リン(日々の記録)

気ままに

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最近の記事

カフェでの経済活動/ あたたかい「ケア」

都心にあるブックカフェへ。夕方の店内は、混み合っていた。みな、黙々と本を読んでいた。客の会話はないのだが、店には一体感があり、心地よかった。 アンビエントが流れる店内。立ちながらでも本が読める、ちょうどいいハイテーブル。私は、沢木耕太郎のエッセイを読んだ。印象に残った箇所に、付箋を貼るクセがある。 注文したほうじ茶は、香り高く、温かかった。優しささえ感じた。 帰るときも、店先まで見送ってくれ、「お気をつけて」と声をかけてもらった。カフェで過ごすという経済活動のなかに、ケ

    • パスタを茹でる日常と、きみの生活

      声がする。きみの生活はどう? パスタを茹でる。バジルの香り、トマトの酸味。 音楽をながす。大好きな音楽。 やさしいギターと、やさしい歌声。 思い出す。 学生の頃、きみが教えてくれた。くしゃっと笑う、きみの顔。 ところで、きみの生活は変わった?

      • 日常に彩りを添える音楽/ むらかみなぎさ『わたしたちの野原』EP

        最近、むらかみなぎささんの音楽をよく聴いています。私はもともとフォークが好きで、彼女の音楽にすぐに惹きつけられました。彼女の透き通るような歌声。無邪気でまっすぐな雰囲気。日常の何気ない出来事や感情を、美しく、ときには切なく綴った歌詞。どこを取っても素敵です。 私たちが毎日経験するようなこと、感じること、思うことが、彼女なりの視点で、みずみずしく描かれます。まるで、日常の風景が、歌によって、新しい色に染められるようです。彼女のEP『わたしたちの野原』を聴いていると、心地よい風

        • 鎌倉、とっておきの過ごし方

          先日、友人と鎌倉を訪れた。レンタカーを利用して、海岸沿いをドライブした。昼食は、落ち着いた雰囲気のイタリアンに決めた。私は、しらすと大葉のパスタを注文した。大葉の繊細な香りと、しらすの塩気が合わさり、あっさりとした味わいだった。予想以上の美味しさで、心から満足した。 食事を終えて店を出、さらに海岸へと車を走らせた。ひととおり走ったところで、パーキングに車を停めた。近くのカフェでコーヒーをテイクアウトし、海岸を散歩した。コーヒーは酸味が強く、美味しかった。満腹で、少し眠くなっ

        カフェでの経済活動/ あたたかい「ケア」

          あえて、新しい、日本的表現/ シン・ジャパニーズ・ペインティング @ポーラ美術館

          先日、雨のなか、峠道を車で走り抜け、はるばるポーラ美術館を訪れた。目的は、「シン・ジャパニーズ・ペインティング展」。日本画という表現が、どのように生まれ、どのように変化していったかが体感できる展示だった。 何より、現代アーティストたちによる、日本画をモチーフとした新作たちに魅了された。日本画の、新しい扉を開くような表現だと感じた。アーティストたちが、日本画の伝統とどのように向き合い、それを現代の文脈でどのように解釈・再構築していくか。その答えが展示を通じて示されており、圧倒

          あえて、新しい、日本的表現/ シン・ジャパニーズ・ペインティング @ポーラ美術館

          旅とは何か?/ 角田光代『いつも旅のなか』

          最近、旅のエッセイにのめり込んでいる。そのような興味で、手に取ったのが、角田光代さんの『いつも旅のなか』だった。まず目を引いたのは、その装丁。蜷川実花さんの作品が表紙になっており、旅の予感を思わせるデザインだった。 いくつかのエッセイがまとめられて本になっている。特に私が惹かれたのが、「a dead dog is …」。バリで体験した、友人たちとの "トリップ" が中心に描かれている。その描写の鮮やかさやユーモアに、思わずクスリと笑ってしまう。 また、「ほとほといやになる

          旅とは何か?/ 角田光代『いつも旅のなか』

          風邪を引いた

          先日の、知人とのカフェでの時間は、楽しく、心温まるひとときだった。彼女は病み上がりだったが、彼女の笑顔や、話に夢中になっていた私は、彼女の鼻声を特に気にしていなかった。ところが今日になって、私の身体が違和感を訴え始めた。イガイガとした喉の痛み、鼻水、そして微熱。彼女からの「贈り物」かと、半ば冗談で思った。 風邪を引くと、心が多感になる。身体の不調に加え、心にも、さまざまな感情が浮かんでくる。白状すると私は、彼女を責めるような気持ちにもなった。しかし、よく考えてみると、風邪は

          東京の下町を歩く/ カフェ、クリームソーダ

          電車に乗って、東京の下町へ。 同じ車両に、外国人のバックパッカーが乗っている。街に、観光客が多い。 駅に着き、周辺を歩く。霊園が広がっている。偶然、有名な実業家の墓を見つけた。近くに寺もある。仏閣の前で、手を合わせる。 カフェに入る。客層は、20代くらいが多い。店内に、現代風のポップな絵が飾ってある。レコードを聞かせる店だ。尾崎豊が流れていた。 オレンジュースを注文する。彼女は、クリームソーダ。窓際の席だったので、差し込む光がきれいだった。

          東京の下町を歩く/ カフェ、クリームソーダ

          西武線に揺られ、飯能へ

          池袋から飯能まで、西武線で向かう。車内は、家族づれで賑わっている。私は、イヤホンを耳に挿し、音楽に身を委ねる。電車の揺れに身を任せていると、自然と眠くなってくる。少し眠り、目を覚ますと、目的地に着いていた。空が少し曇っている。雨が降りそうだ。近くにある昔ながらの喫茶店に立ち寄り、一息つく。新聞を広げる常連客と、女性の店主が、軽い会話を交わしている。店内は、香ばしいコーヒーの香りに満ちており、心が和む。その後、店を出て河原まで散策に行く。学生たちが、バーベキューを楽しんでいる。

          西武線に揺られ、飯能へ

          朝、カフェへ行く

          朝の空気。まだ、排ガスに侵されてない。肺に、空気を吸い込む。隅田川の近くにあるカフェに入った。店内には、西洋風な人も多く、英語が飛び交っている。窓際のテーブルに腰掛ける。アールグレイと、アボカドトーストを注文。紅茶の華やかな香りと、トーストの香ばしい匂いが、店内の空気と混ざり合う。店内には、80年代のファンクミュージックが流れる。心地いい時間だった。