【詩】「誰かが、死なないように」
静かに息を停めて
地中で微動だにもしないで
あたしまるで人間じゃないみたい
白紙の触り心地の良い紙を肌に擦り付ける
ふわりと微笑むキミの横顔を
脳味噌の端っこに縛り付けておこう
何時もなら
心臓が飛び出しそうなほど
苦しみと恐怖と嬉しさが交互にきて
愛が身体中を上手く通り抜ける前に
漆黒の悪夢が巧く沈殿を起こして
あたしの頭をピコピコで何度も叩く
重油はなかなか分離しない
外れかかった肩を無理矢理嵌め込んで
湯冷めした肌を抱いている
苦しがっている想い
錆びた油 うまく差し込めなくて
ふらふらした末に 毒がマワル
息をする暇も無いくらい!
誰かの影に追われていて
あと少しで完成する 希望の壁を
ガラガラと潰してしまう
瞑らな瞳を 口の中に咥えた
誰にだって君のこと
傷つけて欲しくはないから
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