これからの「働き方」を考えるための ハンナ・アレント『人間の条件』Zoom読書会 7/19後記, 参加者の声
※SEASON2 は 8/29 スタートになりました
執筆:ぬま(ビジネスパーソン)
去る7/19に第12回を開催しました。
いよいよシーズン1の最後となる今回は、第3章「労働」の最終節「消費者社会」を読みました。
この後記もシーズン1の最後ということで、趣向を変えて第1回からご参加いただいたkさんの声をお届けしたいと思います。
kさんありがとうございました!
参加者の声(kさん)
5月から始まった全12回のアレント『人間の条件』の読書会に参加しました。
まず、私がこの読書会に参加した経緯を書きます。
◼︎参加の経緯
私自身もIT系の会社で働いているサラリーマンですが、
労働について、つまり人間にとって労働とは何なのか、社会との関係性において労働はどのような役割を果たしているのか、
という問題に関心を持っていました。
その中で、哲学者のハンナ・アレントが活動(労働・制作・行為)の哲学を展開していることを知り、読みたいとは思っていました。
ただ、もともと理系で人文書をきちんと読んだ経験のない自分が読み通せるかどうかは懸念がありました。
いや、ただ読み通すことはできることはできるけれど、そこに書かれていることの背景を理解しつつ、自分の中に落とし込んでいくことが独りでは難しいだろうなと思っていました。
今回、たまたまnoteでアレントの読書会を検索して、ヒットしたカルチュラルワークらぼの読書会は絶好の機会でした。
◼︎読書会の雰囲気
この読書会は、政治哲学研究者のたしさんが丁寧に1パラグラフごと解説してくれながら読み進めていき、ビジネスパーソンのぬまさんが全体のファシリテーションをしながら進めていくスタイルです。
Zoomを使ってオンラインで音声をつなぎながら進めるので、疑問に思ったことはすぐに聞けるし、思いついたことも議論に乗せていくことはやりやすいため、毎回楽しく和気あいあいとした雰囲気で進められています。
ときには、たしさんの方からこの1文の意味はなにかということを問いかけながら進んでいくため、置き去りになるということはありません。
また、人間の条件は1950年代に書かれた本でありますが、それを現代の社会の状況やテクノロジーの問題に置き換えるとどのようになるかを議論しながら進めていくため、
毎回新鮮な気持ちで取り組むことができています。
各回での参加者側の準備ですが、予習・復習はなるべくしていくことに越したことはありませんが、冒頭でたしさんが前回の復習と丁寧に解説をしてくれるため、必ずしも必要というわけではないのは続けやすいポイントでした。
◼︎嬉しい誤算
もともとの懸念であった、独りで読み進めることは難しいという問題は、この読書会によってほとんど完全にクリアすることはできたので、良いタイミングで参加することができたなと感じています。
また、ただテキストを読むだけではなく、現在の社会の問題についても同時に検討していくことになるので、知的好奇心は120%満たされている状態で、これは嬉しい誤算でした。
◼︎さいごに
シーズン1(3章末まで)は先日終わりましたが、これからシーズン2で4章以降の制作(work)のテーマに入っていくのは楽しみです。
また新しいメンバーが参加したら、より楽しい雰囲気になると思っているので、新しく参加する方をお待ちしています。
主催してみて
5月からおよそ3ヶ月間に渡って開催してきました。
最初の頃は、政治哲学研究者とビジネスパーソン、芸術家の方など、普段出会わないようなメンバーが集まっていたので、どういう進行をすればよいのか手探り状態でした。
実は読書会の進行自体も初めてでしたし、また、オンラインでビデオなしで開催したので、ペースをつかむまではとても緊張しました。
しかし、徐々に議論も盛り上がるようになっていき、最後には、主催者ながら参加者の気持ちで一緒に楽しむことができました。
ご参加いただいたみなさんには本当に感謝しております。
シーズン2もどんな方に来ていただけるかとても楽しみです。
シーズン2予告
次回は、シーズン2の第1回となります。
実は、参加者募集の記事を作成しているのですが、どういう記事を書けばよいか悩ましくてまだ公開できておりません。
なので、先にこちらでも軽くご案内させていただければと思います。
シーズン2は、8/1(土) 21:00~24:00にスタートします。
「第四章 仕事」をはじめから読んでいく予定です。
参加費は1回500円ですが、初参加の方は無料なので、『人間の条件』を片手にお気軽にご参加いただければと思っております。
シーズン2から応募フォームをなくしました。
当らぼのSlackに入っていただければ、その中でご案内させていただきます。
マガジンも新しく作りました。今後はこちらを更新していきます。
解説スライド
読書会用のスライドをご購入いただけます。取り上げた範囲について、パラグラフごとに丁寧に要約したものになります。理解の助けとしてご活用いただければと思います。10枚ちょっとのスライドになっています。
よろしくお願いいたします。
(以下、Google Slide を埋め込んでいます。)
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