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9.10 大阪 ぐろうハイツショック(ytv漫才新人賞ROUND1結果)

※この投稿には9.10(日)読売テレビでオンエアされたytv漫才新人賞ROUND1のネタバレが多少含まれているのでご注意ください。

9.10(日)大阪、関西お笑い界に大きな衝撃が走った。

読売テレビで毎年春に行われるytv漫才新人賞の本戦への出場を懸けた選考ラウンドが今年も開幕した。

ROUND1出場コンビは、
前回大会準優勝のドーナツ・ピーナツ、
THE W女王の天才ピアニスト、
ドーナツ・ピーナツと同じくラストイヤーの丸亀じゃんご、バッテリィズ、たくろう、
松竹芸能のブルーウェーブ、
唯一のフリーコンビ ボニーボニー
そして芸歴5年目のハイツ友の会、三遊間、
4年目のぐろう、マーメイド、ライムギの
12組である。

視聴者やお笑いファン達の予想は、
『前回準優勝のドーナツ・ピーナツと
THE Wを優勝している天才ピアニストが余裕で1位、2位通過するだろう』と思っていた人も多いと思われる。正直自分もそう思っていた。

しかし、その予想は芸歴5年以下の2組によって大きく覆されたのだった。

まず、375点で1位通過したのは、

ぐろう(芸歴4年目/NSC大阪42期)

画像引用元:https://twitter.com/Loversytv/status/1700771840313217216?t=x1-PFec0nqmsRAuxU67Jyw&s=19

家村涼太(写真左)と高松巧(写真右)の2人から成る2020年デビューのコンビであり、今年3月のよしもと漫才劇場翔メンバー(芸歴7年目以下)総出演の翔GPにて見事優勝を果たした。
ぐろうの漫才は、高松が『○○したい』、『最近○○で…』などと話題を立て、それに対し家村が独自の持論や反論を展開していき、それにツッコんでいくというしゃべくり漫才スタイルである。自分もぐろうの漫才を生で2回観たことがあるが、とても4年目とは思えぬ勢いと完成度に驚愕し、『やはり翔GPで優勝するだけあるな』と感心した。
そんな2人がytv漫才新人賞ROUND1を1位で通過するという大快挙を成し遂げた。これは来年春の本戦が楽しみである。

そして、ぐろうと1点差の374点で2位通過を果たしたのは、

ハイツ友の会(芸歴5年目/NSC大阪41期)

画像引用元:https://twitter.com/Loversytv/status/1700772846891565508?t=Oo_YTv-Wm1yo7JxkX3vN-g&s=19

清水香奈芽(写真左)と西野(写真右)の2人から成る2019年デビューの女性コンビであり、
5年という月日の中で数々の賞レースに参戦
・M-1グランプリ2022準決勝(敗者復活戦10位)
・THE W 3年連続準決勝(2020~2022(2022年は大会サポーター賞も受賞))
・キングオブコント2年連続準々決勝(2022、2023)
・NHK新人お笑い大賞準優勝(2021)
・ABCお笑いグランプリ決勝(2023)
・NHK上方漫才コンテスト2年連続決勝(2022、2023)
・第1回UNDER 5 AWARD 準決勝

R-1グランプリを除く有名お笑い賞レースでほとんど準決勝以上に残っており、さらに今回2位通過したことにより、NHK上方漫才コンテスト、ABCお笑いグランプリ、ytv漫才新人賞決定戦の関西3大お笑い賞レーストリプルファイナリストとなった。

彼女達のネタの魅力はなんといっても
偏見の混じった共感性とどこか心地よいローテンションではないだろうか。そしてネタのテーマは、今回披露した乗り物や、学校、野球などの身近なものから、‘‘ひらかた大菊人形’’、‘‘おばさんとオバハンの違い’’などかなり攻めたものまである。
それらを偏見を交えながらローテンションで淡々と話していくというスタイル。今回のオンエアを観て、自分的には読売テレビのスタジオはかなり爆笑に包まれてると感じた。

ハイテンションかつ明るいネタが大ウケするという概念が一変し、ローテンションかつ暗めのネタが大ウケするという新たなお笑い時代がもうそこまで来ているのかもしれない。

芸歴5年以下のぐろうとハイツ友の会が本戦進出を果たすという衝撃の幕開けで始まったytv漫才新人賞。
この出来事を自分は、タイトルにもあるように『ぐろうハイツショック』として後世に語り継ぎたい。
何故このネーミングにしたかと言うと、
約11年半前の2012.2.12の新日本プロレス大阪大会にて、オカダ・カズチカが棚橋弘至から勝利し、IWGPヘビー級王座を初戴冠した『レインメーカーショック』を彷彿とさせるからである。当時海外修行から凱旋したオカダは、新日本プロレスの絶対的エースである棚橋の持つIWGPヘビー級王座に挑戦表明。しかしファンからはブーイングの嵐であり、大半が『棚橋が王座防衛する』という予想であった。しかしその予想を大きく覆し、オカダが見事勝利。この出来事を機にオカダ・カズチカは誰もが知るプロレス界のトップへと君臨したのである。

このファンの予想を覆した勝利というのは、
今回1位、2位で通過したぐろうとハイツ友の会にも言えるのではないだろうか。ほとんどのお笑いファン達が『ドーナツ・ピーナツと天才ピアニストが上位通過する』と山を張っていただろう。この予想を覆した事により、来年春に行われる本戦はかなり楽しみなものになってきた。
わずかな芸歴で初優勝を果たすかもしれない。その歴史の証人になる心構えを持って2組を応援したいと思う。

ちなみに今年のytv漫才新人賞ROUND1の最終順位は以下の通りである。
1位 ぐろう 375点
2位 ハイツ友の会 374点
-------------------本戦通過ライン------------------
3位 たくろう 373点
4位 バッテリィズ 372点
5位 丸亀じゃんご 371点
6位 マーメイド、ライムギ 369点
8位 天才ピアニスト 363点
9位 三遊間 362点
10位 ボニーボニー、
         ドーナツ・ピーナツ 360点
12位 ブルーウェーブ 351点

6位までの上位の点差が大接戦になっており、ぐろうとハイツ友の会はラストイヤー3組を抑えての本戦通過、さらにぐろうと同期のマーメイド、ライムギも同率6位で上位入りしている。

この結果だけでもかなり衝撃的だろう。
今後行われるROUND2、ROUND3が非常に楽しみである。

そして来年春に行われる決定戦で、
時代は果たして変わるのか、それとも…

ちなみに先日漫才劇場にてハイツ友の会からチケットを貰う際に「ytv漫才新人賞選考ラウンド通過おめでとうございます」と言ったら、2人とも「ありがとうございます」と静かに頷いていたが、ROUND1結果発表後かつオンエア直前だったため、恐らく内心はドキッとしたはず。

トップ画像引用元:https://natalie.mu/owarai/news/540411






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