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【社会人留学】海外大学院の選び方

Moin, ハンブルク大学修士卒のひでしまです。今回は私が大学院を選ぶ際に重視したポイントを書いていきたいと思います。

1.自分が専門にしたい分野のコースが充実しているか


サステナビリティといってもかなり幅広いので、「サステナビリティ」というキーワードだけでは学科が絞り切れないのが正直なところです。例えば、都市開発、途上国の開発支援、環境エンジニアリング、再エネ、人権、サプライチェーン、環境法など、サステナビリティと一口に言っても様々な角度から深めることができます。特にドイツだと自然科学的なアプローチをとっている学科の方が多かったので、私はビジネスあるいはファイナンス×サステナビリティに絞って学科を探しました。そしてその中でも、公開されているコース内容の科目がいかに自分の興味とマッチしているかをチェックしました。小難しいことではなくて、コースのタイトルや内容を見て、「わくわく」するかどうか、意欲的に勉強している自分の姿が想像できるかを確認していく作業です。これはサステナビリティに関わらず、学科選び全体に当てはまることかなと思います。

2.学生生活を送る環境はどうか


海外留学をするということは、まわりの生活環境もがらりと変わるということです。学生生活を送るにあたって、自分が希望する生活スタイルが送れるのか、という点は大切なポイントでした。例えば、ドイツとスイスを比較すると、生活費は4倍ぐらい変わってきます。私はそもそも学業に集中できる環境で、地元のウィークリーマーケットで買い物をしたり、休日には旅行に出かけたり、自分の生活に余裕を持ちたかったので、あまりにも物価や家賃が高くてきゅうきゅうの生活をする、というのは望んでいませんでした。そもそもバイトの掛け持ちで学業に専念する時間が無くなってしまったら、本末転倒なので。。生活面も考慮に入れることで、自然とロンドンやジュネーブなど、高物価の都市は選択肢から消えていきました。

3.教授陣の充実度や、学術的な評価はどうか


自分が希望する学科で、専門したい分野で、そもそも著名な先生はいるのか、研究は評価されているか、発行された学術論文の中に自分の興味のあるテーマはあるかなどはわりと詳細にチェックしました。私の場合はサステナブルファイナンスの分野で専門性を深めたかったので、ESG投資や、インパクト投資といったテーマで研究が盛んなのかどうかを考慮しました。また、大学によってはサステナブルファイナンスの研究グループがあったり、定期的にディスカッションが開催されていたりと、学内での活動が目に見えるものも多々あり、学科を選ぶうえで大きな判断材料となりました。

4.OBの進路や、評判はどうか


進学を検討した大学のいくつかには夏季休暇を使って実際に訪問しました。キャンパス訪問の際には、それをサポートする学生委員会がいたりするので、キャンパスの案内をしてもらったり、受験の相談に乗ってもらったりしました。その時の学生の印象などはもちろん良い判断材料になりました。また、大学院を選ぶ最終段階で、私はLinkedinなどを通してOBの評判を調べました。在籍中の学生に直接メッセージを送ったり、中にはZoomで直接体験を語ってくれる学生もいました。彼らに直接Pros・Consを聞くことで、進学後の未来について具体的にイメージすることができました。私は結局学生の評価がポジティブだったハンブルク大学への進学を決めました。

5.専門と関連した、大学以外での機会は充実しているか


私は最終的にフライブルク大学とハンブルク大学の両方からオファーをもらったので、どちらに進学するか選択する必要がありました。ハンブルクは、日本の都市に比較すると札幌~福岡ぐらいの規模で、経済的な観点から見ると大阪のように、ビジネスにおいては重要性が高い都市です。そのため、インパクトハブといったサステナビリティ×スタートアップを支援する組織や、サステナブルファイナンスに直接関連した企業も日本でリサーチした時点でいくつか見つけることができました。そもそもがEU内で重要な貿易拠点で、国際企業の数多くがオフィスを構えていることもあり、学業以外の面でもサステナビリティに関連して活動することができるのではないか、という期待が持てました。一方、フライブルクは日本でいう静岡的な都市で、確かに学生発のベンチャーなどもありましたし、環境都市として再エネなどにかなり注力しているのは重々承知していましたが、都市の規模的に学術以外の機会という意味では出会いも限定的なのかなと感じ、最終的にハンブルクへの進学を決めました。でも、田舎で学業に専念するのも、それを希望しているのであればもちろん良い選択肢だったと思います。


今回はざっくりと学科選びに私が考慮したポイントを紹介しました。誰かの参考になれば幸いです。

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