見出し画像

本は読むんじゃない、噛むんだ

昨日、散歩中に出会えた虹
小雨が降る中、すごくきれいだった

Youtuberに向けての編集の勉強・・・全然進んでいない

村上春樹訳のグレートギャッツビーが衝撃的におもしろすぎて、一文を噛みしめながら読んでは顔を上げ放心状態になり、また本文に戻るを繰り返し、線を引き、付箋を貼り、 書き込み。
白目になり後頭部から倒れそうな読書体験をさせてもらった。
村上春樹が目標としてきたフィツジェラルド、構想20年満を持しての翻訳業

文章は七色、いや24色?ガムの味は噛めば噛むほど違う味が沸きだし、一切飽きさせず、放さず、フィツジェラルドの世界観を村上春樹の解釈で油絵を描き切った。筆ではなく言葉の羅列と集合体で。
その美術館へお邪魔した、感覚だった。

あぁ、もうここに住んでもいい?
終わらないで~追い出さないで~~
Exitよ、永遠に見えないで~

こんな読書体験は初めてだった
線を引いた文章を全部抜き出してノートに書くよぉ
味を反芻するために

その後、パプワース16でジェラルドが嵐が丘に触れていて、あぁ、本棚にあるのにまだ読んでない・・・取り出し読み始めたら、あらまぁ200年前の愛憎劇・・・ん?あれ?韓流ドラマ的な?!
生前は不毛な評価しか得られず、肺炎で30才で亡くなったエミリー・ブロンテの唯一の長編は人間のドロドロ、おどろおどろしい感情むき出しで、続きが気になって気になって、編集の勉強を放り投げて読んでしまった。
次にイギリス女流作家繋がりで、女性と言うことで中々出版させて貰えなかった(19世紀初頭)高慢と偏見のジェーン・オースティン
この作品を初めて読んだとき、面白さがイマイチ分からず100ページもいかずに断念した、今の自分が読み返すと景色が丸で違う。これが読書のおもしろいところ!自分の成長が目に見えて分かるから。
ギャッツビーに関しても同じだった。
分からない?おもしろくない?でも全然いいの
無理して読まずに、また帰ってこれば良いんだから
その時に自分が何を感じるのか、読解力の違いを楽しめばいい


性格描写がおもしろく、ジェーン・オースティンの人間観察、洞察力、人間関係の難しさ、捉え方、受け方を分析し、悟りのように書いてあり、自分の性格はどの姉妹に一番近いのかを考えるのも楽しいし、何より19世紀の風俗に触れられる。
いやいや、これを30才で書いちゃえるの?その成熟ぶりに感嘆する
アマゾンジャパンで注文すると大体1万円分本を買うと3千円以上手数料と送料がかかる。それだけかかっても気軽に日本の本が読める良い時代になった。
日本にいるみなさんは、もっとずっと安く定価で本が買えるから、ブックオフなどで中古を買わずに著者、編集者に敬意と投資の意味でも(作家を育てる、出版社のビジネスを助ける)ぜひぜひ、新刊を買って欲しいものです。

高慢と偏見の後控えてるのは、

カート・ヴォネガット
猫のゆりかご
タイタンの妖女
スローターハウス5
彼にやっとたどり着いた、今なら彼の世界をのぞける力が付いたと思う
マイケルはお兄さんに「スローターハウス5読んでないの?!」と驚かれたらしい、インテリブラザーズ

小説の神様 山本周五郎の日日平安

高橋源一郎さんが若い人の小説を読むんだったら、大岡昇平さんを読んでいたいと言ってたから、彼の 野火

さっぱり分からない、いや、分からないことを楽しめという
サミュエル・ベケットのゴトーを待ちながら

ここまで読んだら、今わかりかけてきた文学妖怪の尻尾がふわっと私の手に触れるかもしれない、と期待している
文学妖怪は、見える人には見えるけど、見えない人には一生見えない代物だと感じている
多和田葉子を呼んで、ようやくその輪郭がぼんやりと見えた気がした
そして、ギャッツビーは私に妖怪は確実に存在することを確信させてくれた
近いうちに会えるかもしれない、いや向こうがひょっこり顔をだしてくれるかもしれない、文学妖怪は私に気を許してくれるかも知れない、そんな期待を持たせてくれた

サリンジャー読破に向け
フラニーとズーイ
大工よ、屋根の梁を高く上げよ シーモアー序章
ハプワースを書いた(設定)長男シーモアが、作家になった次男バディの結婚式にこなかった顛末が描かれ、その後シーモアは31才で自殺するんだけど、バディーがシーモアの死後、彼の精神世界に深く入っていく話
おもしろくないわけないんだって!!
そして、野崎さんの翻訳で十分楽しめた彼の代表作 
ライ麦畑でつかまえての村上春樹訳
あぁ、流れている空気の違いを感じられることへの興奮よ

訳者によって解釈がちがう、文章力もちがう、選ぶ語彙も違う
その人の家の匂いや調度品、食器が全て違うように
訳者が変われば作品に流れる空気が変わる

後は、本棚のまだ未読書に心が飛ばなければ
さわちん推奨の絲山秋子、沖で待つ
ゲーテの若きウェルテルの悩み
19の時に挫折して、本から離れる大きな要因となってしまった
三島由紀夫の仮面の告白
これ、今の自分がどう読みこなせるのか、ドキドキする

描写がうまい、と言われるトルストイのアンナカレーニナ
あぁ、チェーホフも控えてる!
イシグロ初の短編集もまだ読めてない
ぱらちゃんお薦めの隆慶一郎 一夢庵風流記
恩田陸が単純にすごくおもしろい、と奨めてたリチャード・マシスンのある日どこかで
ローマの五賢帝のひとり、マルクス・アウレーリウスの自称録
皇帝の頭の中をのぞける!!??2000年前の生活がのぞける?しかも皇帝の?こんな素晴らしい事って他にあるん?
本だからこそ次世代へ継承可能な宝物

これがすんだら、
村上春樹をデビュー順に全て読みたい
村上春樹ずっと避けてきて
この本達を読破してから取りかかりたい、というか
春樹さんの頭の中にお邪魔させて頂きたい
今までの私ではチケット入手する資格がなかったな、全然

そうして、満を持して私は自分の作品にとりかかりたい
文学妖怪との距離がぐっと近くなっているだろうから
ひょっとしたら彼の膝の上で書けるかも知れない
膝は言い過ぎたな、背中合わせでも、いや、彼の呼吸が聞こえる距離に近づけたらっ
そうなったら、R18文学賞なんかゴミ箱に捨てて(もうとっくに収集車に回収されたけどな!)
5代文芸賞に向けて私からみたこの生きにくい世界を叫びたい

と言うわけで、
編集の勉強して、近所のドーナツ屋に行って買ってきたドーナツの動画を編集してアップしたり、
おされなメキシカンで飲んだマルガリータピカンテ(ハラペーニョ入り辛いマルガリータ)の写真をシェアしたり、
あぁ!!!!そんなことする時間があったら、本を一文でも多く読みたい
有言実行のくせに、今回はいやぁいやぁあ~足踏みしますなぁ

今の作家志望者は本を読まない人が多いんだってね
はぁ?
文学の妖怪の存在も知らずに三文文士になりたいひとは誰かなぁ?
R18文学賞に応募するような人たちかなぁ

結局最後は毒づいて終わる、という




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?