明日もまた違う「日常」に

  マルタはこのところすっきりとした天気にはならない。昨夜は雹が降った。北部の街(村)メリーハでは砂浜がさながら北欧の海岸のようであった。

 日々の感染者数を仰々しく扱うことはあまり好ましくないように思うのだが、新たな感染者数は今日は5件だったようだ。死者はまだ出ていない。

 昨日、副首相(保健大臣)が新たな対策として、明日3月28日土曜日から、65歳以上の人々と妊婦、慢性疾患がある人々、およびそれら該当者と同居する人々は、家にいるよう命じることが発表された。法的拘束力がどのようにあるのかどうかは現時点では不明だが、推計118,000人がこの「封鎖(ロックダウン)」の影響を受けるとされている。

 今朝は南部の村ゼイトゥーンのスーパーでは高齢者による買い物の行列ができたようだし、この新たな対策の施行にあたっては、生活における実際的な面での不安と、精神面での懸念がある。

 慢性疾患のある人々というのには、例えば、化学療法を6ヶ月以内に受けた人々や、心臓に問題のある人々、移植を受けた人々、HIVの治療中の人々などが挙げられている。ここで問題なのが、例えばこうした治療中の病気が周囲あるいは雇用主に知られることになるかもしれない点だ。この点に関しても専門外なので詳しい言及は避けるが、GDPRの観点からもやや複雑な問題となるのではないだろうか。

 明日からは更に外で見かけるひとの数は少なくなるだろう。今はまだ部分的なものにすぎないが、封鎖(ロックダウン)がすぐそこまで近づいてきている。私自身は影響を受けないが、また明日から「あらたな日常」に慣れなければいけない。

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