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暗算するときの頭の中

【ドイツ人たちへ2017年秋に聞いてみた話】

「簡単な暗算をするときに、人は頭の中でどのように計算するのか?」について興味を持ったので、身の回りのドイツ人たちに質問してみた(*ドイツで生活しています)。

自分がなぜそれについて興味を持ったのか?

自分自身が暗算する場合は、まず数字を耳で聞いた時に、その数字を「文字として頭の中で思い浮かべる」ことが必要。形ある文字として頭に浮かべなければ、計算もできないし、数字を記憶に残すことすら難しい。

例えば「12引く7は?」と口頭で言われた場合。まず最初に頭の中で「12」と「7」の文字を思い浮かべる。その際には筆算の計算式の形、つまり12と7の数字を頭の中で縦に並べてみて、頭の中で筆算して答えを出す。

これは計算に限らず、耳で聞いた数字は頭の中で一旦ビジュアルの数字に置き換えないと、頭の中に残らない。もし頭の中でビジュアル化するスピードが追い付かなければ、耳から入った数字があたかも「上手の手から水が漏れる」ように、スルスルと記憶から消えていってしまう。

おそらく自分の脳は、話を聞くときに使う脳の回路と、数字を処理するときに使う脳の回路が、違う場所を使っている気がする。だから、込み入ったややこしい話を聞いている中で数字が出てきた時に、頭の切り替えが追い付かなくなってしまって、「話の筋を追えなくなる」か、もしくは「数字が完全に頭から抜けてしまう」ことも。

ドイツ人たちの答え

さて、ドイツ人たちに対して「簡単な暗算をするときに、頭の中でどうやって計算しているの?」と聞いたところ、半分くらいの人の答えは、「それくらいの桁の計算なら、耳で聞いただけで答えの数字が勝手に頭に浮かび出てくる」というものだった。

で、それ以外の人たちの多くは、僕と同じく「数字を文字として思い浮かべて計算する」という答えだった。でも必ずしも思い浮かべるのは筆算の形ではなく、普通の「横一列の式の形」でイメージする人もいた。

他に返ってきた答えは、

「まず定規みたいなものを頭に思い浮かべる 。10を境にして、12と10の差は2で、7と10の差は3だから、2+3で5」

という計算をする人もいた。子どもの時にそうやって学校で習ったのかも。

あと最後に、これはドイツ在住の日本人から返ってきた変わりダネの答え。

自分の中でそれぞれの数字に固有の色があって、まず数字を色に置き換える。例えば5が緑色、3が黄色、2が赤色だとしたら、緑色マイナス黄色は赤色、とか」

というカラフルな頭の人もいた。ちなみにこの人は芸大出身。

人によって頭の構造が違うからなのか、または最初に計算を勉強したときの方法が影響しているのか分からないけど、かなり人それぞれやね。

さて、みなさんの場合、暗算するときの頭の中はどうなっているでしょうか。

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by 世界の人に聞いてみた

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