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【続いてる写経 1566日め】映画『日日是好日』を再び鑑賞

お茶会に行ってから見直そうと思っていた映画『日日是好日』、やっと鑑賞できました。

内容は、茶道を通じて一人の女性が成長していく様子が、年月の映り変わりとともに描かれるもの
静かな茶室の様子をはじめ、庭や、つくばいなども美しく、日々の移り変わりが丁寧に紡がれてます。

主演の黒木華さん、多部未華子さんが初々しくかわいらしいこと。
そして何といっても先生役の樹木希林さんの存在感と、絶妙な台詞回しがたまりません。

映画の宣伝コピーは、

”お茶の魅力”に気づき、惹かれていった女性が体験するのは、静かなお茶席で繰り広げられる、驚くべき精神の大冒険。

なるほどですね。お茶席に詰まった日本の歴史と文化と思想。
”精神の大冒険”とはよくいったものです。

ワタシ的には新旧の世界を行き来する”時空探検”って感じでした。

茶道の構造や決まりごとを少し理解したあとだと、また見方も変わってきます。

この映画を以前観た時に、お茶の先生ってお道具やお茶碗を一式季節に合わせて揃えてるってすごいなあ…と思ったのです。

場所取りますし、種類も半端ない。

中には応挙か蘆雪風の戌の絵が描かれた、干支のお茶碗が出てきて、12年に1度しか使われないというものもありました。

けれども、先日お茶会の時に、ご一緒した先輩方に聞いてみたところ、
お茶の先生でも、実際にすべてを所有していることは稀のようです。
ご贔屓の茶道具屋さんから、季節に合わせてお借りするのだそう。

お茶会というのはその時に合わせたコンセプトがあるので、それに合わせたお茶道具一式は買えないでしょう。
お茶碗とか一客ウン十万円とか、庶民からすると数字のケタ違いますからね。

あと、座席の取り合いのシーンもお茶会あるあるでした。
正客という、茶会の亭主とやり取りが必要になる場所に座るのは、みんな嫌がって譲り合うのです

これはワタシが列席したお茶会でも、実際ありました。
礼儀と慣れと、お茶席にあるもの全般への知識が、全部必要になる場所は、座りたがらないという…。

気楽にお茶とお菓子をいただきたいですからねえ…。

2度めにみても、心を打ったのは、初釜での先生のセリフ

毎年毎年同じことの繰り返しなんですけれども、
でも私最近、思うんですよ。
こうして、同じことができるってことが、ほんと幸せなんだなあって…。
ねえ?

『日日是好日』より

ほんとにねえ、コロナの後だから、このセリフの重さが際立ちます。
そして、もう鬼籍に入られた樹木希林さんのセリフであることも、しんみりです。

いつまでも、毎年同じことができるわけではない。

やっぱりこうして今、ここに存在していることは凄いことなのだなあ。





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