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詩 宙色の夜風

冷たく染まった空から溢れる澄んだ空気は

寝静まった街に降る

高さを報せる宙色の風には

遠い記憶と季節の匂いが溶けている

水底のように静かな夜は

記憶の海へとダイブして

青い風にさらわれながら

高くて深い夜を舞う

カーテンを押し除ける月光が

独りの部屋を訪ねれば

どこまでも行ける想いを連れて

銀色の星海まで駆けてゆく

いつか夢見た列車と共に

遙かな夜を感じながら


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