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誠は部屋に戻ってバイトに出る準備をした。昼から夕方にかけて入っているシフトがいつも以上…
「電話に出られなくてごめん。私誠に会ってない間に色々考えてたんだ。それで思ったんだけど…
誠は電車を降りるとメールに記載されていた企業の連絡先の番号を確認してから電話をかけた。…
咲喜への連絡を返したのは日付が変わる間近になってからだった。 「返事が遅くなってご…
休憩を終えた誠がキッチン内に戻り、ラストオーダーをこなして締め作業を終えたのは深夜2時…
家へ戻った誠は自室にあるパソコンを立ち上げて検索バーにカーソルを合わせ、ボランティアと…
咲喜にメールを一通送ろうかとも思ったけれど手が空くのはまだ先のことだろうからと画面を閉じて携帯をスウェットのポケットにしまった。四畳半ほどの狭い部屋を出て遅い朝食を摂りにリビングへ向かう。キッチンに入るとお湯を沸かしてカップラーメンの封を開けて沸騰するのを待った。ヤカンから蒸気を上げる音が聞こえてきたところで火を止めて熱湯を注いだ。 カップラーメンの容器をテーブルに置いてソファーに腰掛ける。座面がへたっているせいで身体が沈んでしまう、全体の色も昔はもっと明るい白だったけ
メッセージを開いてすぐに”ご期待に添えない結果となりました”という一文が目について不採…
アスファルトで塗装された灯りの少ない田んぼ道を歩き、靴底で擦れる砂利の音が一定のリズム…
「じゃあどんなことを思い出してたのか教えて」 「咲喜が勝手にどっか行ってはぐれたこと…
その匂いは通りの端にあった綿菓子を売っている屋台から漂って来た甘い砂糖の香りだった。真…
あの日も気温が高く滅茶苦茶な夏の気候が猛威を振るっていた。付き合って間もないあの頃は咲…
燃えるような八月の暑さは夕方になっても衰えることはなかった。駅の近くにある少年の銅像の…