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理系が得意になるのは簡単かもしれない

今回はこちらの本のレビューです。
Kindle unlimited会員は無料で読める本です。

概要

こちらの本は、我が家でも最近までお試ししていた
算数に特化したタブレット学習教材RISUの創業者で
代表取締役CEOの今木智隆さんの著書です。

RISUを子供に体験させるにあたって読んでみたのですが、
内容がとてもわかりやすく、
RISUで学習している世界中の子供のデータを元に書かれているので
説得力があり、とても参考になったので
子供の算数のつまずきや、勉強の進め方に悩まれている保護者には
ぜひオススメしたい本でした。

とても読みやすかったのと、
内容が良かったので私は2巡目を読んでいるところです。
それではいってみよう!

理系脳を育てたい

息子の小学校入学まで1年を切り、
子供に算数が得意になって欲しくて
あれこれ良いと言われるものを与えたり、
そろばんを習わせたりしてきました。
でも私がやっていることって計算力を伸ばすことだけのような・・

計算力は基礎力として必要なのですが、
文章題、考える力を伸ばすことも
社会に出たときに必要な能力です。
だから理系脳を育てることは
ただ算数の問題を解ける力ではなくて
問題を見つける力、
情報を集めて分析する力、
解決する力、など
問題解決力を育てる上で大切な学問だと思っています。

そんな学問に教科として子供たちが初めて出会うのが算数。

その算数の意外な真実がたくさん載っていて
眼から鱗なんです。

算数の意外な真実

その中の一つがこちら。
9割の子供が間違える問題はたった「3つ」に分類できる。

え!?たった3つ?
と思いますよね。

実は小学生の算数は大きく分けて
「位」「単位」「図形」の3つに分類されている。

とこの本には書かれています。
私はこの3つを見て、小学生の算数ってこんなに簡単だったのか。
となんだか拍子抜けしてしまいました。
この3つの分類を見ても
とても簡単そうに思いませんか?

でも子供たちはこの3つのどれか、
あるいは全てでつまづいているんです。

そしてそれを解決するためには前の単元に戻ること。
とてもシンプルな方法です。

ただ、算数の場合は、3つのカテゴリが学年をまたいで散らばっています。
例えば、立体図形の問題がわからなければ
前の単元の平面図形の問題に戻って理解を深めてから
立体図形に再挑戦するわけですが、
立体図形の問題が出てくるのは4年生。
そして平面図形の問題が出てくるのは2年生。

なので、思い切って2学年前に戻って学習する必要があるんです。
図形に関係のない4年生の立体図形の前の単元や
3年生の問題に戻っても意味がないということです。

2年も前の平面図形の基礎知識を
4年生でまずは復習することもなく
いきなり立体図形が始まったら
そりゃ覚えてないし、誰でもわかりづらいわ!と思いますが
それが現在の日本の算数らしいのです。

このように、カテゴリがバラバラに散らばっていているのが
算数の学習なんですね。
でも、前の単元が理解できていないと途端にわからなくなる。
他の教科との違いがここにあります。

社会や理科は他の単元が分からなくてもそこだけで済む。
地理が分からなくても、歴史を学ぶにはあまり問題がない。
さらに歴史も日本史、世界史、と分かれていて
それぞれの関連性はあまりありませんし、
古代から近代史、それぞれの理解で済みます。
平安時代がわからなかったら、幕末もわからない。
ということはないんです。

けれど算数はずっと積み重なる
ピラミッドのようになっているので
下から順に理解して積み上げていかなければ
上の問題はさっぱりできないようになってしまうのです。

このほか、なぜ子供は文章題が苦手なのか?
実はテストの時間に追われてよく問題を読んでいない子がとても多い。
「最後まで問題を読んで」と言うだけで正解できるようになる子が
大半なのだそう。
ここにテストのための勉強の弊害があります。
息子の様子を見ていても思いますが、
制限時間を設けている問題が多すぎる!
もっとじっくり考えて答えを考えさせてよー!

そして、本の中では世界の教育にも触れていますが、

日本の算数のレベルは高く、
一度、日本の学習レベルで算数や数学の能力を身につけることができれば
世界中の人たちが後からその能力を付けようとしても
なかなか追いつけない。
例えばアメリカでは突出した子供がいる代わりに平均値が低い。
5年生で指を使って足し算をしている子も結構いたりする。
それを親も気にしていないなどの教育格差もある。
なので、日本で学校の勉強を身につけていければかなりの実力がつく。

と言うことで、日本の公教育で良いから
算数をしっかりと身につけておけば安心。と言うことですね。

そのためにつまづいたとき、どう対処すればいいのか?
また、親の「勉強しなさい!」や「宿題しなさい!」は
無駄であることなどにも触れています。

どの内容もとても納得できるものでした。
小学校が始まる前にこの本に出会えてとても幸運であると思いました。

私自身がそうでしたが親から「勉強しなさい!」「宿題しなさい!」
と言われたことがありません。
私も息子に対してそうでありたいと思っています。
算数だけではなく、国語だって、その他の教科もそうです。
(音読だけはしっかりさせたい)

学習の進め方の指針になるものがあると
迷わないでいられますね。
私にとってはこの本がそれになりました。

算数を苦手にしないことはとても簡単そうに思えてくる。
むしろ得意にできるかも!と思える良書です。
これもデータに基づいて、
「算数の問題は3つに分類できる」と分析した結果!
それも算数です。
やはり理系を制するものは社会を、人生を、制す!
使う側か、使われる側か。
子供にはどちらになって欲しいか。

とてもオススメです。ぜひ!


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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