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第十二話 おかんに注意されても無視してウイイレ極めてたらバルサの一員になれたのではと思うこの頃 「衝動」

小〜大学までまぁまぁなゲーマーだった自分。一人で人生ゲームや桃鉄は当たり前。パワプロのサクセスで順調に育った選手が終盤でダイジョーブ博士の手術に失敗しプレステ破壊。マラソン大会前日にマリオテニスを夜中までやり込み順位が振るわずサッカー部顧問に心配される。小学校の頃に友達のポケモンを通信ケーブルで預かりレベル上げをしたお代に欲しいわざマシンもらう商売したり…。そんな自分が生涯一番ハマったゲームはウイイレではなかろうか。かつては毎日のようにウイイレ(Winning Eleven / PES)をやりこみ、大学受験時は予備校から23時半頃に帰宅した後もマスターリーグしたい衝動に駆られ、必ず3試合こなしてから寝てました(現役で受かったのでセーフ笑)。大学卒業後、気づけばゲーム(スマホも含む)をほとんどしなくなる一方で、eSportsなる分野がこの数年熱くなって来ております。実際のフットボールクラブがeSportsチームを保有することも珍しくなくなって来ました。クラブがゲームする?なんのこっちゃ?とわからんことが多かったのですが、大学の授業やフットボールビジネス関連のイベントには欠かさず出てくるこの分野。今回大学のプロジェクトの一環で自分がこの範囲をリサーチすることになったので、基礎的な情報をnoteにもまとめてみます。

eSportsとフットボール

2020年1月、eSportsとフットボールに興味を持ち始めたのがこのニュース。鹿島にナスリが来たと思い少し興奮しました笑。2016年にヴェルディがeSports部門を立ち上げたのがJクラブの走りだと思われます。なぜeSportsチームを実際のフットボールクラブが必要とするのか?それを紐解く前に、クラブチームの収入源について簡単に整理します。

フットボールクラブの収入は主に以下のように成り立っています;

① マッチデー収入(チケットやスタジアムの飲食)
② 放映権収入
③ コマーシャル収入(スポンサー・ライセンス・物販)

Deloitte Football Money LeagueのTop20見てて気になった点をまとめると;

・①マッチデー収入は全収入の8〜25%
・ビッグクラブと言われるチームの①は大体14〜19%ほど
・②放映権収入の割合が大きいプレミアではどうしても①の割合は低い

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<バルサ>

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<マンC>

マンCやリバプールはスタジアムのキャパが5万人台、集客率が9割後半だということを考えると物理的に①の収入を増やすことは難しい。アーセナルはなぜか①が25%と高めですが…。野球と違ってフットボールは毎日試合ができないため、スタジアム運用の重要性が各クラブ関係者だけでなく行政の方でも叫ばれているというのはそこそこ有名な話。②放映権収入はリーグが管理することが多いので、クラブ単位の努力で何とかできるのは③コマーシャル収入ということになって来ます。力のあるチームがリーグとは別に個別の放映権を売ろうとしてもめている、ベルギーリーグ のようなケースもあります。

以上のことを踏まえると、各クラブ③、特にライセンス収入、スポンサー収入を増やすということに従事しており、eSportsはその目的に貢献すると考えられます。

eSportsの可能性

ではeSportsは「なぜ」、「どのように」③コマーシャル収入に貢献するのか?以下のグラフを見てください;

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2019年2月時点での推測ですが、2022年には全世界でのeSports収入は約2,000億円、その内ライセンス・広告・スポンサー収入は1,700億円ほど(収入の大半)を占めます

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こちらはeSports大会参加者と視聴者の人数。2022年には併せて6億4500万人と推測されています。成長産業のためもちろん国内でも動きは活発になって来ています。

プロ野球(パワプロ)、Jリーグ(ウイイレ)などコナミ中心に展開しているようです。その他F1、スマホ向けゲームなどあらゆるスポーツ・形態で発展しています。

バルサとeSports

バルサは2019年4月にウイイレのeSportsチームを作り、本格的に力を入れ出しました。なぜ世界的に人気のFIFAでなくウイイレなのかというと、コナミとバルサが4年間のパートナーシップ締結しとるからです。

ちなみに、2018年4月にコナミはUEFAとのライセンスが満了になったため、再びマクレスターUやテルフィーみたいになっとる可能性があります。こういったライセンスの問題でFIFAの方が国内でも人気が出て来ているようです。世界的に売上げはFIFA:ウイイレ=15M:2M弱のようです。詳しくは橘さんのnoteをご参照ください。

簡単にウイイレ大会概要を説明しておくとこんな感じ;

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・各クラブ保有のプロチーム(Pro)と民間大会(Open)がある
・Pro大会は月に1〜2節ありリーグ戦→決勝トーナメント形式
・Open大会は欧州、タイ、アジア、日本、アメリカの予選がある
・賞金総額は$2M(2億2千万円ほど)を2つの大会で分配

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バルサ以外にもユーベやマンU、アーセナル、バイエルンなども参加しています。配信動画を見ればゲーム内のコインを獲得できるなどして視聴者を獲得しています。

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PESのeFootball.Proの動画に対し毎節200万viewほどあります。これが多いのかどうかはわかりませんが、単純に考えてバルサの試合をカンプノウで見る観客の20倍の人が見ているわけです。もちろんカンプノウの試合をOTTなどを通し世界中で見ている人はもっと多いですが、新たな収入源としては十分魅力的でしょう。ちなみにFIFA eWorld Cup 2019 のPVは47Mにもなるようです。

さて、今回の大学から課せられたプロジェクトは、Barca Innovation Hub (BIHUB)が主催するイベントの収支が終わっとるのでどう改善するかってことで、イベント期間の1日、Tech Synposiumの時にPRイベントでもしたらどうだって提案しようと考えています。

ちなみにチェルシーはスタンフォードブリッジでFIFA2019のトーナメントを開催していますし、アーセナルもPESの決勝大会(個人=1 vs 1)をエミレーツスタジアムで開催しています。

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eSportsを楽しむ年代は表の通り、10代後半〜30代前半です。学生や若年層のBIHUBイベントへの参加が少ないので、彼らを惹きつける、もしくはライブ中継などしてPV増やし、スポンサー収入を狙えるのではと考えます。我々学生がちょっと考えただけでもこれだけアイデア出るのに、何してんねんと怒りを覚えた今回のプロジェクト(色々しがらみはあるようです)。でも、おかげで色々勉強できて良かったかな…笑。

ウイイレのおかげで選手情報を整理できていたんだと痛感していたので、出国前にFIFA20(PC版)購入するもほぼやらず。ってかMac対応してないこと知らなかった…。落ち着いたらwindowsのPC買って楽しもうと思います。一時期は世界で一番ウイイレ強いと思い込んでいましたが、そのまま錯覚して邁進していたら今頃バルサの一員だったか…いや、ないな笑。バーチャット、ミナンダ、カストロに思いを馳せ、今回のnoteを終了したいと思います。それでは、Adéu!

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