定期引き上げ施策(メール、LINE)のクリエイティブのポイント【前編】
EC通販事業のCRM戦略を日々立案しています
こんにちは。
山崎です。
今回は、実際に私が支援した取り組みの事例を紹介します。
テーマは、最近また増えてきている2ステップモデル。
ちょっと長くなるので前編と後編に分けます。
今回は前編。
取り組みの概要
企業や商品名は出せないので、予めご了承くださいm(__)m
新規獲得数が3,000件以上あるので、F2転換率改善1%あたりの売上インパクトは大きいです。
新規獲得数が多ければ多いほど、CRMで出せるインパクトは大きくなります。
私の支援領域はLINEとステップメールで、実際にどんなことをやったのかをお話しします。
前編は課題の整理。
施策の課題点
【クリック率が低い】
ステップメール全体のクリック率は各ステップ(発送から○日後のタイミングで配信)の平均で2.68%あったものの、「定期コースの購入ページ」に誘導するURLのクリック率が非常に低く、各ステップ(発送から○日後のタイミングで配信)の平均クリック率は1.00%。
「配信停止」や「HTMLが表示されない場合はこちらをクリック」みたいなURLはクリックされるものの、肝心の購入ページへの導線がほぼ機能していないという状況でした。
うまくいっている会社だと購入ページへのクリック率は3~5%あり、クリック後のコンバージョン率が同じだったとしたら今のコンバージョン数の3~5倍の機会損失を生んでいることになります。
クリエイティブはお見せできないのですが、HTMLでかなりきれいにつくり込まれていました。
一例として、ざっくりこんな感じ。
結構良く見る感じのクリエイティブ。
そしてLINEはというと
これも良く見るシンプルなやつ。
当時の環境による都合でクリック率が計測できていないのですが、コンバージョン率(母数は送信数)で6~8%程度でした。
「またLPを見ている」感覚
特にメールの内容について言及します。
このクリエイティブを見た時「内容がお試し商品購入時のLPをほとんど同じ」という印象を受けました。
これって実際に購入後にこのメールをリアルタイムで受け取った顧客も抱く印象なんじゃないかと思います。
【このクリエイティブの課題点】
課題点1:全体的な「売り感」の強さ
これはあまり説明することながないです。
課題点2:商品説明+正しいケアの方法が”説明だけ”になっている
説明ももちろん大切ですが「なぜそうするのか」という根拠や「そうするとこうなる」といった顧客のベネフィットを提示して、”提案”することは更に大切です。
お試し商品は安価で気軽に購入して使用感を確かめるものですが、本商品はその数倍の価格がするものを最低でも1ヶ月は使用する前提で購入するものです。
そこに対する判断材料として、説明だけでは乏しいです。
例えば家電量販店で「この商品の仕様はこうで、使い方はこうで・・・」と説明を受けるよりも「この商品は○○の仕上がりを良くするためにこういう使い方をします。こうすることで○○がこのように改善され、電気代も従来品より20%削減できます」のような提案をもらう方が購入検討の材料としてはありがたいですよね。
※ちょっと脱線しますが、お掃除ロボを買いに某家電量販店に行った時に対応してくれたスタッフの方がまさに前者のタイプで、カタログを見ればわかる情報以外得られるものがない説明でした。
後日別の量販店で対応してくれてスタッフは後者で、他社製品との比較やメリット、デメリットをわかりやすく説明してくれました。
こんな時、後者から購入するのは言うまでもないです(個人的に)
課題点3:購入検討時の参考にする「推奨の声」が使った時の感想程度の内容
顧客はあくまでも「これから中長期的に使うパートナー」を探しています。
そういう方に対して「使い心地が良かったよ」などの表面的な情報では不足しています。
本商品を「どれぐらいの期間使用したらそのようになれるのか」「どんなことに満足して使い続けているか」
など、利用シーンを具体的にイメージできるような内容が◎です。
手元にない場合は今からでもアンケートやインタビューを行って顧客の声を集める価値はあります。
これらの課題を改善した結果
購入ページURLのクリック率は3.08%に改善!
従来の3倍です。
ちなみにLINEのコンバージョン率も、メールと併せて実施した改善で12%程度まで向上しています(従来の1.5~2倍)
後半は、改善方法の考え方について述べていきたいと思います。
8月2日(月)投稿!(できるように書き進めたい)
もしよろしければ、フォローのうえ更新をお待ちいただけますと幸いですm(__)m
それでは。
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