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cucumuのニットができるまで - セット -

ニットは編み上がったあとも様々な工程を経て、
お客様の元へ届きます。

セットの工程では、
1着ずつ職人の手で丁寧に整えていきます。

セットでは、熱と力を加えながらプレスして、シワを伸ばします。
素材に合わせた温度のスチームによって、高温の水分と熱で整えます。

持ち手の部分でスチームの量を調整します。
アイロンとニットの間隔は、素材によって変えます。


シワは折られることによって、均等に編み上げた繊維の糸がずれてしまい、折れた繊維を広げてもそのズレが解消されない場合にシワになって現れます。

シワを伸ばすためには、ずれた繊維にスチームから熱と水分を与えることで繊維の糸が膨れ上がります。
糸の一本一本がふやけて太くなることで繊維が密な状態になり、ずれた糸が均等な状態になります。

その後、仕上げ台からスチームを吸引し、湿った繊維を「急冷」と「乾燥」をさせることで
糸を元の太さに戻し、均等な状態を維持することで、シワが消えて整えることができます。

アイロンがけと同時に蒸気を残さず仕上げ台が吸い込むことによって
湿った繊維を一気に冷却し、型を定着させます。

この「急冷」と「乾燥」がご家庭のアイロンとの違いです。

繊維にスチームが残ると、時間の経過で元に戻ってしまいます。
ご家庭のアイロンがけでもよく冷ますことを意識すると仕上がりに違いがでるかもしれません。

スチームの温度や量を調整しながら、「急冷」と「乾燥」をさせることによって、
シワを伸ばすだけでなく、素材を最大限に活かす美しいシルエットになります。

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