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【続いてる写経 1513日め】"琵琶湖"繋がりで読んだ『成瀬は天下を取りにいく』

本屋大賞を受賞した『成瀬は天下を取りにいく』。

タイトルと表紙のイラスト、ずっと気になっていました。
が、へそ曲がりなので、ベストセラー過ぎて敬遠。 

しかしながら、この話の舞台、琵琶湖近くの大津らしい。
琵琶湖に行くお供の本には最適?と思ってシリーズ2巻とも購入。

買ってよかった、読んでよかった、元気になった

ライトな青春小説ですが、この主人公の”成瀬あかり”のキャラクターが癖になるのです。

成瀬は、小さい頃から夏休みの自由課題は全て提出、絵画や短歌などのコンクールでは賞を奪取し、部屋には賞状がずらっと並ぶ。けん玉や手品もできる。もちろん学力も抜群。

ありとあらゆる分野で”天下”とってしまうのでした。

何かをやると決めたらとことんやり抜く性格は、いわゆる技能だけには飽き足らず、
・閉店が決まった西武大津店に日参
・M-1グランプリに出場するためお笑いコンビを結成
・高校に入学時には強烈イメチェンを伴う身体実験

我が道を行く性格は、思春期になると周囲と軋轢を生み、一般的な女子には疎まれるけれども、成瀬本人は至って気にしない

その清々しさにと頼もしさに、誰もが自分もここまで貫けたらと思うのではないでしょうか。

そんな成瀬の目標は「200歳まで生きること」
そのために、できる限り自分のリソースを大切にするライフスタイルを貫いているエピソードもユニーク。

小説は連作短編集なのですが、成瀬の親友の島崎さんを発端に、いろんな人たちが”成瀬ワールド”に巻き込まれていくのでした。

成瀬は、次に何をやってくれるのだろう??

コミックではなく小説であることが、想像の余地を広げてくれる感じ。
荒唐無稽なキャラクターは、文字だけの方が、読者の想像力の制限も外してくれるのだなと思いました。

若者向けの小説でもあるけど、しなやかに信念を貫いて生きる成瀬の姿は、誰もが魅了されると思います。

なお、成瀬シリーズ、3作目までは出版決まってる予定だそうです。
次作も楽しみだわ。

あ、でも琵琶湖については、ミシガンというクルーズ船の話くらいで、
竹生島とか神社とかお寺とか、全然関係なかったわ…。





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