この記事を見ずに「運動が続かない」と言うのは早い [確実な運動習慣化テク]
前回お話ししたとおり、運動習慣を身につけることによって自分の体も心も変化させることができるのですが(読みたい方はこちらからどうぞ→https://note.com/crow_lifeidea/n/n8f9198bc7270)、自分で運動を習慣づけるのはなかなか難しいと思う方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、そのような方のために、なるべく運動をするハードルを下げた状態で初め、長期にわたって運動習慣を継続できるように運動習慣化プログラムを立てました。
これは、習慣に関する科学をベースに僕が運動を習慣化した経験をまじえて作成したものです。エビデンス付きなので、この記事を参考にすればきっと運動を習慣化できると思います。
この記事の内容はご自分の生活スタイルに合わせて目標や計画などを設定できるようにしているので、メモ帳を準備するなり、この記事の途中で載せてある記録シートに書き込むなりして自分なりのプログラムを作成していってください。
それでは、説明していきます。
1 最終目標を決める
いつ、どこで、何をやるのかを決める前に、あなたが運動をする最終的な目的を決めておきましょう。この時、具体的に決定するように心がけましょう。
例を挙げると、「6ヶ月間で体重を10kg落とす」、「3ヶ月頑張って10km走れるようになる」、といった具合です。「取りあえず2ヶ月は運動を続けてみる」という目標でも構いません。大事なのは、具体的な期間を入れ、明確にどうなりたいのかを決めることです。
目標が曖昧だと、ダラダラと継続して効率が悪い上に達成率も下がります。数値を用いたりして明確な目標を立てましょう。
2 短期目標を決める
最終目標が決まったら、今度は短期目標を設定しましょう。短期目標というのは、〇日間(短い期間)の間にこれを達成する、といった具合に短期間で達成できる目標のことです。
これも具体的な期間と達成することを設定しましょう。この時、自分が80%くらいの確率で達成できそうな目標を立てるように心がけてください。あまりにも厳しめな目標を立てると失敗して挫折しやすく、またあまりにも簡単な目標だと達成感を感じづらくてモチベーションが続かないためです。
例を挙げると、全く運動経験のない方ならば最初は「決めた時間帯になったら外を歩く」、「もも上げを5回行う」といった目標から始めると良いでしょう。ある程度運動経験のある方ならば、「3kmを12分で走る」といった具合です。
また、1つの短期目標を達成したら次の短期目標を決めましょう。この時、前回よりも少し難易度を上げると良いでしょう。なぜなら、前回の目標を達成したことで自分のレベルも上がっているからです。
適切に立てた短期目標はモチベーション維持に効果的であり、達成することで満足感も得られるので自己効力感(自分はやれる!という感覚)が高まります。
3 いつ、どこで、何をやるか決める
目標を決めたら、それをもとに具体的な計画をねっていきましょう。
まず「いつ」やるかですが、ご自分の生活スタイルをふまえて、まとまった時間が取れる時間にやるように決めましょう。
このとき、朝早くに運動しようとはしないでください。なぜならこの時間は起きたばかりで体が温まっておらず、それでも無理やり運動すると怪我をするかもしれないからです。
朝に運動するならば、起床して90分たった後は体の調子が上がるのでそれ以降の時間帯にやりましょう。
ちなみに筋トレをするならば、夕方にやるのがいいとされています。その理由は、ある実験では朝に比べて夕方に運動した方が筋肉量を増やすといわれている成長ホルモンの分泌量が3倍になることがわかっているからです。
しかし、成長ホルモンが筋肉量を増やすのに関係しているかどうかは2012年に行われた別の研究では否定されているので、成長ホルモンが増える時間帯が本当に筋肥大に良いかははっきり分からなくなりました。
とはいえ1つの指針にはなると思うので、参考にしてみてもいいかもしれませんね。
次に「どこで」やるかですが、運動前の行動をふまえてスムーズに運動できる場所を選びましょう。
たとえば、職場からの帰りに運動するのであれば、職場の近くにあるジムを利用したり、在宅であれば、家出できるトレーニングをやるといった具合です。
そして「何を」やるかですが、これは目的別に異なってきますので、次回の記事を参考にしてください。
1つアドバイスするとしたら、運動経験のない方は、めちゃくちゃ簡単な運動から始めてください。
例えば、筋トレを習慣化したいのであればスクワット3回したら終わりにしたり、ランニングしたいのであれば最初は家の周りを軽く走る程度にするといった感じです。
これだとキツくないし、行動するまでの心理的なハードルが低くなるので続けやすくなります。
最後に運動の頻度ですが、運動の強度にもよりますが初心者の場合、週3、4回程度が望ましいかと思います。経験者でも1週間のうちに1、2日は休みの日を入れた方がいいです。
というのも、毎日運動をし続けるとオーバートレーニング症候群になるかもしれないからです。どういうことかというと、運動しすぎて体の回復が追いついていない状態でさらに運動をすると体のパフォーマンスが下がったり、だるさを感じたりするようになるのです。
このオーバートレーニング症候群にならないよう注意しながら運動を習慣化していってください。
4 運動前の行動を設定する
運動前に意志力のいらない簡単な行動をとるようにすると、運動するということがその行動によって引き起こされる誘引習慣(ある行動をとったら無意識にその次の行動をとるようになる習慣)となります。
こうなってしまえばしめたものです。誘引習慣は意志力を使わないので、継続するのが楽になります。
この状態を目指すために、まずはif then プランニングで「この行動をとったら運動する」というのをあらかじめ決めておきましょう。
僕のおすすめは、運動前にコーヒーを淹れることです。なぜなら、コーヒーを淹れるためにその場から離れて歩きますよね。この歩くという行動がドーパミンの放出を促し、いわゆる「やる気スイッチをオン」にしてくれるのです。
また、コーヒーには脂肪燃焼を促す効果があります。これと運動を組み合わせることで、より効率的に脂肪を燃焼させることができます。ちなみに苦いからといってコーヒーに砂糖を入れるのは糖質を摂取することとなりますので、ブラックで飲むようにしましょう。
ブラックコーヒーが苦手な方は、運動前にスポーツウェアに着替えたり、外に出て空気を吸ってから運動をするなど、簡単な行動を取り入れると良いでしょう。
5 運動後のご褒美を設ける
運動後のご褒美を設けることで、運動がご褒美をもらうための条件となり、強化(ご褒美と運動の結びつきが強くなる)されます。
これによっていつの間にか運動しなくなっていた、という事態を避けることができます。
設定するご褒美は、自分の趣味に関することや、youtubeなどの動画を見ることなど、ささいなものにすると良いかと思います。ちなみに僕の場合は、運動後にプロテインを飲むことをご褒美にしています(笑)。
6 運動後に記録を取る
運動したら、何分継続したか、ランニングの場合は何km走ったのかということを記録しましょう。スマートウォッチを持っている方はそれを使って記録を取ると手間がかからず心拍数も測れるので良いでしょう。
記録を取ることで、自分の成長が数字やグラフで現れます。この成長している感覚を持つことが習慣を継続する上で重要なことになります。
また、次の短期目標を立てる際や、現状の課題点を見つける際にも記録が参考になるので、毎回記録を取るようにしましょう。
スマートウォッチなどの計測デバイスがない方のために、僕が作成した記録用のシートを載せます。ぜひ活用してみてください(目標や具体的な計画などを書けるので、計測デバイスを使う方も活用できると思います)。
こんな感じで使います。
7 最終目標を達成した後
最終目標を達成したらそこでおしまいにしてしまうと非常にもったいないです。下手をすると今までの努力が水の泡になりかねません。ですので、最終目標を達成した後も運動は継続して行うことをおすすめします。
では、最終目標を達成したらその後はどうすればいいのでしょうか?
1つは、最終目標をもう一度立て直すことが挙げられます。たとえば、「6ヶ月で10kg痩せる」という目標を掲げていた方ならば、次は「10ヶ月頑張って筋肉をつけて理想的な体を手に入れる」といった目標を新たに設定するといった具合です。
しかし、「次どんな目標を立てれば良いかわからない」という方ももしかしたら出てくるかもしれません。
そのような方は、次の目標が決まるまでは現状の運動習慣を見直し、より良いものに改善していくといいでしょう。
たとえば1日公園のまわりを5km走っている人の場合、別の場所で坂道が多いようなところを走って体力をもっとつけるといった具合です。
このように、行動にアレンジを加えることで飽きがくるのを防ぐことができます。
最後に
以上8つの運動習慣化プログラムを紹介しました。
ざっくりポイントをまとめると、目標や計画を具体化する、運動をするハードルを下げまくる、記録を取りながらどんどん改善していくというのが運動を継続する上で大事なこととなります。
この記事を参考にとりあえずは騙されたと思ってやってみてください。運動を習慣化できた後は必ず人生が変わります。
次回は具体的にどんなメニューで運動すればいいのかわからない方のために、目的別の運動メニューを紹介します。お楽しみに。
それでは。
<参考にしたもの>
・「科学的に正しい筋トレ 最強の教科書」庵野拓将(KADOKAWA)
・「脳にいい24時間の使い方」菅原洋平(フォレスト)
・K J Acheson, B Zahorska-Markiewicz, P Pittet, K Anantharaman, E Jequier(1980). : Caffeine and Coffee: Their Influence on Metabolic Rate and Substrate Utilization in Normal Weight and Obese Individuals.
・「オーバートレーニング症候群」e-ヘルスネット(厚生労働省)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-016.html
・「習慣化のテクニックはこんなにもある」https://note.com/crow_lifeidea
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