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【続いてる写経 919日め】〜ここが変だよ日本の仏教

別に熱心な仏教徒でもないけれども、「般若心経」が好きだから続けている写経。それ以前は仏教には”お葬式”か、”観光”で触れるのみでした。
つまり、ワタシにとって仏教への親しみをもつポイントは歴史ある「日本文化」としての一面です。
なので、いわゆる「葬式仏教」の担い手である「その辺のお寺」には全く関係性もなく、興味がありませんでした。

今回の高野山で決定的に、自分がこういった「日本の仏教」の側面が嫌いだったことを思い出したのは皮肉な話。

まず住職がほぼ世襲性というのが変なわけで、妻帯がいつから認められているのか改めて気になりました。
調べてみたところ、

明治5年(1872)4月25日の太政官布告133号「自今、僧侶肉食妻帯畜髪等可為勝手事」が契機となり、僧侶も妻帯できるようになったようです。それより以前に浄土真宗では法然の高弟に妻帯していた僧侶も存在していました。

https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000214697

明治維新がきっかけだったのですねえ。
浄土真宗の親鸞上人が妻帯していたのは知っていたけど、他の宗派にも広がったのはこれがきっかけというわけ。

「僧侶肉食妻帯畜髪等可為勝手事」とは、見ての通り妻帯のほか、肉食も髪を伸ばすこともOK!!
つまり仏教の戒律を乱してもよいよ〜、となったのでした。

明治政府としては、神道を国教化するため寺社の勢力を削ぎたかったようです。だからと言って、政治の関与で変わることなんでしょうかね??真面目に戒律を守り修行するのが僧侶で、その姿をみて周りは喜捨したり尊敬するのではないかと…。というのも理想論なんでしょうね。

マンガ『阿・吽』の冒頭にも描かれていた通り、奈良時代から僧侶の堕落はあったようですしねえ…。

この明治政府の布告が日本の仏教界に与えたインパクトについては、色々な研究がなされているようです。

ちなみに、この僧侶の妻帯は「日本だけ」らしいです。
それだけ日本の仏教界というのは特殊な世界ということですね。



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