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橿原考古学研究所附属博物館 特別陳列「刀匠・河内國平の仕事-古代刀剣復元から現在の作刀まで-」をもっと楽しめる!おすすめ本5選

橿原考古学研究所附属博物館で開催中の特別陳列「刀匠・河内國平の仕事-古代刀剣復元から現在の作刀まで-(2024年2月3日~2024年3月17日)」をもっと楽しめる!
刀匠・河内國平氏といえば、「現代の名工」にも選ばれた、平成の刀匠を代表する一人。現在の玉鋼では不可能といわれていた古刀の地紋「乱れ映り」の完全再現に成功。また数々の古代刀剣の復元に携わるなど、押しも押されもせぬ名工として広く知られています。
そんな河内國平刀匠が鍛えた刀剣を、古代刀剣の復元から現在の作品まで一挙に見ることができる特別陳列。
古代史ファンから刀剣ファンまで見逃せない展示に合わせて読みたい5冊を、CUMAGUS編集部が独自にピックアップしてご紹介します!


本日ご紹介するのは、こちらの5冊です!
① 復元七支刀ー古代アジアの鉄・象嵌・文字ー(雄山閣)鈴木勉・河内 國平 編
② 古代刀と鉄の科学 普及版(雄山閣)石井昌國・佐々木 稔 著
③ 斑鳩に眠る二人の貴公子・藤ノ木古墳 (新泉社 シリーズ「遺跡を学ぶ」 32)前園 実知雄 著
④ 古代の刀剣: 日本刀の源流 (561) (吉川弘文館 歴史文化ライブラリー 561) 小池 伸彦 著
⑤ 日本刀外伝(雄山閣)宮﨑政久 著

① 復元七支刀ー古代アジアの鉄・象嵌・文字ー(雄山閣)鈴木勉・河内 國平 編

※出版社在庫品切れ/一部書店にて在庫あり

https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=7202
著者名:鈴木勉・河内 國平 編
出版社名:雄山閣
定価:6,160円 (本体5,600円+税)
B5判:273ページ
【名工・河内國平 石上神宮に伝わる国宝「七支刀」の復元に挑む!】
奈良県天理市の石上神宮に伝わる国宝「七支刀」の復元の過程、研究の成果がまとめられた1冊。
日本刀と同じく、鉄を叩き鍛え成形する「鍛造」で作られたと考えられてきた七支刀。しかし、その実物を見た名工は、その定説に疑問を抱いた。
溶かした金属を型に流し込んで作る「鋳造」で作られたことを見抜いた河内國平刀匠と、研究者たちのプロジェクトチームが発足。失敗の連続にも折れることなく、繰り返された実験が古代の工人たちの技術が浮かび上がる。
今回の特別陳列パンフレットでもキービジュアルの1つとなっている、復元「七支刀」。この一振りができるまでの苦労と努力が詰まった、必読の1冊です。(CUMAGUS編集部)
※編集部註 本「おすすめ本5選」記事では原則として記事執筆時点で【新刊書店で注文可能】な書籍を紹介するようにしていますが、本書は特別展の内容にピッタリだったため、特別に紹介させていただきました。

② 古代刀と鉄の科学 普及版(雄山閣)石井昌國・佐々木 稔 著

https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=8901
著者名:石井昌國・佐々木 稔 (著)
出版社名:雄山閣
定価:3,960円 (本体3,600円+税)
A5判:264ページ
【刀剣と鉄、それぞれの専門家が探る「日本刀の起源」】
日本刀の変遷を探る――考古学・刀剣学・金属学による共同研究の成果をもとに、鉄器使用の開始から古墳出土の古代刀を経て、彎刀様式の日本刀に至る過程を詳しく解説。
さらに増補された論考「日本刀の成立過程」を含む画期的名著が〈普及版〉となって復刊! (雄山閣HPより)

③ 斑鳩に眠る二人の貴公子・藤ノ木古墳 (新泉社 シリーズ「遺跡を学ぶ」 32)前園 実知雄 著

https://www.shinsensha.com/books/316/
著者名:前園 実知雄 (著)
出版社名:新泉社
定価:3,960円 (本体3,600円+税)
A5判:96ページ
【河内國平刀匠が復元した「飾り太刀」が出土! 藤ノ木古墳を学ぶ】
奈良県斑鳩町・法隆寺のすぐ近くに営まれた大円墳。石室には華麗な馬具が納められ、千年以上の時を経て開かれた朱塗りの石棺には、豪華な副葬品に包まれて二人の人物が眠っていた。この二人は誰なのか。困難な発掘作業を振り返りつつ、出土品や史料から推理する。 (新泉社HPより)

④ 古代の刀剣: 日本刀の源流 (吉川弘文館 歴史文化ライブラリー 561) 小池 伸彦 著

ホームページから試し読み可能です。

https://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b613593.html
著者名: 小池 伸彦 (著)
出版社名:吉川弘文館
定価:1,980円 (本体1,800円+税)
四六判:256ページ
【なぜ日本刀は反っているのか? 日本刀の源流に迫る!】
小烏丸(こがらすまる)、髭切(ひげきり)、薄緑(うすみどり)…。日本刀に特有の刀身の美しい反(そ)りや刃文(はもん)はいつ、どのように生まれたのか。古墳時代の鉄刀に代表される直刀(ちょくとう)から、外反りをそなえた湾刀(わんとう)への変遷を、古代の鉄生産の実態や遺物の出土状況、正倉院刀の調査などを視野に入れて多角的に解明する。近年の考古学の研究成果のみならず、現代刀匠(とうしょう)の技術にも着目し、日本刀の源流に迫る。(吉川弘文館HPより)

⑤ 日本刀外伝(雄山閣)宮﨑政久 著

https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=8835
著者名: 宮﨑 政久 (著)
出版社名:雄山閣
定価:3,300円 (本体3,000円+税)
A5判:240ページ
【特別展関連イベントで河内刀匠と対談! 日本刀研究者が語る鉄と刀】
日本刀文化の淵源を求めて金属製武器と製鉄の歴史をさかのぼり、日本刀の武器としての本質、他の武器との比較、美の原点などへの考察、天國・宗近・正宗のエピソードから、その真髄を追求する。(雄山閣HPより)

※本書の著者、宮﨑政久先生は2/18に行われた本展関連講演会において、対談「日本刀のいろは」に河内國平刀匠とともに登壇されました。

古墳時代から現代まで連綿とつながる日本刀の歴史をたどる5冊、いかがでしたか?
日本刀のすがたの変遷を一望できる、刀剣ファン必見の特別展。
橿原考古学研究所附属博物館 特別陳列「刀匠・河内國平の仕事-古代刀剣復元から現在の作刀まで-」は、2月3日~3月17日までの開催です。お見逃しなく!

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