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「正直不動産」が私の心にぶっ刺さった話

普段あまりドラマを観ることはないのだけど、久し振りにぶっ刺さり、毎週欠かさず観ているドラマがある。

それが、「正直不動産」だ。このノートでは、ぶっ刺さりポイントを書いていきたい。

簡単にあらすじを書くと、とある不動産仲介業者の営業が、ひょんなことから祟りにあい嘘をつけなくなった。その状態でいろんなトラブルや苦難に見舞われるのだけど、逆にその「正直さ」を武器に仕事を続ける、という話。

以前は営業成績ダントツ1位だったけど、その時は売って成果を得るために、客にとって都合の悪いことは言わない。逆に自分の利益の都合にいいことを言って売りまくっていたのに、呪いのせいで不都合に見舞われる。

視聴者側からしたら、今までの悪行に対する報い、自業自得なところ、「なんでそれ言っちゃうの…」という滑稽さが面白いポイントでもある。

かつ不動産営業ってまじでこんな感じなのか…と少し怖くなる、という面白さもある。

でも一番面白いのは、苦難に見舞われながらも一貫して誤魔化さず、「正直」でいること。そして、最終的には関わる人全員にとって良い結果となるところだ。

なんというか、寓話に近いものがある。昔話のような教訓、文字通り「正直者は救われる」を体現しているところ(そして嫌味なくそれが視聴者に伝わるところ)が、好きで好きで仕方がない。

私もいち視聴者として共感する部分が多い。例えば、物事をうまく行うために、良い部分を強めに伝えたり、悪い部分を伏せて伝えたりすることは、かなり正直に言うと今までの人生の中で無きにしも非ず。

それは、仕事もそうだけど、人間関係全般でもそうだったかもしれない。語弊があるかもしれないが、うまくいかなそうなことに対し、誤魔化しや嘘をついたことも、正直ある。

けど、その場は良くても後になって後悔する事ばかりであった。小さなトラブルは、大きな事故になる。ほんの少しの嘘が、相手を大きく傷つける。不誠実な行動が、巡り巡って自分に返ってくることがたくさんあった。問題や課題は、逃げれば追ってくるのだ。

その度に反省をして、もう2度とそう言うことはしない!と思っても、いざその時になったら立ち竦んでしまうことが未だにある。

この物語の主人公は、祟りのせいで一切の誤魔化しや嘘がつけない。あと一歩で受注する案件も、隠そうとしたデメリットを正直に言ってしまうせいで失注する。上司に対しても率直に思ったことを言ってしまう。言わなくてもいいことを全部正直に言ってしまう。

しかし、物件のデメリットを正直に伝えることで、買い手がデメリットに対して真摯に向き合うようになる。プランの欠点を正直に伝えることで、一次は反感を買うも最終的にその人にとっての人生の正解を導き出すことができる。

「正直者が馬鹿を見る」といった皮肉めいた教訓を、「正直ものが救われる」、もっと言うと「正直者がみんなを救う」といった価値観に昇華してくれる。

この点が、観るたびに勇気づけられるし、自分もそうでありたいと思わせてくれる。そんな点が私にぶっ刺さるのだ。

小学生の時に、「人に優しく思いやりを持つ」ことを学んだ。でも歳をとるにつれて、いろんな経験や周りの人の態度を見て、どこか馬鹿馬鹿しく思えてしまいいつの間にか自分の中で諦めてしまった。

正直でいることもそうだ。嘘をつく方が楽だし、逃げることができる。罪悪感が募るけど、自分の中でスルーすることで向き合わなくて済む。それが、続けるたびに当たり前になってしまっていた。

けど、このドラマを見ると、ひょっとしたら違うかもしれない。正直でいることって良いことなのかもしれない、と、改めて考えさせられる。本当にこのドラマに出会えて良かったと思う。原作漫画も読んでみたい。

主人公も、過去についた嘘や不誠実な態度に追われるシーンが度々ある。
でも、それに対しても嘘をつかない。過去についた嘘は取り消したりやり直すことができない。けど、今その出来事に誠実に向き合うことはできる、と教えてくれているようだ。

この主人公の行動を見ていると本当にそうなのかもしれないと思わせてくれる。明日から自分もそうしてみよう、と思えた。

すべての物事に対して、誠実で正直な行動をするのは、辛いし何やってんだろう…と思ってしまう。けど、それでも正直でいることで、周りの人も自分も幸せになるかもしれない。

そんなことを思わせてくれるドラマだ。完結までもう少し、すでに後半に差し掛かってるが、まだ観てないひとは是非見てほしいドラマです。

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