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あべりょの移籍先って、どんなとこなん?

なかなかどうして、暑いですね。
北海道は別として、本州では(多分)一番短い、東北の夏。
西日本を転々としていて長い長い夏の暑さに耐えてきた私にとっては、東北の夏こそ代えられない素晴らしいコンテンツ(?)ですね。
8月も盆が過ぎると、すーっと抜けていく暑さ。
日差しは夏でも、秋の風を明確に感じるようになります。
阿部諒選手(以下あべりょ)にも楽しんでほしいものですね。

さて本題です。
今まで昨シーズン日程の終わりから回想がはじまり、移籍の報で発狂し(汗)、昨シーズンの契約満了でじっくり振り返ってきましたが、いよいよあべりょも8月から新チームでの活動が本格化します。
嬉しいことにフライングでご挨拶いただきました。
見れば見るほどしっくりくるので、まるで前からいたような感じですね(笑)
おそらく新加入の唯一の日本人選手なので、メディアの露出攻めになる8月までは精神持ちそうです(笑)
(余談ですが、アジア枠の#9ヤン・ジェミン選手は通訳なしで日本語のやり取りができるみたいなので、彼もあべりょとセット?でメディアに出てきそう…笑)

過去の記事でも移籍元と移籍先を比較しながら話はしてきたものの、結局のところ移籍先(仙台89ERS、以下ナイナーズ)ってどんなとこなん?って感じもあるので、私の学習の一環も踏まえてまとめてみようと思います。
クラブやチームの思想から、あべりょの位置づけが見えて来るかもですね。

新加入選手のため、必ずしもナイナーズファンだけが読んでいる前提ではないのでこのような内容の記事になりますが、もし訂正が必要な箇所があれば教えてください…。
(なぜなら私、ファンとしてシーズン通して観るのははじめてな、久々にUターンしてきたにわかファンですので汗。どうか、お手柔らかにお願いしますね…)

どんなクラブなん?

現在のBリーグになる以前、国内のバスケリーグは二分していた状態でしたが、ナイナーズはその片割れである「bjリーグ」出身のクラブです。
クラブの設立が2004年、リーグ参入は2005年と、bjリーグが発足した初年度から名を連ねる「オリジナル6」の一つでした。

もともと仙台高校や仙台大学付属明成高校など、高校バスケが盛んになるなかで宮城仙台のバスケシーンにトップカテゴリーのチームをつくりたいとの背景があったそうです。
サッカーで例えると、V・ファーレン長崎(J2所属)みたいな感じでしょうか。
といってもパッとしないかもしれないので(笑)、どんな例えがいいのか不明ですがひとまず参考までに。
実はお恥ずかしながら、今までどんな経緯でできたクラブなのか地元の身なのに知らなかったのですが、あべりょのコミュニティで教えていただきました。(ようやく数年来の謎が解けました笑)

そうしてbjリーグ、2016年からはBリーグへと舞台を移す中で、2018-19シーズンからはいわゆる「新体制」ということで「HALEO(ハレオ)」ブランドなどでサプリメント展開をするボディプラスインターナショナル社へ、オーナーチェンジが起こります。
ナイナーズだけでなく、昨シーズンのファイナルで激戦を繰り広げた千葉ジェッツや琉球ゴールデンキングスなど、強豪クラブも支えるサプライヤーでもありますね。

現在はどのようなオーナー制なのかはわかりませんが、2021-22シーズンまでナイナーズの会長職を務めていた代表のデービッド・ホルトンさんは、たまに選手との日々をインスタストーリーに載せていることもあるので、あべりょも出てくるのかどうなのか、秘かに楽しみにしています(笑)

話を戻すと、bjリーグ時代はなんとか身の丈に合わせて頑張ってきた印象ではありましたが、やはりプロチームの多い地方都市の仙台では、スポンサーの取り合いによる資金面での不安定さがあったようで、ボディプラス社の傘下に入ることとなったようですね。
一方でプロチームが多いということはそれだけ人材にも恵まれているところで、東北楽天ゴールデンイーグルスを経験したOBが要職やアドバイザリーに就いているようですね。

新体制後はCIといいますか、クラブカラーなども若干変わり、それまでプライマリーロゴに倣って黄×赤だった組み合わせから、黒×黄になり、セカンダリーロゴも使われるようになりました。
B2時代の2021-22シーズンまではプライマリーユニフォームがブラックベースでしたが、2022-23シーズンはイエローベースに戻っています。(今シーズンはどーなるのでしょう…?)

また、ホームアリーナも時代とともに変わりました。
bjリーグ参入からBリーグへ統合されたあとも、基本的にはホームアリーナを仙台市体育館(カメイアリーナ仙台)としていましたが、新体制となり経営が安定してきたこともあったのか、民間アリーナであるゼビオアリーナ仙台へと移しました。
この変化については私がとても感慨深いと思っているところで、ゼビオアリーナ仙台のオープン当初は「なかなか使用料がかみ合わなそう」という話があったようなので、それを新体制に移行してB2時代にはすでに実現できたことを考えると、これからますます強固な経営基盤ができてくるのではと思っていることです。

ちなみに、(私の印象では)「琉球ゴールデンキングスをどこかで追いかけているクラブ」でもあります。
それは次の項目で詳しく。

どんなチームなん?

チームについては新体制後についてまとめていくのがよさそうです。
というのも、あべりょに関係してくるのは時期的にも新体制後なのと、私が資料を追えなかったというのがありますが…(汗)

ナイナーズの選手たちから、よく「Grind!」しますという言葉を聞くことがあります。
初見のひとからすると、なんじゃそれ?って感じですよね。
実際、私も昨シーズンみていて「そんな英語あるっけ…?」と、きょとんとしていました(笑)

「Grind!」はチームコンセプトを意味する造語で、新体制後につくられたようです。
端的にいうと「粘り強く、泥臭く」という意味が込められていて、ディフェンスから組み立てていく、ハードワークを厭わないスタイルはここからきています。

そんなチームコンセプトのなか、実は新体制後のHCはまだ二名しかおらず、今シーズンで3年目になる藤田弘輝HCと、2020-21までの3シーズン指揮を執っていた桶谷大HCです。
桶谷HCは琉球ゴールデンキングスのHCとして昨シーズンチャンピオンに導いたことで記憶に新しいですね。
また、桶谷HCと藤田HCはある意味チェンジする形で琉球、仙台にそれぞれ移籍したので、新体制以降は基本的に琉球の流れを汲んでいるチームでもあります。
琉球の優勝を機に桶谷HCへインタビューした記事が、ナイナーズに通ずるものがありそうと思ったので、今回の記事を書こうと思ったのも過言ではないですね。

一番大事にしていることは、「誰かに頼ることなく、チームで戦う」こと。これは、7~8人でローテーションを組むのではなく、10人でローテーションを組むことで、タイムシェアを徹底する方針だそうです。
bjリーグ時代に培ったこの方針が、今の琉球のカルチャーを築く礎になったそうですね。

その後仙台と籍を移し、前任の大阪での苦い経験から、選手の意向を尊重してチームビルディングする方針を採ったそうです。
仙台ではメンタルコーチもつけて、選手の対話から個々の成長につながるプロセスを築いていったとのこと。

ここから読み取れることは、「じゃああなたはこういうロールだから」というコーチ陣からの要請がすべてというわけではなく、
個々の選手が何を望んでいるのか、どういうプレイヤーになりたいのかを尊重したうえでチームビルディングをしていく方針なのだということ。

確かに昨シーズンのナイナーズをみていると、ガード陣もあまりロールが寄っている印象はなく、どの選手もアタックしていくしスリーも打つ印象でした。
フォワードはスリーに寄せる選手はいたものの、逆にシューターとしての自覚がある選手だったからこその立ち回りだったのかと思っています。

私の記事には時たま出てきますが、改めてあべりょの移籍時のクラブコメントの一部を見てみましょう。

ルーキーシーズンから長く在籍したチームを離れるという選択は簡単ではない中、それでも仙台89ERSを新たな挑戦の場として選んでくれたその決意に感謝するとともに、クラブもその挑戦が、阿部選手の更なる飛躍に繋がるよう後押しして参ります。
来シーズンのチャレンジをともに闘う阿部選手への熱い黄援をよろしくお願いいたします。

この話の流れからするとおそらく、選手を尊重したチームビルディングが行われるのかなと思っています。
あべりょが持ち味のディフェンスだけではなくオフェンス面でも活躍するであろう、すごーいプレイヤーになるかもしれないと思っているのも、この方針があるからと捉えています。

とまあつらつらと綴ってきましたが、つまるところあべりょは大当たりするぞ!ってはなしをクラブ&チームのスタンスから紐解いてみましたというはなしでした。
結局あべりょで〆ちゃうのねって感じかもですが、そこはご愛嬌ということで…(笑)

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