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薬剤師やってます。薬のこと、本のこと、教育のことなど、考えたことや調べたことをつらつら…

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薬剤師やってます。薬のこと、本のこと、教育のことなど、考えたことや調べたことをつらつらと。 記事の記載は個人の見解であり所属とは無関係です。個別の医療行為に関する推奨や評価をするものではありません。

マガジン

  • 本にまつわる話

    本とか、書店とか、図書館とかに関する話

最近の記事

網膜剥離の手術入院で持参して便利だったもの

先日、網膜剥離になってしまい、治療のために10日ほど入院することになってしまいました。 その時に持ち込んだもので、便利だったものについて書きます。 はじめに:網膜剥離の治療について治療内容は人それぞれだと思いますが、自分の場合、眼の中にガスを入れて剥がれた網膜を圧力でくっつけるみたいな手術をしました。 この手術をすると、一定期間うつ伏せで過ごすことになります。また、感染予防のためにしばらく顔や髪を洗えなかったり、眼帯をつけて過ごしたりすることになります。 ということで、この

    • 経産省「未来人材ビジョン」を読んだ(私的メモ)

      最近、いろんなところで引用されているのをみる資料を読んでみた。 https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdf

      • 指定患者プログラムNPPとは(私的勉強メモ)

        NPP制度にもとづく薬剤供給のニュースを見た。 NPPは、Compassionate use(医薬品の人道的使用)と同じような意味のよう。 承認されていないけど他に代わるものがない、というような命にかかわる疾患の治療薬を、特別なルールの下で提供するという仕組み。 日本では拡大治験という枠組みで実施されることがある。治験の組み入れ資格を満たさない人にも特例として治験と並行する形で薬を提供するもの。 参考:拡大治験についての厚労省資料 未承認薬でありながら、会社としてオフィシ

        • 特定用途医薬品って?

          鎮静薬プレセデックスが適応拡大したとのニュースを見ました。特定用途医薬品としての承認とのこと。 (以下、私用メモ的な記事ですが、内容は医療従事者向けとなっています。閲覧の際はご了承ください。) 特定用途医薬品ってなに??と思ったので、厚労省のページで調べてみました。 要するに、小児または感染症に関するアンメットニーズに対応する医薬品が指定されるとのこと。そして、指定されると優先的に承認の審査がされるようです。 今回承認のプレセデックスは、使用するにはe-Learning

        網膜剥離の手術入院で持参して便利だったもの

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        • 本にまつわる話
          2本

        記事

          『毒』展@国立科学博物館に行ってきた

          科博で開催されている特別展『毒』に、こないだの週末に行ってきました。 休日とはいえ、ほぼほぼ会期末にもかかわらず、朝からすごい人出。 予約制でしたがキャパシティぎりぎりという感じで、大盛況でした。 会場は、有毒生物の模型や標本の展示など、「見て楽しい」という感じのエリアからスタート。 ヘビやハチなど、馴染み深い生き物の毒について、機能や役割も含めて紹介されていました。 中盤のテーマは「毒と進化」。 毒に耐性を持ったため、特定の有毒生物を餌とする動物などが紹介されていまし

          『毒』展@国立科学博物館に行ってきた

          図書館でレファレンスサービスをお願いしてみた

          書籍の流通に関する本を読んで、ふと、海外ではどうなっているのだろう?と疑問に思ったことがありました。 日本では書籍はふつうどの店でも同じ価格で、値引きなどせずに売られているけれど、海外ではどうなのだろう、と。 で、ネットで調べてもいまいち要領を得なかったので、ふと思い立って、近隣の図書館でレファレンスサービスをお願いすることにしてみました。 レファレンスサービスとはレファレンスサービス、あるいは単にレファレンスとは、図書館の方が、知りたい事柄に関連した資料を探してくれるサー

          図書館でレファレンスサービスをお願いしてみた

          未完成の薬の情報を患者に伝えるということ

          先日、ある患者会の方の話を聞く機会があった。 その病気は難病とされるもので、治療へのアクセスが限られ、使える薬も少ない。 いろいろなエピソードや想いを聞くなかで、印象に残ったものがある。 「製薬企業は、薬ができた時だけ患者に接触するのではなく、途中経過も教えてほしい。論文を探して読めば情報はあるのかもしれないが、そうではなく、患者にとって分かりやすい形で情報を出してほしい。」 たしかに、製薬企業は販売に至った後でなければ、薬の情報を患者コミュニティに伝えてない印象がある

          未完成の薬の情報を患者に伝えるということ

          「資格マニア」

          読んだ記事が凄まじかったので、メモ的に。 高校教員免許とか、資格マニアが取る資格の域を越えてるよな…。

          「資格マニア」

          学会で一般演題が見られない?

          ある医療系の学会に参加しています。 今回の学会はオンラインとオンサイトのハイブリッド。自分は会場にちょっと行けないので自宅からオンライン聴講。 オンライン学会はもうすっかり定着しましたね。手軽だし便利だし、ポストコロナの世でも無くならないでほしいなあと思います。 一方で、参加の効果という面ではやっぱりオンサイトの方が上だなあとも感じます。一対多だとどうしてもオンラインは一方向になってしまいがち。 ディスカッションとか、交流とかは、現地に行ってこそだなあと思います。 当日に

          学会で一般演題が見られない?

          患者の医療に占める位置

          医療における医療者(特に医者)と患者の関係性については、昔はパターナリズムというのがあった。患者は医療のことは分からないから、医療者が意思決定をして導いてあげることが正しいという考え方があった。 今では、そういったことはなくて、Informed concentとか、Shared decision makingとかが必要だといわれている。 患者の医療における役割についても、Patient centricityとか、Patient engagementとかが叫ばれている。 と

          患者の医療に占める位置

          博士や大学院にまつわる資料

          最近、博士のキャリアパスとか、大学院の指導者の問題について考える機会があったので、関連資料のメモ。 上記の「学校」には大学や大学院も含まれているので、学生数とか教員数などの基本的な統計のデータはここから手に入る。 NISTEPが博士のキャリアについて追跡調査をしている。 上記の統計をもとに、行政の方が中心となって、博士人材の推移をモデリングしている。これは政策介入が人材の数にどう影響するかを予測することを目的としたモデリング。

          博士や大学院にまつわる資料

          部内科研費

          部内でコンペ的なことをして、優秀なものに予算をつけるコンペとか。

          部内科研費

          薬棚とネットスーパー

          昨日、ネットスーパー特集のテレビを見て思ったこと。 薬の棚も、よく出る組み合わせを近くに配置したりとか、頻度の高いものは同じものを複数の場所に置いたりとかすると、取り集め効率上がるのでは。 処方傾向からそういう配置を割り出すアルゴリズム作れないか。 てか、論文化されてたり、配送センター的なところに既にノウハウあったりしないかな。

          薬棚とネットスーパー

          本の小規模卸の話

          最近、漫画『重版出来』が面白くて毎日ちまちま読んでいます。 そのなかに書店の派遣をクビになった店員さんが起業して本屋を開く話があって、そこに小規模取次のことが書いてあった。 調べてみると、だいぶ昔からそういう業態はあるらしい。というか、重版出来のキャラのセリフは「ことりつぎ」の経営者さんが話していることと同じなので、ここに取材して話を作ったのだろうな。 本屋がカフェなどを併設する業態をブックプラスというらしいのだけど、それに対して、ことりつぎの柳下さんはプラスブックというも

          本の小規模卸の話

          CAR-T療法に関するメモ

          メモです 新たなCAR-T細胞療法「liso-cel」 キムリア、イエスカルタとの差別化の戦略は|DRG海外レポート https://answers.ten-navi.com/pharmanews/17547/ 【ASCO2019】CAR-T細胞療法、押さえておきたいトピックス|DRG海外レポート https://answers.ten-navi.com/pharmanews/16529/

          CAR-T療法に関するメモ

          JAK阻害薬

          JAK阻害薬とは?JAKはヤヌスキナーゼ(Janus kinase)の略で、サイトカイン刺激を細胞内に伝える役割を持つ。STATというタンパク質と一緒にはたらく。 JAK阻害薬は、このJAKを阻害することで、炎症の進行をストップする。 関節リウマチを中心とする免疫系の疾患に用いられる。 JAK阻害薬の種類現在のところ、日本で使用可能なJAK阻害薬は5種類。 いずれも関節リウマチの適応をもち、その他の適応を持つものもある。 代謝排泄のされ方にも違いがあるので、腎機能が低下

          JAK阻害薬