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今週の良かった新曲感想【12/18~12/24】

 どうもです。

 毎週恒例の新曲感想記事。12/18~12/24リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。


#1『Futurity Step』/ SorAZ

 VTuberグループ「ホロライブ」所属0期生のときのそら、AZKiによるユニット"SorAZ(そらあず)"が満を持して、ビクターエンタテインメントよりメジャーデビューアルバムをリリース。デジタル先行リリースされた「Scale the walls」を含む全10曲を収録。
 声質も歌い方もお互いに異なる個性を持ちながら個人で歌活動を続けてきたので、それが合わさったパワーは絶大。これまでコラボが全く無かった訳ではないですが、このメジャーデビューを機に"2人だからこそできる"新たな一面も魅せてくれた1枚だったと思います。語り合う様な掛け合いや、美しく厚みのあるハモリは勿論の事、そらちゃんで云えばTr.7「いけないんだ」でのアンニュイな雰囲気や、あずきちで云えばTr.8「ふたりDestiny」での早口ラップとか特に珍しかったなと。歌詞には星や宇宙に関した言葉が多く散りばめられ、同時に楽曲もストリングスやブラスを取り入れたスケール感のあるモノが多かったので、ライブ映えはかなり期待できそうです。Tr.2「テレパシー」やTr.4「ハジメノイッポ」、Tr.5「恋愛コスモロジー」などは声出しやクラップパートもありましたし。絶対盛り上がりますね。
 来年1月27日に開催されるワンマンライブ「First Gravity 」は昼のみチケット握れたので本当に楽しみです。


#2『パペットパーティー』/ 紫水キキ

 774inc.運営のVTuber事務所「ななしいんく」所属、紫水キキの記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞:ミズノゲンキ。作編曲:設楽哲也。
 ダークで不気味だけれど、ピアノやベルなど愉快なサウンドも楽しい少しスリリングな1曲。美しいメロディと艶やかで可愛らしい歌声は、彼女の世界観に迷い込んだと錯覚させるパワーがありますね。パペットマスターらしく、"My happy puppet キミにも幸あれ"ってメッセージも素敵でした。


#3『friction(Remix)feat. 梓川』/ 春猿火

 クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」所属のVsinger春猿火の新曲。作詞・作編曲:biz・ZERA・Li-OH。レーベルメイトの梓川とのRemixコラボバージョンになっていますが、来年1月24日にリリースされる2ndフルアルバム『心獣』の方には春猿火ソロバージョンが収録予定。
 バンドサウンドの迫力と併せて、鋭利で刺激的なシンセサウンドが疾走感を後押しする1曲。メリハリある展開でセンチメントと焦燥感を煽るメロディと、2人の交錯するキレキレな歌声がやはり魅力的ですね。等身大×虚像の自分が摩擦する繊細でメランコリックな歌詞も痛快でした。


#4『弱虫』/ むんもっしゅ

 個人勢として活動している、猫メイド弾き語りVsingerむんもっしゅの4枚目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲:バケモノ。活動2.5周年を記念してリリースされました。
 ピアノとギターの旋律が沁み渡るエモーショナルバラードソングに仕上がっており、最後には光が差し込む様な確かな余韻を残してくれるモノでした。胸に抱ける弱さを語る詩的な歌詞も魅力的で、今にも消えてしまいそうな儚さを孕んだ柔らかい歌声がその魅力を引き立たせていると思います。


#5『Horizon』/ 涅默Nemesis

 台湾発、Springfish Studioプロデュースによる4人構成の超次元女性VTuberグループ「極深空計画 Xtreme Deep Field Project」所属、涅默Nemesisのオリジナル楽曲。作詞:Uniparity、作編曲:EAjRock。どうやらブログ漫画家である"仙界大濕"の作品にインスピレーションを受け、EAjRockとUniparityによる共同制作がなされたようです。
 星空や宇宙を彷彿させる煌びやかでスケール感のあるサウンドスケープが美しく、一気に視界が開ける様なサビメロの勢いが非常に良かったです。透明感ある伸びやかな歌声も魅力的。作品に触れていなくても、MVの雰囲気やメロディでかなりエモーショナルで感動できる仕上がりでした。


#6『FORBIDDEN』/ Runie Ruse

 カナダ発、Phase Connect LTD.が運営するVTuber事務所「Phase Connect」所属のENメンバーであるRunie Ruse(ルニ・ルーズ)の記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞:Runie Ruse、作編曲:Furi。
 勇壮で疾走感あるシンフォニックロックナンバー。一気に駆け抜けるスピード感だけでなく、ピアノとストリングスの存在感も強めで壮大な雰囲気もしっかり醸し出していますね。ギターソロ挟んでくれたのも最高。艶のある神秘的な歌声しているので、この系統のバラードとかも似合いそうです。


#7『Dissonance』/ Eimi Isami

 同じくVTuber事務所「Phase Connect」所属のENメンバーであるEimi Isami(勇エイミ)の記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞:Eimi Isami、作編曲:Sleepingforest。
 メタル気味なヘヴィで骨太なサウンドが気持ちよすぎるロックナンバーなんですが、彼女の歌声が柔らかく可愛らしいので余計にギャップ生まれてるのが魅力的。2:03~の休閑声出しパートを経て、Cメロ⇒ラスサビへともう一度熱くなってくる展開も素晴らしかったです。


#8『虹の在り処』/ 夢追翔

 にじさんじ所属バーチャルライバーであり、バーチャルシンガーソングライターである夢追翔の新曲。作詞・作編曲は勿論彼自身が手掛け、12月23日の『にじさんじフェス2023前夜祭』にて初披露されました。
 この後ライブレポにも書くんですが、一発でグッとくる素晴らしい曲でした。清々しく爽やかなギターロックですが、対照的に歌詞は彼らしい人間臭さに溢れ、誰だって光が差し込む元に立てるはずだと多くの人を勇気づける1曲だったと思います。負けず嫌いで諦めの悪い主人公みたいな彼の眩しさを受け入れられる人にはきっと刺さることでしょう。


#9『Reason』/ 桃瀬もか

 個人勢として活動している、ゴールデンレトリバー系VTuber桃瀬もかの記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞・作編曲:ダルビッシュP。今年3月から開始したクラウドファンディングの145%ゴールを経て制作されました。
 飾りっ気のない古き良き王道ロックナンバーで、真っ直ぐな歌詞と熱くなるメロディ、ひたすらパワフルな歌唱が心に刺さる1曲でした。サウンドに負けない、芯の太い低音ボイスがカッコイイですね。この系統の曲は現地ライブ&生バンドだとより映えるので、その機会がある事を願っています。


#10『BET ON ME ~時間のルーズを添えて~』/ 桜ノ宮レイ

 大阪発の個人勢、相方である難波ありすとディールズカジノのオーナー兼ディーラーとしても活動しているVTuber桜ノ宮レイの記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞・作編曲:涼木シンジ。
 優雅で活気に満ちたカジノの雰囲気もしっかり漂い、アップテンポでノリノリになるパーティーロックな1曲。バンドサウンドの熱気とシンセの煌びやかさが絶妙な調和を保っていて迫力もあるんですが、それに歌声の存在感が負けてない。力強くも抜け感がいい声が心地良く魅力的ですね。


#11『マジ恋ぷれりゅーど♡LOVEアンセム』/ 朝倉杏子

 音楽事務所RIOT MUSICのサブレーベル「BlitzWing」所属のVsiger朝倉杏子の2枚目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲:小椋健司。活動1周年を記念してリリースされました。
 可愛らしいアイドルソングだ!と思ったら途中からメタルになったりミュージカル調になったりと、二転三転する攻め攻めの展開が楽しい1曲でした。朝倉杏子の魅力を詰め込んだ結果だと思いますし、ファンサを欠かさない歌詞にも勿論表現されていて。今後ライブとかする上では欠かせないアンセムになったのではないかと思います。12/26の深海フェス楽しみです。


#12『ガラスの靴はいらない』/ 白雪みしろ

 VTuber事務所のりプロ所属1期生、白雪みしろの2枚目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲:TOKOTOKO(西沢さんP)。
 明るく爽やかで軽快なリズムが気持ちいいギターロックナンバー。童話「シンデレラ」をモチーフにした歌詞には、"未来がちょっと動き出すムード"とある様に、何かが始まる予感や一歩踏み出す勇気を与えてくれる1曲でした。透き通った歌声の響きも綺麗で耳馴染みが良いですね。


#13『Resist』/ 電音部

 DJをテーマにした物語や、新進気鋭のクリエイターによるクラブミュージックを展開するメディアミックスプロジェクト電音部のアザブエリア「港白金女学院」の新曲。作詞:大河内 航太、作編曲:DAISHI SUZUKI・Masakazu Kageyama。歌唱は黒鉄たま(CV.秋奈)、白金煌(CV.小宮有紗)が担当。
 オシャレでメロディアスなピアノ系ハウスに仕上がった1曲。情感ある歌い出しからもう既に独特の空気感を放っており、どこか懐かしい哀愁漂うメロディが強烈に刺さりますね。最後まで程よい高揚感と疾走感があって、気付いたら聴き終わってて余韻に浸れる…。


#14『運命に賭けたい論理』/ トゲナシトゲアリ

 東映アニメーションが製作するオリジナルアニメ、ガールズバンドプロジェクト『ガールズバンドクライ』にて、オーディションにより結成された5人編成のガールズバンド「トゲナシトゲアリ」の新曲。作詞・作曲:カイザー恵理菜、編曲:玉井健二・南田健吾。
 これまでの楽曲の中では特にキーボードの存在感が際立つ爽やかで瑞々しい1曲に。それでも、歌詞や旋律はとても叙情的で美しく、感情を揺さぶられるモノがありますね。確かな希望を感じますし、"好きをただ信じきってみる 自分に戻れたんだ"って歌詞が好き。アニメの方も4月よりTV放送決定が遂に決定し、1stワンマンライブも来年3月16日に開催。本当に楽しみです。


#15『Hard To Live (ft David Benites)』/ Woe, Is Me

 アメリカはアトランタ出身の7人組メタルコアグループの新曲。今年4月に10年ぶりに新曲を発表し、コレで3曲目。さらに今回はRenesansのフロントマンDavid Benitesをフィーチャー。
 相変わらず2010年代初頭風の"あの頃"系メタルコアで、キャッチーでエモーショナルなサビメロが印象的な1曲でした。ブレイクダウンも長め且つ破壊力あって、よりクリーンパートが映えるなと。終盤にはストリングスが前に来たスケール感あるドラマティックな〆に。素晴らしい。


―――以上、12/17~12/24はアルバム1枚、シングル14枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!

※先週の新曲感想はこちらから。

#ライブレポート

【12/22 にじさんじフェス2023 前夜祭@東京ビッグサイト 東4ホール】

最前は最高の景色でした

 ANYCOLOR株式会社が運営するVTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」の年に一度の大型企画『にじさんじフェス2023』が12月23、24日の二日間に渡って開催され、そのフェス本番に先駆けて実施される前夜祭ライブの方に参加してきました。出演者は以下の通り豪華で、Nornisと樋口楓目当てで見事チケットを握る事ができました。

樋口楓、夢追翔、Nornis(戌亥とこ、町田ちま)、
VΔLZ(弦月藤士郎、長尾景、甲斐田晴)

つよつよ

 ビッグサイト東4ホールに設置された特別ステージは初めてで、まさかの最前!横広の会場で、ステージ上部には虹をイメージしたバルーンの飾り付けやミラーボール、そして何より生バンド編成(ギター2本、ベース、ドラム、キーボード)だったのでかなり豪華でした。開演前にはバックステージから演者全員の円陣の掛け声が聞こえてきて、本当にそこにいるんだなと実感できるのも非常に良かったです。

 一番手は"でろーん"の愛称で親しまれている、樋口楓。9月にリリースしたシングルに収録の「ぶっ飛んでラニカイ」からスタートし、バカンス気分で盛り上がり1曲だったので会場はすぐにライブらしい空気になりました。衣装チェンジしてから披露した激アツメドレーから特に彼女らしく、続くLiSAのカバー「だってアタシのヒーロー。」では、途中"にじさんじを応援していて良かったと思えるようにこれからも活動していくから"的な熱い語りかけもあり、その言葉が特に印象に残っています。ワンマン経験もある彼女、振りや煽りも多く全体的にステージ慣れしているなと。ラストは今年リリースした「Bravery?Naturally?」で爽やかに締めてくれました。

 続いて登場したのは、夢追翔。初手「人間じゃないよな」はMVの世界観をしっかり表現した演出に引き込まれましたね。カバー後の3曲はシンガーソングライターである彼らしく、初見でも人物像が伝わってくるパフォーマンスでした。途中では、特報でファンミーティングの開催も発表されファンは大歓喜。そのまま、まさかの新曲「虹の在り処」も初披露。この曲が個人的には最も刺さりましたね。スクリーンにも青空と歌詞が映し出され、語りかける様な歌い方も相まってエモーショナルなフィニッシュでした。

 3番手はNornis。元々シンフォニック要素の強いユニットですが、この日はストリングス系は打ち込みで入りつつも、バンドサウンドによるアレンジになっててカッコよかったですね。1曲目「fantasy/reality」から迫力が凄まじかった。妖艶で色気のある歌声のとこちゃん、小柄なのに芯の通った可憐な歌声のちまちゃん、2人とも情緒豊かな歌声を響かせてくれて、「Abyssal Zone」⇒「Transport Blue」の美しさは破格でした。もう圧巻。そんな雰囲気とは裏腹にMCは緩くて、ファンの要望に応えたり、逆にとこちゃんが"キャー!"のコーレスが聴きたいと云う流れになったり面白かったです。特報では来年夏にミニアルバムのリリースを発表。嬉しい気持ちを抱えたまま、ラストは2人体制になって初めてリリースした「salvia」で締めてくれました。

 ラストを飾るのはVΔLZ。登場してすぐの歓声はこの日イチバンだった気がしますね。でも、それが頷ける位3人とも華がありました。ルックスは勿論なんですけど、声質が近いのが一体感あって魅力的だなと。明るく伸びやかで力強い歌声で、爽やかなバンドサウンドとも相性抜群。3曲目に披露された「浮世の演舞」は特にVΔLZのユニットコンセプトが伝わってきて良かったです。彼らのオリジナルストーリー公開の特報でファンが沸いた後に、ラストは今年リリースした「扉」で〆。Cメロでシンガロングパートがあるので、ライブで聴けて楽しかったです。

 ここで終わりかと思いきや、夢追翔×Nornisで「絶頂賛歌」、樋口楓×VΔLZで「できっこないをやらなくちゃ」、サンボマスタークソ懐かしすぎて凄いエモーショナルな気持ちになりましたね。いつもと変わらない微笑ましいMCでは今日の感想を1人ずつ述べてくれて、そのまま本編ラストは「Virtual Strike」⇒「虹色のPuddle」を全員で披露。これでも充分なエンディングだったんですが、アンコールで「Hurrah!!」まで歌ってくれました。この曲か「Virtual to Live」聴けたら嬉しいなと思っていたので、聴けて本当に嬉しかったです。昨年のにじフェスイメージソングでもあるので、今年のにじフェスのスタートを切るのに相応しい1曲でした。

 ということで、最高のクリスマスプレゼントにもなったライブでした。にじフェス最高のスタートを切れるようにと、全員気合い入ってて熱量凄いパフォーマンスを魅せてくれました。特にNornisが生バンドでライブ映え曲すぎたので、次ワンマンあるなら絶対行きたいなと。ちまちゃんの歌唱外での佇まいも超可愛いかったしw でろーんもオリ曲もっと聴きたかったのでワンマンライブ期待したいですね。改めて本当にありがとうございました!

 では今回はこの辺で。また来週お逢いしましょう!(2023年ラスト!)

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