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旅とは何か?/ 角田光代『いつも旅のなか』

最近、旅のエッセイにのめり込んでいる。そのような興味で、手に取ったのが、角田光代さんの『いつも旅のなか』だった。まず目を引いたのは、その装丁。蜷川実花さんの作品が表紙になっており、旅の予感を思わせるデザインだった。

いくつかのエッセイがまとめられて本になっている。特に私が惹かれたのが、「a dead dog is …」。バリで体験した、友人たちとの "トリップ" が中心に描かれている。その描写の鮮やかさやユーモアに、思わずクスリと笑ってしまう。

また、「ほとほといやになるけれど」では、イタリアへの一人旅の様子が描かれている。一人旅と聞くと、タフさや冒険心が連想される。しかし、彼女の文章からは、その背後に潜む繊細な感情、不安が描かれる。そのような表現に共感し、強く惹きつけられた。

彼女の文章は、読者を旅にいざなう。この本を読んで、私も旅に出たくなった。色々な国の人々と、仲良くなりたい。そして、そうした旅の中で、「旅とは何か?」ということに、思いを馳せたい。

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