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【2022.12】今月良かった曲20選レビュー

 どうもです。

 月末恒例、音楽紹介記事の12月分です。2022年中に更新できなかった事、誠に申し訳ございませんでした!いつも通り、リリースされた楽曲(アルバム、EP、シングルetc…)を対象に、良かった楽曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に!ではどうぞー。


#1『君の最推しにしてよ!』/ 湊あくあ

 VTuberグループホロライブ所属の2期生、"あくたん"の愛称で親しまれる、湊あくあが8枚目となるシングルをリリース。彼女の誕生日を記念して発表された本作は、作詞・作編曲をHoneyWorks氏が担当。神オブ神。
 HoneyWorksらしいキュートなサウンドに溢れ、キャッチーなメロディ。そこに推してくれるファンへの気持ちが精一杯に乗って、あくたんの魅力が詰まっていました。ライブを意識したサビの掛け声パートも堪らないですね、現地で聴きたすぎる。"泣き"の落ちサビ⇒全力掛け声ラッシュ⇒イケメンギターソロの流れが最高に好きです。


#2『Wound』/ Despite Exile

 イタリアはウーディネ出身のメロディックデスコアバンド。2020年にリリースした『Venom』以来2年間の活動休止を経て、その後3人目のギターを加えた6人編成となり、満を持して3rdアルバムをリリース。
 全体通して隙が無く、バランスの良い1枚でした。シングルカットされたTr.2「Scepter」から期待していましたが、かなり仕上げてきたなと。ダイナミックで重厚なサウンドで蹂躙しながらも、不気味なのに心地良さを感じる独特の雰囲気と躍動感を孕んだ楽曲達。デスコア由来のブラストビート、そこに散りばめられたテクニカルデスメタル的フレーズの数々、叙情的なメロディなど、確実にスキルを要する事を淡々と冷酷に繰り広げ、綿密に構成されているなと。2人のボーカルによるアプローチも幅広く、どの要素を切り取ってもデスコアシーンに於いて、周りと差をつけようとする強い意志がひしひしと感じられました。失速も加速もしない、なんだけれども圧倒される至極の1枚と云った感じ。Tr.2に加えて、Tr.4「Cusrodian」, Tr.7「A Pale Glimmer Of Light」, Tr.9「Golden Shards」辺りが特に好き。


#3『Pandemonium』/ AndrelamusiA

 イスラエル出身のシンフォニックデスコア/メロディックデスコアバンド。キャリア初となるアルバムをリリース。2021年11月からリリースしてきた楽曲を含む、全9曲を収録。
 1枚目の完成度じゃないですね…。ブルータルなシンフォニック要素強めで展開もかなりイカツく飽きの来ない1枚でした。Djentな刻みも心地良く、キャッチーさはまるで無いのに縦ノリでグルーヴ感強いから聴けてしまう。オリエンタルな香りもあり、Born of Osiris辺りを通ってきた人間は確実に刺さるんじゃないかと。楽曲の引き出しも多く、メンバーのセンスの良さが窺えますね。Tr.6「Reincarnation」なんかはBrand of SacrificeのVo.Kyle Andersonをフィーチャーしたのを大成功に収めている破壊力抜群アグレッシブなナンバーで一番好き。続く、AcraniaのVo.Luke GriffinをフィーチャーしたTr.7「In Depths」もキラキラシンセ炸裂してて最高です。ラストトラックも8分半尺になる力の入りようでシアトリカルな一面も覗かせてくれました。魅せ場が鮮明で、エンドロールが目に浮かぶアウトロが素晴らしい。


#4『Hell Finds You Everywhere』/ Thousand Below

 アメリカはカリフォルニア州サンディエゴを拠点に活動しているポストハードコアバンド。3年ぶりに待望の3rdアルバムをリリース。2017年のデビュー作『The Love You Let Too Close』はガチ名盤でファンとしても歓喜。
 全体的には1stに及ばないけど、全然良かったです。バンドの代名詞とも云えるサビのキャッチーさは強烈で誰にも真似できないクオリティだし、それを歌い切るVo. Jamesの美しい歌声は今も健在で。Tr.2「Venenosa」なんかは特に原点回帰じゃないけど、まだあの頃が強く強く残ってるなと安心できました。ヘヴィな側面とポップな側面を併せ持ったグラデーションの良さはそのままに、クリアでエモーショナルなサウンドメイクが新しさとしては聞こえました。その雰囲気が際立つ激情メロディックなTr.10「All I Have Left To Give」でアルバムを締めくくった構成も見事。因みに、ゲストもNoah Sebastian (Bad Omens)、Matt Flood (Caskets)、aviel kaei (CVLTE)とキャリアを裏付ける豪華さでした。どちらかと云えばTr.2~Tr.5の前半が好きですが、先述したラストトラックに向けての流れの良さは評価したい。


#5『Moirai』/ Stay Design

 メキシコはモンテレイ出身のプログレッシヴ・デスコアバンド。2022年初となる音源をリリース。7曲全て新曲のEP。
 強靭で強烈な1枚でした。悪魔降臨儀式ばりのダークな雰囲気で残虐性に満ち溢れている如何にもな感じの中で、ちゃんとメロディの美しさが残っている好きなタイプ。特にTr.3「The 03」はブルータルなサウンドを通して培ったグルーヴ感と、プログレッシヴなエレメンツが光っており、特に気に入っています。終盤のブレイクダウンも好きすぎる。イントロを挟んでのTr.6「Aisa」では独創的なリズムワークと展開美を取り込んでおり、昨年の「Plague」を彷彿させます。世界観演出がガチで巧み。それを引き立てるボーカルワークも圧倒的で非常に味わい深いです。貫禄あるんよな…。


#6『Dawnbringer』/ Threnody

 アメリカはテキサス州ダラスを拠点とするプログレッシブ・メタルコアバンド。2022年3曲目となるシングルをリリース。
 3曲目にして、ようやく個人的本命が来たなと。中盤の展開が神すぎる。重く重くのしかかってくる様な開幕ですが、サビでは壮大なサウンドスケープでメロシャウト響くドラマティックな展開。途中から裏でギターピロピロし始めて気持ち良く浸っていたらブレイクダウンできっちり落としてくるのも鬼畜すぎん?(褒め言葉)。クリーンを少しだけ挟むのも秀逸すぎます。ヘヴィかつメロディアスなフレーズを全面に押し出してくれた素晴らしい1曲でした。Silent Planet辺りが好きなら絶対ハマれるかと思います。


#7『夜光通信』/ 大神ミオ

 VTuberグループホロライブ所属でゲーマーズのメンバー、"ミオしゃ"の愛称で親しまれる、大神ミオが4枚目となるシングルをリリース。活動4周年を迎え発表され、4周年記念ライブでも披露された本楽曲は、作詞・作編曲を堀江晶太氏が担当。ホロライブへの楽曲提供多くて本当に嬉しい…。
 そして安定の名曲でした。サビが好きすぎる。しっとりとしたAメロ、Bメロとは打って変わって、一気に力強さを増すのが好き。しかも2番サビは繰り返さず、溜めを作ってのラスサビでやはり激エモ神転調。現地で聴いたら泣く自信しかない。スッと心に入ってくる様なミオしゃの歌声ホント好きだし、歌詞からも滲み出ている優しさを助長させますね。同タイミングでWリリースされた『サヨナラは、まだ』も良かったので、是非。


#8『Search for Hope, In this Chaos』/ Invert Hourglass, Laika

 新潟を拠点に活動している、プログレッシヴ・メタルコアバンドInvert Hourglassと叙情メタルコア/ハードコアバンドLaikaがスプリットEPをリリース。なお、LaikaのVo. LYUとGt. YujiはInvert Hourglassの前身バンドであるCurse of my handsの元メンバーとの事で感慨深いですね。
 4曲どれも良くて満足できる1枚でした。Tr.1「Berserker」が特に気に入っていて、アグレッシヴな展開に磨きをかけてきたなと。終始ヘヴィな全てを薙ぎ倒す勢いのアクセル全開っぷりでライブの光景が目に浮かぶ程。Tr.2「End of the Spiral」はタイトル通り、物語のエンディング感が好き。一方、Laikaもただ叙情的なだけでなく、細かいテクニカルなフレーズが詰め込まれていてプログレオタク歓喜。Tr.3「Sakura」はサビの疾走感が堪らないですね。Tr.4「Lull」も振り絞るような歌声が心を刺しにきて感動の嵐…。


#9『星になる』/ Islet

 Tazuneru×樂による音楽ユニット"Islet(アイレット)"の5枚目となるシングル。2022年4月にリリースされた2nd Vocal Collab EP『ASTER』が名盤すぎたのも記憶に新しいです(2022年ベストにも選出しました)。
 そんな2nd EPに続いて、今回もボーカリストには歌い手として活動している倚水さんを迎えた1曲。神タッグ…。いつもの切なく透き通った歌声はさることながら、今回はパワフルな一面も見えてとても良かったです。非常に伸びやか。Islet節炸裂の幻想的で美しい旋律を奏でながら、緩急の付いた徐々に熱を帯びていくドラマティックな曲展開で、落ちサビからラスサビにかけては特にエモーショナルで手に力が入ると云うか、心が震えますね。


#10『SINDERELLA』/ Mori Calliope

 VTuberグループホロライブEnglish所属、Mori Calliopeのメジャー1stアルバムを世界同時リリース。7月20日にリリースしたメジャーデビューEP『SHINIGAMI NOTE』は本当に名盤で、実績としても世界6ヶ国・地域でiTunesアルバム総合チャート1位を獲得し、iTunesアルバムHip-Hopチャートでは世界16ヶ国・地域で1位を獲得しました。
 本作ではキリスト教における7つの大罪に、彼女が定めた3つの大罪を加えた「10個の罪(=全10曲)」をコンセプトにした楽曲を収録。それもあって本当にバラエティ豊かで大満足の1枚でした。ラップ・ミュージックが根底にはありながらも、前2作品と差別化を図り様々なシーンにアプローチしていく、VTuberと云う界隈の外にも届けたい想いも感じました。実際、Tr.2「Wanted, Wasted」ではTHE ORAL CIGARETTESのVo/Gt. 山中拓也がプロデュースを務め、激しいロックのエッセンスが間違いなく入りましたね。サビのカッコよさはピカイチです。一方、ヒップホップ・シーンからはJP THE WAVYが参加し、Tr.3「I'm Greedy」をプロデュース。終始イケ散らかしてるし、"増えてく諭吉's, I love cheese"と云う彼女も得意としてきた日英織り交ぜたラップが見事。そして、彼女が影響を受けたラップ・ユニットFAKE TYPE.まで参加し、Tr.5「NEZUMI Scheme」をプロデュース。代名詞とも言えるダンサブルなエレクトロ・スウィングサウンドをベースに彼女のラップがノリノリで炸裂。これはライブ映え確定でしょう、愉快すぎる。そして、個人的にTr.9「Death Sentence」でバチッと決めた後にTr.10「glass slipper」でエモーショナルに締めくくる流れが大好きです。2023年こそは現地で彼女のライブを観たいなと思います。


#11『Prisoner』/ Ankor

 スペインはカタロニア出身のオルタナティブメタルバンド。2022年3枚目となるシングルをリリース。なお、2022年6月にはDr. Ra Tacheに代わってEleni Nota(ex-Nervosa)が新たに加入しているので、新体制では初。
 何でもできる器用なバンドでしたが、本楽曲は思いっきりメタルコアに接近して最高でした。ガチでカッコよすぎる。2014年に加入したVo. Jessie Williamsの美しいクリーンだけでなく、その美貌からは想像できない強靭なスクリームも堪能できます。ボーカルエフェクトも効果的に使用してバリエーション増やしてるのも面白い。疾走感溢れるリフと、緊張感のあるシンセサウンドは絶妙に調和しており、ラストはドラマティックに仕上げていくのも良かったですね。しかしドラム巧すぎんか…驚愕。


#12『Lost Souls』/ Spiritless

 アメリカジョージア州アトランタを拠点とするメタルコアバンド。記念すべき1stシングルをリリース。MVは生々しいので自己責任で。
 かなりストロングでグルーヴ重視なメタルコアをプレイしており、ブレイクダウンもスロウでニューメタルコア的。ラップ調な部分もあるし、不協和音も少しだけ入りますね。リズムもシンプルではあるけど、バウンス気味なノリが効いてるので、そのシンプルさが逆に良く、"こーゆーのでいいんよ感"が好き。ボーカルはミドルが安定してるので伸びそう。


#13『REVERBERATE ep.』/ PassCode

 日本のラウドロックアイドルグループ。2022年2月12日には自身初となる日本武道館公演の完全ソールドアウトを果たし、最高の景色を見せてもらいました。そして、約1年ぶりとなる待望の新作EPをリリース。
 PassCodeにしては珍しくサウンドよりもボーカルの歌が際立つ1枚だったなと思います。日本語詞も多く、メッセージ性に重きを置いてる事は想像に難くないと云うか。メロディラインはどれも美しく、Tr.1「Live your truth」やTr.2「SIREN」は思わず聴き入ってしまいますね。落ちサビから畳み掛けていく展開好き。Tr.3「NOTHING SEEKER」はリズムカルなのでダンスとか含めて非常にライブ映えしそう。そして、Tr.4「Clouds Across The Moon」がイチバン良かったです。サビ後間髪入れずシャウトパート入るのは如何にも彼女達らしく、そんな展開美の中でエモーショナルに歌い上げられる言葉一つ一つが心に沁みました。"次の未来へ 行こうぜ"と云う歌詞からも、武道館公演と云う一つの目標を達成した彼女達のネクストステージへの強い意志が込められていますね。2023年の活躍も楽しみにしてます。


#14『Dark State』/ Future Ghost

 アメリカ合衆国テキサス州オースティン出身のプログレッシヴ・メタルコア/ポストハードコアバンド。2月にデビューシングル「Nemesis Game」は本当に衝撃的で、年内にEPまで完成させてきました。ありがてえ。
 いやぁ…とても良かった。1曲目「Oceangrave」開幕早々神秘的でオシャレすぎる。海の小波で始まるメタルコアそんないないでしょ。そんで、ギター3人による厚みと云うか奥行きがスケール感ある楽曲をやる上では強みでしかないなと。裏メロが気持ち良すぎる。Tr.3「Chaos Control」は特にプログレッシヴサウンド全開で聴き応え満載。シングルカットされたTr.2「Wolves」は落ち着いたエモーショナルナンバーかと思いきや、ブレイクダウン極悪すぎて大好き。ボーカルのギャップが堪らんのです。Tr.6「Killer Instinct」でも煌びやかなメロディと浮遊感あるサウンドスケープの中で幅広いボーカルワークを披露。振り絞る様な歌い方に感情揺さぶられます…。


#15『Love∞Vision』/ 小倉唯

 声優として活動する中、2022年7月18日にアーティスト活動10周年も迎えた"小倉唯"。日本コロムビアにレーベル移籍後第1弾シングルをリリース。
 表題曲「Love∞Vision」の作詞は只野菜摘氏、作曲は小倉唯本人と俊龍氏が共作。因みに、只野菜摘&俊龍はソロアーティストデビュー曲「Raise」のタッグなのでアツイ。神秘的でメロディアスな雰囲気が抜群で、2段構えサビも搭載した渾身の1曲でした、歌い方にも大人っぽさが光っていて。2曲目の「Dramatic!」はサウンドも豪華で彼女らしいサビで盛り上がる王道ナンバー。さらに、3曲目「Precious.」は小倉唯本人が作詞。問いかけや掛け声の多い歌詞で曲調もむっちゃカッコイイ。しかもダンスMVまで神すぎる。並大抵じゃない事をやっているのは素人目でも解ると云うか、ライブでのパフォーマンスもいつも圧倒されるんですが、改めて凄えなと。2023年もライブ見に行くの楽しみです。


#16『Midnight blue』/ HACHI

 VSingerプロダクション「ライブユニオン」所属のVSinger、"はちたや"の愛称で親しまれる"HACHI"待望の1stアルバム。HACHI×海野水玉による楽曲制作プロジェクトから生まれた「夜」をテーマにした全6曲を収録。これまで自分の記事でも度々紹介させていただきました。
 なので、新曲扱いになるTr.4「夜迷い言」にフォーカスを当てます。本楽曲は2022年9月23日に開催された2ndワンマンライブで先行お披露目されていたので、また音源で聴けて嬉しかったですね。彼女のオリ曲である「涙することは疎か、息も出来ない。」以上にバンドサウンドを前面に押し出したギターロックナンバーで、青春から遠ざかっていく気持ちに折り合いを付けなければならない心情を力強く歌ってくれました。"ライブハウスのステージは 客席から一段高い 15センチ"、ここに込められた想いも、歌詞の主人公像を映し出した実写MVと合わせると解像度上がってとても良かったです。ラスサビ"錆びていたのは僕だから"では、はちたやの新たな一面が見れた気がして特に好きなパートです。他5曲はTr.3「バスタイムプラネタリウム」が2022年マイベストソングなので改めて全力でオススメしておきます。


#17『From here, again』/ 88.nia

 2020年8月8日にデビューを果たした個人勢VTuber/Vsinger、"88.nia(はちや にあ)"。記念すべき2曲目となるオリジナル楽曲をリリース。作詞作編曲ともに彼女自身が手掛けています。
 「君に寄り添う音楽」を届けたいという思いを胸に活動している彼女。活動で迷いや不安が生じた時に、"原点の鼓動"と"自分の意志"をいつでも思い出せるように制作したとの事。イントロの列車走行音は次のステージへ向かう"再出発"のモチーフに思えますし、「何度だって思い出して!」とある様に、最後には力強く前向きになれる1曲でした。キラキラした程よい疾走感のあるメロディも美しく、息の倍音成分を多く含んだ透明感溢れる歌声も相まって、終始心地良いです。2023年が飛躍の年になるよう祈ってます。


#18『再会』/ V.W.P

 クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」所属のバーチャルシンガーである花譜かふ理芽りめ春猿火はるさるひヰ世界情緒いせかいじょうちょ幸祜ここの少女達が集結したバーチャルアーティストグループ「V.W.P」の6枚目のシングル。アニメーションMVがかなり凝ってますね。
 V.W.Pの楽曲にしては珍しくソロパートが殆どで、サビは情緒ちゃんがメインで歌い上げ、他4人はバックコーラスで支える形。彼女独特の力強さと儚さ、そして妙な色気を孕んだ歌声を活かした壮大で美しいバラード曲になっていました。感動系だとやはり彼女の歌声は映えますね。特にラスサビ3:34~からは圧巻で、楽曲に引きずり込むパワーが強すぎる。ライブになったらどう披露されるのか今から楽しみで仕方がないです。あと、B面の『輪廻 - acoustic ver.』もオリジナルと全然違う味わいで良かったです。


#19『Extinguish』/ Asuna

 アメリカニューヨーク州北部出身のメタルコア/ポストハードコアバンド。キャリア初となるアルバムをリリース。5月にリリースし記事でも紹介した「Extinguish」がそのままアルバムタイトルになってました。
 7曲収録でアルバムとしてはボリューム不足ではあるんですが、素直に全曲良曲でそこは良かったです。正統派なメタルコアサウンドでクリーンを挟みつつの展開美には2010年前後のポストハードコアバンドを彷彿させます。メロディアスで叙情的な側面を若干持ち合わせているのはこのバンドの特筆すべき点かもしれません。9月にシングルカットされたTr.4「Passerby」なんかはポップパンク的な親しみやすさがあったり、Tr.6「Wishing Well」では大胆にシンセを取り込んでドラマティックなのかと思いきや、ブレイクダウン〆で意外性があるのも好きです。Tr.7「Don't Look Down」はかなりメロディフレーズ作り込まれており、美しいシンガロングフィニッシュ。今後の活躍も期待できる1枚だったと思います。Our Hollow, Our Home辺りとライブして欲しいですね。


#20『Dethmask, Pt. 2』/ Darko US

 現Chelsea GrinのボーカリストTom Barberと現SPITEのドラマーJosh 'Baby J' Millerからなるニューメタルコア/デスコアデュオ。アルバム『Oni』をリリースしてから、僅か3ヶ月でEPをリリース。制作スピードどうした⁈
 2020年にリリースしたEP『Pt.1 Dethmask』の続編という事で、あの時の1トラック目同様かなり映像的で不吉な開幕。突然の凶悪スクリームに苦虫を噛み潰したような顔にならざるを得ない…(褒めてる)。ガチで展開がグロすぎる。続く、Tr.2「HYBRID PROCESS」ではThe Plot in YouのVo. Landon Tewersをフィーチャーし激情的な歌い方を混ぜた、マスコアを思わせるカオティックな展開で終始楽しませてくれました。シンセの装飾が相変わらず独特すぎて。Tr.4「FUTURE DOOM」も大分グロイですね、サウンドに殺戮されてる感覚と云うか、体験した事のない轟音でノイジーなサウンドスケープ。これでも彼らは落ち着かず、再び予告的イントロ挟んでのTr.6「THE FLY AND THE BEE」であらゆる方向から猛攻撃。持てる限りのスキルを全て披露してる感じすらある。ラストはサイバーパンクなEDMで綺麗に締めくくる形。総じてクドさがあるのでリピートは難しいけど、間違いなく良盤でした。



ーーー以上、12月の良かった曲20選でした。

 今月はアルバム6枚、EP5枚、シングル9枚を紹介。改めてですが、更新遅くなって申し訳ないです。予告済みの『2022年下半期蔵出し盤10選レビュー』記事も必ず上げますので、もうしばらくお待ち頂ければなと。
 取り敢えず、月末恒例となった20選レビューは1年間やり切りました。達成感はそれなりにありますし、何より反応が思ったよりあった事が嬉しくて本当に励みになりました。ありがとうございます。また、書いていく内にやっぱ曲に対する解像度とか想い入れは自然と上がってコレもプラス要素。
 2023年は毎週更新にする予定です。各記事のボリュームは落として更新ペースを上げる事で、"紹介したくても紹介できなかった楽曲"を極力減らしていく所存。この記事を書いている一番の目的が、"一人でも多くの人に曲を聴いてもらう"なので。なお、「1/1~1/7分」と「1/8~1/14分」の記事は早急に執筆しますが、曲数によっては一つにまとめるかもです。リリース数によっては隔週になる可能性も全然ありますし、その辺りは試行錯誤しながら、また1年間走りたいと思います。
 とゆーことで、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡での反応やTwitter等でシェアしていただけるとむっちゃ嬉しいです。よろしくお願いします!

 ではまた!2023年もよろしくお願いします!

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