見出し画像

制御不能な世界

“我々は、我々の理解が遠く及ばないとてつもない存在の自然の極々一部。の更に細分された一部に過ぎない”

余談を許さない瞬間の連続に、正確な判断をし続けるという行為がどれほどのことなのかは僕には見当も付かない。
でも“その判断”は恐らく“直感”、他の誰も真似ることのできない唯一無二のものなのだろうことは想像に容易だ。
Mendenhall Towersも頂上にいるのが一緒に登ったクライマーによって確認され、その翌日消息を絶ったが、原因は下山のタイミングで起こった雪崩に巻き込まれと言うことのようだ。
作中の彼の言動からも自然と呼応しながら冷静に登山する様子が窺えるが、雪崩に巻き込まれた時、彼は何を思いそれに呑み込まれたのだろうか。
好きなことをやり続けた若きクライマーがMendenhall Towersの氷の下に永遠に眠るというのは彼にとって最高の人生だったと思う。
やりたいことをやり続けると言うことは、裏側にこう言うことが常に付き纏うがそれを承知でやるということだ。

何かすごいものを魅せられた気がする。

"The Alpinist"
2021年のドキュメンタリー映画

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0B6M1RFQJ/ref=atv_dp_share_cu_r

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?