バーチャルニューヨークシティマラソン挑戦記

大好きなニューヨークシティマラソンまでキャンセルになった。

ため息が止まらない。申し込んでた大会がキャンセルされ続けて、もう数えるのをやめたほどだ。楽しみにしていたボストンマラソンもバーチャルになり、9月に走ったばかり。近所の川沿いのコースをランニングクラブのメンバーと走った。

それから1ヶ月半ほど、走ってはいたけど、だいたいハーフまでの距離しか走っていない。でもバーチャルだし、できれば友達と走りたい、と思い、何人かに連絡してみたところ、一緒に走ってくれるというありがたいお話。

コースはブルックリンのバークレーセンターまで各自走り、そこからニューヨークシティマラソンコースを走る、という企画だ。バーチャルというのはつまり、自分でマラソン距離を走って、自分で記録を提出する、というだけの話なのだ。

待ち合わせ場所になんとか間に合ったのだけど、一緒に走る予定の一人が少し遅れているとのこと。他の2人は来ていたので、とりあえず出発し、途中合流することになった。

駿足のMさんと、ニューヨークマラソン公式モデルかと思うほど広告に写真が採用されているKさんと共に、ブルックリンを走ると、アップルジャムが入ったまだ暖かいパンを配っている人がいた。バーチャルを走っている人に配ってくれているのだ。なんか嬉しい!受け取ってしばらく持っていたけど、結局食べることにした。食べると美味しくて、このおかげでしばらくジェルを消費しなくても良くなった。

家から印刷して付けてきたナンバーを見て、ちらほら声援を送ってくれる人もいた。もちろん本物の大会とは雲泥の差なんだけど、本当に嬉しかった。応援って力になるなー。

Mさんは元のスピードが速いので、どうしてもペースが上がってしまい、このままでは遅れているNさんが追いつけないのでは、とKさんと懸念する。結局クイーンズボロブリッジを渡っても合流できなかったので、公園でトイレを使い、そこでしばらく待つことにした。Nさん到着。そこでKさんとスピ練をしているランニングクラブメンバーと合流して、Mさん、Kさんとランニングクラブ組、私とNさん組に分かれて走る感じになった。

途中ブロンクス辺りでストラバを見ると、なんと25マイルで停止した上、すでにストラバにアップされてるではないか??いつ止まったんだ?そしていつアップされたんだ??謎は深まる。しかも25マイルちょっとの距離って、あと1マイルだったのに悲しすぎるではないか。

かなり気が動転し、道を間違えそうになりまくり、Nさんに、一人ではとても走れないだろう、と指摘される。普段はむしろ一人で走ることがほとんどなのだけど。超方向音痴であることは認める。これは盲目の人がなぜ盲目なんだ、と責めらているようなもので、私も長年悩んでいるけど方向音痴は治らない。困ったもんだ。一度止めて距離は短めだとはいえ、ガーミンがあるので、こちらで記録をアップすることにして、一旦歩きながらガーミンとストラバをかなり混乱しながらだけど繋げることができた。ちなみにNさんは前日空手の稽古のため、クイーンズの自宅から往復18マイルを走って、翌日マラソン距離を走るという、ウルトラランナーの練習のような状況だったようだ。前日は近所の友達と散歩した程度の私とは雲泥の差である。お付き合いいただいたNさんに感謝。

それから無事セントラルパーク入りし、距離が長すぎるので、コースと全く同じではないがゴール地点まで走ると、AさんとMさんカップルも発見!セントラルパークではバーチャルを走っているランナーがたくさんいて、少し盛り上がりがあった。来年こそは事態が改善し、大会が開催されるように祈るばかりである。


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