【M-1考察】ハイツ友の会はM-1ジンクスの森を彷徨っている

筆者最推しの女性お笑いコンビ、ハイツ友の会。

昨年のM-1グランプリでは初の準決勝進出を果たし、そして今年のM-1グランプリにもエントリーが決まっている(準決勝進出シードで2回戦から参戦)。

勿論、2人には決勝進出してほしいと願っている。
しかしそれと同時に、個人的に心配なことがあるのだ。

それは、

ハイツ友の会は現在、M-1ジンクスという名の森を彷徨っている状態である

と考える。

M-1グランプリには様々なジンクスが存在する。近年のM-1では、

・復活後の2015年以降、決勝3位のコンビは翌年ストレートで決勝進出できない(2018年3位のジャルジャルはラストイヤーのため対象外)
・2017年以降敗者復活コンビは4位以下
・2019年以降のストレート決勝進出コンビの結成歴は、10年以上4組、10年未満5組(さらにその中で結成5年未満コンビが必ず1組)
・2016年以降決勝4位は確実に準決勝以上進出
・2020年以降、返り咲きコンビが1組以上進出

など数々あるが、
ハイツ友の会は以下の5つのジンクスに当てはまっていると考察する。

1.敗者復活12番は翌年決勝進出

ハイツ友の会は昨年の敗者復活戦では12番手で登場した。その前年(2021年)の敗者復活12番は男性ブランコであり、さらに前年(2020年)の敗者復活12番はゆにばーすであり、両コンビ翌年ストレートで決勝進出している。また、2016年のミキや2017年の見取り図も翌年決勝進出しており、2015年以降の敗者復活12番コンビのうち、2015年のとろサーモン(翌年準決勝敗退)、2018年のニッポンの社長(翌年準々決勝敗退)、2019年のセルライトスパ(翌年準々決勝敗退)を除くと4/7が翌年決勝進出を果たしている。

2.敗者復活10位は翌年決勝初進出

ハイツ友の会の敗者復活戦最終順位は10位であり、この10位にも翌年決勝進出のジンクスがある。
これは2018年、2019年の敗者復活戦にて2年連続で10位となった東京ホテイソンから始まっており、以降2020年10位のロングコートダディ、2021年10位ヨネダ2000と翌年決勝初進出を決めている。

3.NHK上方漫才コンテストの決勝に連続進出すると、その年のM-1で準決勝以上

ハイツ友の会は2022年、2023年のNHK上方漫才コンテストにて2年連続決勝に進出している。この大会の決勝に連続進出しているコンビの中には、準決勝以上進出しているコンビもいれば、準々決勝以下のコンビもいる。しかし、今年の上方漫才コンテストにて前年度に引き続き連続進出しているのはハイツ友の会のみである。つまり、準決勝以上進出する可能性はかなり高い。

4.ABCお笑いグランプリでコントを披露したコンビはその年のM-1で準々決勝以下

今年のABCお笑いグランプリの決勝に初進出したハイツ友の会。決勝では漫才ではなくコントを披露した。このコント披露にもジンクスが存在する。
M-1が復活した2015年以降、ABCお笑いグランプリでコントを披露したコンビは、その年のM-1では準々決勝以下の成績に終わっている。しかしこのジンクスを打ち破ったしたコンビが2組だけいる。それは優勝経験のあるコウテイとカベポスターの2組である。この2組は『1stラウンドで漫才、最終決戦でコント』を経験しており、2020年にこれを行い優勝したコウテイはその年のM-1で準決勝初進出、翌年上記を行ったカベポスターも、その年のM-1では準決勝に進出した。

5.ytv漫才新人賞選考会ROUND1、ROUND2で決定戦進出を決めると、直後のM-1本戦では準決勝以下

前回の記事(https://note.com/cute_coyote94/n/nbaaa5467bfcc)でも紹介したように、ハイツ友の会はytv漫才新人賞の選考ROUND1回目にて2位となり、一発で決定戦進出を決めた。ただ、その決定戦はM-1終了後の翌年春に行われる。そして、準々決勝前のROUND1、ROUND2で決定戦進出を決めたコンビで直後のM-1決勝進出を果たしたコンビはいない。

ちなみにM-1決勝後に行われるROUND3にて決定戦進出を決め、その後のM-1で決勝進出を果たしたコンビがいる。それは2018年1月に行われたROUND3を1位で通過した霜降り明星である。そして霜降り明星が春の決定戦、並びにその後のM-1でどうなったかは言うまでもないだろう。

以上5つのジンクスにハイツ友の会が当てはまっているのだ。
そのジンクスの集合体はまさに巨大な森のようであり、現時点では今後のM-1最終成績は不明であるため、彷徨っているという表現を敢えて使っている。

このジンクスが集まった森には、決勝進出という名の出口、準決勝止まりという名の出口、はたまた準々決勝敗退という名の出口と様々ある。果たして2人は最終的にどの出口に到達するのかが心配である。
ただ、たとえ準決勝敗退や準々決勝敗退の出口へ向かう道に出たとしても、そこから強行突破して決勝進出の出口に向かう可能性もある。いわゆるジンクスの破壊、打ち破りである。筆者が思うに、今の2人はその力は充分あるだろう。

M-1グランプリ2023 2回戦は10月中旬にスタートする。
ハイツ友の会の今年の快進撃に注目していきたい。



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