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【続いてる写経 569日め】〜何でもやってみるアイヌ研究者だましい

「『ゴールデンカムイ』から知るアイヌ文化の魅力」中川裕先生の講義、マンガの中と実際の違いについての解説続き。

金カムの中では、日常的にアシリパちゃんやアイヌの人たちが狩猟をしている様子ですが、実際は1889年に道内の鹿猟は全面禁止、1898年に自家用の鮭漁は全面禁止となってるそうです。

なので、鹿をとって食べるとか、ダメなんですねえ〜。鮭漁なんてさらにもってのほかで、ビチビチ跳ねてる鮭を目の前にして、一匹くらいいいだろうって持って帰るのも禁止!即刻お縄になっちゃうんだそうです。
観光客だろうが、知らなかっただろうが、お構いなし!!
なので北海道に行った時は気をつけましょうねって話でした。
鮭はイクラも取れますからねえ。。密漁は禁止しないと生態系にも大いなる影響がありそうです。

マンガの中では誰もつかまっていない。網走刑務所のところでは鮭漁を偽装してましたね。(自家用ではないからいいのかな?)なんで捕まらないか、そこは「うまくやってたんじゃないですかね〜」とのことでした。

また、アイヌの装備にマキリとタシロという二つのナイフがあるのですが、この一本ずつあれば、アイヌは山に入っても生活ができるほど、生活力があるんだそうです。

ナイフがあればクチャという小屋も作れる。狩猟もできる。
そして蒲の木やフキの葉っぱをつかって鍋のようなものも作れるんだそう!すごいですね。植物から鍋ですよ。

さらに、技術があればコミック内でキロランケさんがやっているように、実際に小舟も作れるのだそうです。
で、この小舟作り。先生のお知り合いのアイヌ研究者(女性)が実際にキロランケさん的な手法で木の皮をはいで、十勝川に浮かべて乗ったとか。。
決して真似しないでくださいということでした。

中川先生も、コウテイテンナンショウや、ヒメザゼンソウいう毒草を試したりしたそうで、、。アイヌの人たちはこういった毒草を無毒化する方法を知っているんだそうです。
とは言え、その毒草の毒がどんなもんか試さなくてもいいのに。。

なかなかアイヌ文化研究に携わる人はやんちゃというか、テンション高い模様。アイヌ民族文化財団のYouTubeがありますが、色んなネタ出てます。そして出てくる人が濃い。。そういえば新大久保のアイヌ料理店もなかなか濃い人が多かった印象。

その他書籍の中では「カムイ」についての詳しい解説があるので、金カムファンはより深くストーリーの背景を知ることもできますし、読んでなくてアイヌ文化を知る入門編には最適な一冊と思います。

個人的には講義の中川先生の自由な感じにすごく好感を持ちました〜。
なお、YouTubeは中川先生監修だそうです。

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