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詩「忘れられない歌」


優しい歌声の忘れられない歌
それは あなたとの思い出と共にある

柔らかい手に包まれながら
眩しい光が きらきらと交錯した
世界のしあわせを当たり前の様に受け取っていた
夕陽が作り出した影を こわいとも思わずに
あなたの旋律に身を委ねていた

物は力を与えられ
私が作った物達は 意図せずに意味があった
私の魂は躍動そのものだった
体と連動していて飛躍した
だから 私が描く絵や文字は
いつも はみ出していた

もう
どこのラジオやTVやYouTubeからも
流れてこない
あなたという存在は希望そのものだった
あなたの声は私に力を与えていた
生命の輝き
月や太陽よりも意味があった
あなたは決して沈まない
力強く安定していた

私は今目を閉じて
神経を集中させる
脳の力を最大限に使って
記憶の中で再生する
掠れた古いレコードの様な脆い声さえも
大切な一部分
(失いたくはない。)

かつて あなたの奏でた歌声は
私の忘れられない歌

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