日中の運転の疲れがどっと出てきたので友人をおいて眠りにつくことにした。






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