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目標は低く持て

「目標は高く持て」
という言葉はよく耳にするが、これは本当に正しいことなのだろうか。


私は常に目標は"低く"持っている。
これは意図してそのように心掛けているわけではなく、今まで生きてきた中で、努力して乗り越えなければならない場面に直面したり何かに没頭して成長したいと感じる局面において、「目標を低く持つ」というスタンスが私に非常に合っていたのである。

正確を期するなら、「目標を低く持つ」のではなく、「目標を高くしすぎない」という方が良いかもしれない。


一般的には目標は高い方が望ましく思われているが、ではなぜ「目標を高くしすぎない」方が良いのか。

大きな理由は
目標が高すぎるとその目標までにしなければならないタスクが不鮮明になってしまうからだ。

極端な例を挙げよう。
あなたが最近料理にハマり始めたとする。
料理の腕を上げたいあなたはここで目標を立てることにした。

高い目標は
世界一の料理人になる だ。

ではこの目標を達成するにはどうしたら良いのだろう?

料理教室に通う?YouTubeで料理の勉強する?
レストランに勤めてシェフに弟子入りする?

本当にこれらで目標達成できるだろうか?
一体どの方法から始めれば良いのだろうか?

頭の悪い私にはもう何から手をつけて良いか分からない。


では低い目標なら…
家族に喜んでもらえる料理を作る。


これならすぐに達成できるだろう。
YouTubeでも料理本でもクックパッドでもなんでも良いから何かを参考に作れば良い。
さらに喜んで欲しかったら料理教室に通うのもよし。


今のはあまりに極端な例だが、実際高すぎる目標は、達成までの道筋を立てることが非常に難しい。


また、私が「目標を高くしすぎない」理由はもう一つある。
それは目標が高すぎると途中で挫折してしまうからだ。


「それはお前のメンタルが弱いだけだろう」
と思われた方はいらっしゃるだろうが、まさにその通り。


私はとても飽き性だし長く継続するのが苦手だ。
そして打たれ弱い。


そんな私は目標が高すぎて中々達成できないと途中で心が折れてしまう。

「はぁ、いつになったら達成できるんだ。もう無理だろこれ…」と。

褒められて伸びるタイプの私はとにかく小さい目標を達成して自分を褒めてやりたいのだ。だから初めから目標は低く設定しておく。


実際私は高校受験の時にこの方法で成績を伸ばした。

私は3年生まで全く勉強をしてこなかったため初めはD高校(そんなに頭良くない)を志望校とした。


3年生から個別指導塾に通い始め、塾の先生に褒めてもらうのが嬉しくて少しずつ勉強にハマり始めた。

夏頃には成績が上がり、模試でD高は余裕そうだったのでC高校(そこそこ頭良い)に志望校を変えた。


さらに褒めてもらいたく勉強に熱中した私はめきめき成績を伸ばし、秋頃にはB高校(結構頭良い)に志望校を変えた。


塾の先生にはA高校(天才)を目指したらどうだと勧められたが、高嶺の花すぎるA高校は私の眼中になかった。受かる気が毛頭しなかったのだ。


私はB高校目指してひたすら勉強し結果として合格することができた。


そして蓋を開けてみると、B高校にはトップクラスの点数で合格、共通試験の点数ではA高校にも合格できるレベルであった。

ここでこのように思う人もいるだろう。

「最初からA高校目指してたらもっと成績が伸びていたんじゃないの?」


確かにその考えは私にも浮かんだ。
しかし恐らくそうは上手く行かなかったと思う。
私の性格上、初めからA高校を目指していたら、自分の実力とのギャップに絶望し、毎日家でポテチをかじってボーッとする日々を過ごしていたに違いない。


私は少しずつ目標を達成し喜びを感じ、どんどん勉強が楽しくなったのである。その結果として成績が伸びたのだ。


この考えは人それぞれ合う合わないが分かれると思うが、私のようなタイプも少なからずいると思う。なのでそういう人たちに無理に高い目標を強いないであげてほしい。


ここで一つ、ふと疑問が浮かんだ。

「大きな成功を成し遂げてる人ってみんな高い目標掲げてない?」


ってことは目標を高くしすぎない人は大物にはなれないのだろうか。


大きな目標、ビッグマウスといえばケイスケホンダ。
彼は常に高い目標を掲げている。
ミランで10番をつける。
ワールドカップで優勝する。
などなど


こういう高い目標を掲げているからこそ大きな成功を成し遂げているではないか。
「やっぱり目標は高いほうがいいんだ!」

そう思いかけたが、よくよく考えるとこれには大きな誤解がある。


私が個人的に合わないと言っているのは「目標を高くしすぎる」ことであり、その理由としては
・高すぎると目標達成までの道筋が立てにくい
・高すぎると途中で挫折してしまう
の2つがあるが、
ケイスケホンダはこの2つとも恐らく当てはまらないだろう。

まず彼は自分の目標への道筋をしっかり立てているはずだ。彼は自分で本当に実現可能だと思っているからその目標を口にしていて、だからその目標達成までの道のりもしっかり描いている。そしてきっとその道のりの途中に小さな目標がたくさんあって、その一つ一つをクリアすることで成長を重ねているのだ。


つまり大きな成功を成し遂げている人達の、一見「高い目標」は、本人からしたら決して「高い目標」ではなく「実現可能な目標」なのである。


なのでなんの根拠もなく、自信もないのに「とりあえず目標高くしとけ!」と思って立てた「高すぎる目標」はよろしくない。


周りからなんと言われようとあなたにとっては実現可能で、達成までの道のりも見えている目標であれば、それは決して「高すぎる目標」ではないのだ。


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