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詩「とんぼ」


眩しいほどの茜空の下
二匹の赤蜻蛉が上昇する
私は遠目に
その景色を見ながら
私の大切な人は誰だろうとふと思った

二匹の蜻蛉の様に すぐ側にいる人かな
それとも
一緒には飛んでいなくとも
心が繋がっている人かな

蜻蛉は もう高い高い空にいて
眩しくて見えなかった
心の中が朱く染まって行く
私の夕空を二匹の赤蜻蛉が揺らめきながら飛んで行った

もう寄り道はしない
家路は朱に照らされているから…
私は
いつもの
あの場所へと帰っていった


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