[ONE161] アドリアーノ・モラエスVSデメトリアス・ジョンソン2
2022年の8月27日にモラエスVSジョンソン2の試合が行われる事が発表された。
衝撃のKOが起こったあの試合の再戦。多くの格闘家がDJ有利を予想した中で起こったKOによる決着。
正直前回の一戦でDJがKOされるという結果自体は予想外で衝撃的ではあったけれど、個人的にあの一戦はDJの敗戦率が非常に高い戦いだと思っていた。
というのもアドリアーノ・モラエスはDJの強みを悉く潰すことの出来る天敵のような選手だと他の試合を観て感じていたからだ。
スピードや反応・スタミナ面ではDJが優れているかも知れないが、身長・リーチなどのサイズ差もあって打撃の距離にまず差がある。なのでモラエスはDJの打撃をしっかり見ながら長い手足を使って反撃する事が出来るので、見えない打撃がヒットする可能性も低い。
だから距離感と視野でモラエスが優位に立つのではないかと思った。
それはDJの素早いタックルの成功率の低下にも繋がり、打撃・組み共に攻めの形を作りずらい状況になることが考えられる。
また、仮に寝かせることが出来たとしてもモラエスの柔術スキルと極め力には強力なものがあるので、コントロールすることが難しくなる上にカウンターで極められる危険性があるので、トップを取っても支配的なコントロールで攻めきれない可能性がある。
そうなると攻めあぐねた状況下でDJのスキルは防戦に回され、攻撃手段を持った堅牢で大きな相手を前にジリジリと削られてゆきラウンドを消費した結果、判定で負ける。
前回のタイトルマッチの前にはそういったイメージがあった。
結果は知っての通りKO決着。思った以上に優劣の差が見えた試合内容で、一撃のパワーが無いDJにとってはモラエスのスキルセットを前にした状況であのサイズ差を埋めるのは難しいと感じたし、それだけのカードも無いように思えた。
172cmと大きいフレームを持つモラエスが相手だと優れたコンプリートファイターであるDJであっても相性が悪く、あらゆる面で勝ち筋が見えてこない。なのでこの組み合わせでDJが勝ちを得るのは至難の業だと思われる。
というところからも個人的にはこのリマッチも結果は前回と変わらないだろうと思う。
むしろDJにとってはもっと悲惨な試合になる可能性もある。
次の再戦では前回のようなKOの可能性はもちろん。堀口恭司VSパトリック・ミックスのような展開になる可能性もある。
相手を崩しきれないままバックコントロールでラウンドを失って封じ込まれて終わるか、そこから一本で極められて試合が終わるか、そんな未来が訪れる要素の方が多く揃っているような気がしてならない。
前回の戦いから少し時間は空いたが、技術的な面で大きな変化があることは考えづらいのでフィニッシュでも判定でもDJが大きく不利であることに変わりはない。
また、全盛期に比べるとDJのスピードや反応速度も落ちて来ているように感じるので、攻防の中での危うさが以前よりもあることを考えると、DJ自身の長所を活かして自分の試合が出来るのかどうかという所にもあやしさがある。
フライ級で技術とサイズのあるモラエスを崩すにはサイズのあるコンプリートファイターか一撃のパワーがあって組の上手い選手か、そのどちらかが必要になってくるのではないだろうか。
ただ、現状ONEでその可能性を感じさせるのは今のところ、過去に一度接戦の末に判定でモラエスに勝利しているカイラット・アクメトフしかいない気がするので、予想としてはDJが2敗してタイトルから遠ざかった後にアクメトフが再びタイトルに挑戦するという流れになる可能性が高いのではないかなと思う。
他の団体に比べて軽量級が注目を浴びやすいONEという団体で非常に熱いトップ同士のぶつかり合いが8/27に行われる。
結果はどうあれこの戦いは一年の中でも注目度の高い必見の試合となることだろう。
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