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國學院大學博物館 特別展「文永の役750年 Part1 海底に眠るモンゴル襲来―水中考古学の世界―」をもっと楽しめる!おすすめ本5選

注目の特別展にあわせて、CUMAGUSおすすめの5冊を紹介するマガジン「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」
今週のテーマは、國學院大學博物館で9/21から開催される特別展「文永の役750年 Part1 海底に眠るモンゴル襲来―水中考古学の世界―」(9/21~11/24)
元の軍船や遺物が発見され、海底遺跡としては初めて国の史跡に指定された「鷹島神崎遺跡(たかしまこうざきいせき)」の調査研究成果から、モンゴル襲来の実像にせまる特別展です。
水中考古学の世界をもっと楽しめる、本日のブックリストはこちらです!


企画展紹介

 今年(2024年)はモンゴル帝国が鎌倉時代の日本への侵攻を図った文永の役からちょうど750年目である。日本にとって、モンゴル襲来は白村江の戦い以来となる数百年振りの国際戦争であり、その経験と衝撃は戦闘に参加した竹崎季長による『蒙古襲来絵詞』や博多湾沿岸に残る「元寇防塁」、あるいは各地に残る伝説などの形で伝えられてきた。
また、長崎・佐賀県境に位置する伊万里湾には二度目のモンゴル襲来の際、軍船4,400艘に乗った約14万人の元軍が暴風雨に遭って壊滅した「神風伝承」の舞台である鷹島海底遺跡があり、遺跡を管轄する長崎県松浦市では1980年代からその実態を解明することを目的とした水中考古学調査を継続的に実施してきた。
この結果、これまでに2艘の元軍船をはじめとする多くの関連遺物を確認するとともに、日本における水中考古学の最先端を行く調査研究手法の確立を図りつつある。
 本展ではこれまでの鷹島海底遺跡における水中考古学調査研究について紹介するとともに、モンゴル襲来の歴史的位置付けとその後の影響について今日的な視点から問い直してみたい。



オススメ本① 海底に眠る蒙古襲来: 水中考古学の挑戦(吉川弘文館 歴史文化ライブラリー) 池田 榮史 (著)


https://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b377697.html
著者名:池田 榮史 (著)
出版社名:吉川弘文館
定価:1,980円(本体1,800円+税)
四六判:272ページ

【”蒙古襲来”の謎に挑む、臨場感あふれるレポート】

元寇船が発見された長崎県の鷹島海底遺跡。遺物探査や実測作業などはいかに行われたか。試行錯誤で進められた調査過程を紹介する。
(吉川弘文館ホームページより)

オススメ本② 元軍船の発見 鷹島海底遺跡 (新泉社 シリーズ「遺跡を学ぶ」)中田 敦之 (著), 池田 榮史 (著)


https://www.shinsensha.com/books/4053/
著者名:中田 敦之 (著), 池田 榮史 (著)
出版社名:新泉社(シリーズ「遺跡を学ぶ」)
定価:1,760円(本体1,600円+税)
A5判:96ページ

【2艘みつかっている元軍船の写真と実測図を大きく収録!】

鎌倉時代、九州北部に来襲した元の大軍は、一二八一年(弘安四)、停泊していた長崎県伊万里湾の鷹島周辺にて大暴風雨で壊滅的な被害に遭ったという。
その確実な証拠をみつけるべく挑んだ海底での発掘調査とついにみつかった元軍船の姿を描く。
(新泉社ホームページより)

オススメ本③ 水中考古学 地球最後のフロンティア(エクスナレッジ)佐々木ランディ (著)


https://www.xknowledge.co.jp/book/9784767829272
著者名:佐々木ランディ (著)
出版社名:エクスナレッジ
定価:2,420円(本体2,200円+税)
四六判:334ページ

【溺れるほど面白い、水中考古学の世界へようこそ】

・坂本龍馬のいろは丸は銃を積んでいなかった?
・海に沈んだイカリから蒙古襲来の神風の進路が判明?
・湖に沈む一隻の釣り舟はキリストの舟だった?
・沈没船から見つかったオーパーツは世界最初のコンピューターだった?

水中に沈む沈没船や遺物から歴史を塗り替える発見が相次ぐ。
まだ見つかっていない遺跡も多く、
まさに地球最後のフロンティアといえる。

しかし、世界に冠たる海洋国家の日本は水中考古学の分野では後れをとっている。
貴重な水中遺跡が充分に保護されず失われていく現状を憂い、立ち上がったのが「海のランディ・ジョーンズ」こと佐々木ランディだ。

水中考古学の魅力と価値を伝える使命感で筆をとり、
書き連ねた魂の玉稿。

「水中考古学者は財宝の夢を見ない。どんな財宝よりも面白いことが水中には眠っているからだ。人類の歴史を解き明かす鍵が君を待っている」――著者

「日本人なら水中考古学」と叫びたくなる知的探求の世界へ、いざゆかん。
(エクスナレッジホームページより)

オススメ本④ 文化遺産の眠る海 水中考古学入門 (化学同人 DOJIN選書)岩淵 聡文(著)


https://kagakudojin.co.jp/book/b99535.html
著者名:岩淵 聡文(著)
出版社名:化学同人(DOJIN選書)
定価:1,980円(本体1,800円+税)
B6判:232ページ

【世界はなぜ水中文化遺産に注目するのか】

いま世界が注目する水中文化遺産。海洋戦略、文化政策はもとより、外交交渉のカードとしても使われ始めている。
その背景には、ダイビング技術の普及や海洋工学機器の急速な技術革新による、水中考古学研究の著しい進展がある。
目覚しい成果の一方で、世界統一基準のもとでの保全管理も火急の課題として浮かび上がってきている。本書では、考古学、人類学、歴史学、地理学、法学、工学、化学など多岐にわたる学際的研究分野としての水中考古学の最新の動向を紹介することをとおして、日本の海洋政策における水中文化遺産の重要性を説き起こす。
(化学同人ホームページより)

オススメ本⑤ 季刊考古学123号 水中考古学の現状と課題(雄山閣)西谷 正(編)


https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=8152
著者名:西谷 正 (編)
出版社名:雄山閣(季刊考古学)
定価:2,640円(本体2,400円+税)
B5編判:112ページ

【こんな生き物、見たことない。「これは、人々が求めたロマン溢れる記録だ!」朝里樹氏】

近年、水中考古学の成果からアジアの交易の実態が明らかになってきている。
日本の水中考古学の歩みと近年進んできた発掘調査の成果をまとめるほか、韓国・中国・東南アジアの発掘調査の現状も紹介する。
(雄山閣ホームページより)

あとがき

國學院大學博物館で9/21から開催される特別展「文永の役750年 Part1 海底に眠るモンゴル襲来―水中考古学の世界―」(9/21~11/24)がもっと楽しめる!
水中考古学入門にオススメの5冊、いかがでしょうか。

マガジン「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」は毎週水曜日更新です。
今後も注目の特別展・企画展を取り上げていきます。お楽しみに!

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