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ポケモンカードからこれからの教育に必要な要素が見えてきた(最後のみ有料)

AIの台頭や社会の大きな変化が起こる中で、2022年から2023年にかけて、我々合同会社クレイジータンクは、抜本的な対応策が求められる企業様の新規事業創出や新規事業部発足における人材育成・発想強化のために、各企業オーダーメイドでオリジナルボードゲームを開発しました。

大手ディベロッパー様の実践の様子


本ボードゲームで使用するカード一部抜粋


本ボードゲームのフィールドイメージ


手前味噌ではあるのですが、このボードゲームで新規事業及び新規事業部発足の体験してくださった企業様は現在、多くのクライアントからオファーされる状況になったり、多額の予算が立つ新規事業の計画が進むなど、大きな成果を上げ始めています。

本ボードゲームにご関心のある方は、いつか別途記事にする予定ですので、ぜひ楽しみにお待ちください。


本ボードゲームの基礎はポケモンカード


本ボードゲームは、これからの社会において必要なマインドや情報取得方法などを体験しながら、独自の新規事業を生み出していくプログラムなのですが、このプログラムを完成に向かわせてくれたのが、現在社会現象にもなっているポケモンカードゲームでした。

ポケモンカードと聞くと「高額カードがたくさんある」「転売ヤーもいる」「ニュースで購入者同士の喧嘩があった」などの印象を持たれる方も多いと思います。

弊社がポケモンカードに出会ってからまだ1年も経っていませんが、販売前なのに1枚24万円もの価格がつくカードが存在したくらい、すでに購入することすら難しいカードになっていました。

ナンジャモSARは初動24万円もの価値があった

しかし、弊社関係者のお子様が「学校でポケモンカードが流行っていて、自分もやりたい」の要望を答えるべく、なんとか手に入れようと親たちが必死になって列に並んでまで購入したのが「クレイバースト」と「スノーハザード」という拡張パックでした(その後、親がどハマりし、大会に出ることも検討するほどになっています…)。

実際のポケモンカードを買うための長蛇の列

なんとか15パックずつ購入に成功し、パック開封したところ、なかなか強い?カードが出てきたのですが、ゲームをするのに相手も含めると120枚ものカードが必要なポケモンカード。そこでスターターデッキなる物を購入し、子どもとプレイする日々が続きました。

そしてこの子どもとポケモンカードゲームに勤しむ中で、ポケモンカードのポテンシャルに驚かされる日々が続き、ついには「これは教育としても素晴らしい性能を持ち合わせている!」と気がつくまでに時間がかかりませんでした。

今回はこのポケモンカードゲームが子どもや大人の教育にどのような価値を持つのかをご紹介させていただき、それが企業の発展にまで寄与する意味を感じていただければと思います。

これから迎えるであろうテクノロジー時代に向けて、大人も子どももポケモンカードゲームが持つ教育的価値を認識していただけると思います。

※注意点として、弊社ボードゲームもそうですが、教育現場において相手にどのような言葉をかけるかなども本当に重要な要素です。これから書く内容は、教育者としてやビジネスにおいてメンターや経営者としての力量も必要です。誰でも必ず実現できるわけではありませんが、私たちが感じた可能性としてお伝えさせていただきます。



1.クリエティブに触れる機会

ポケモンカードに高額な物が含まれる大きな理由の一つに、イラストやカード自体のクオリティの高さがあります。私たちも高額カードがあると知る前に、『ザシアンv』のスペシャルアートレアというカードを手にした時に「これは良いカードだ!」と感覚的に認識しました。

ザシアンv SAR

最近ではChatGPTで誰でも絵が描ける時代になっていますが、ChatGPT以前の"人の感覚によって書かれたイラスト"にも、今後は価値が高まると予想しています。
常に"良い物"を近くに置いておく、触れておくことは、クリエティブな感覚を育てる環境に適していると考えています。

そしてイラスト以外にも、ゲーム自体素晴らしい内容で、ポケモンカード以外にもマジック・ザ・ギャザリングやデュエル・マスターズなど人気トレーディングカードは存在しますが、子どもから大人まで気軽に始められるのは、ポケモンカードの利点だと思います。

クリエティブであり、完成されたトレーディングカードだからこそ、ここまでの人気が出ているのだと思います。

2.勝ち負けに一喜一憂しない


世の中では"論破"という言葉が流行りのように使われれています。私たちが作ったボードゲームでは、論破や否定が禁止され、世代や上下関係を超えて、仲間と一緒に情報や議論を積み上げていくシステムを導入しました。

今、議論やディスカッションで"負ける"ことに異常に反応してしまう人が多いように感じています。プライドやマインドが傷つけられると感じているのか、負けず嫌いなのかは分かりませんが、ネットニュースなどでも議題になるほどです。

否定したり論破しても、実は何も生み出せないことが多く、ポケモンカードゲームで負けて怒ったり悲しんだりした子どもたちには「負けで怒るよりも、なぜ負けたのかを検証した方が前に進める」と伝え続けています。

負けることに慣れるのではなく、なぜ負けたのかを検証する。その心の強さを身につけることができるのも、ポケモンカードゲームの価値だと思います。

3.終わらない探究心


前段でお話しした"検証"について、ポケモンカードの探究に終わりはありません。カードの属性(種類)だけでも8種類あり、その組み合わせは無限と感じるほどです。

8種類の属性

そして新弾が出るたびに、新しい効果が導入され、今までのデッキ(カードの1セット)の価値では太刀打ちできないような状況も生まれるのです。

カードによってできることが違う


そして探究はカードの対戦だけでなく、イラストも常に進化を続け、アートレアなどカード全体に描かれたイラストはアートと言っても過言ではありません。

個人的にお気に入りのアートレアカード


自分の好きなイラストに出会うこと、それをどう楽しむかを考えることも探究心の成長に繋がると考えています。

4.相手を見る(知る)力


情報社会やAIがより進化すれば、仕事でも学校でも、友達や仕事仲間、クライアントのことを理解する力、人間の本当の気持ちを理解することはこれからより必要になってくると思います。

対戦型のゲームではよく「相手の心情を読み解く」ことが重要視されます。自分の手札だけをジッと見るのではなく、相手がどんな状況で、何をしようとしているのかを観察し予測する楽しみ方もポケモンカードゲームには内包されています。

運要素が強いとも言われていますが、相手を知り、自分にできることを論理的に積み上げていく訓練に適したカードゲームだと思います。


5.苦手を楽しく克服する


パワー330のポケモンが180のダメージを受けました。さて残りのパワーはいくらでしょうか。答えは150です。

330のパワーを持つリザードンが180の攻撃を受けたら…

大人にとっては簡単な計算式でも小学校低学年の子どもたちにとっては難解な問題です。しかし、楽しいゲームを続けたい子どもたちは紙と鉛筆を持ってゲームに勤しみます。

"勉強しなさい!"ではなかなか身につかないことでも、楽しさを通せばどんどん身につけてくれるのです。

私たちが開発したボードゲームも、ただ議論を重ねたり、教えるだけでは反発が生まれやすい中で、ゲーム性や世界観を持たせることで、楽しく自分自身の弱さや課題に向き合うことを可能にしました。


6.組み合わせ力と読解力の強化


私たちはこれからの時代を生き抜く一つの手段として、他分野の価値を組み合わせて新しい価値を創造するということを勧めることがあります。それだけChatGPTなどAIは過去作り出されてきた世界中の価値を網羅し始めており、インターネット上にある価値は人間にとって価値を持たないという予測までしたほどでした。

だからこそ、今までは考えられなかったり、出会うことのなかった分野を組み合わせる感覚や感性は、次世代にとって生き残るため能力なのだと思います。

その力を付けるための手段としてポケモンカードは素晴らしいシステムを持っていると考えています。進化やカード同士や属性同士の組み合わせ、さらには相手が存在するので、全てがうまくいくわけではないことも重要です。

無限に近い組み合わせパターンがあるポケモンカードだからこそ、検証を続け、人とは違う新しい価値を創造する楽しみを得られるのだと思います。

同じリザードンでも属性が違うことも…


7.欲しい物を努力で手に入れる


ポケモンカードは人気が出過ぎすぎた結果、購入が難しく、1BOX4,000円ほどの物がプレミア価格という名のもとに20,000円の値がついたり、数年前の人気パックになれば数十万円で取引されることも珍しくはありません。発売日には長蛇の列ができるのは文化のようになっています。

私たちも1時間ほど並んだことがありますが、1時間という時間は短い方だと思います。

そんな人気カードですが、実は私たちは新弾が出てもほとんど並ぶこともなく、しかも定価で購入できています。その理由は「足で稼ぐ努力をする」を実践しているからです。

インターネットで購入するとプレミア価格になってしまいますし、お金かければいくらでも購入できるかもしれませんが、一般人はそうはいきません。で、あれば足で稼ぎ、情報を自ら取得し、他の人たちでは得ることが難しい価値を得る努力をしなければなりません。

例えば販売がスタートしてから購入が難しいと言われている"黒煙の支配者"というパック、2023年7月28日(金)に店頭に並び、数日で再販希望がネット上を賑わせましたが、10日経っても1人3パックまでなら並ばずとも買える店舗もありますし、10パックまでならと言われましたが、何度も店頭に並んでいた店舗もあります。

それは全て足を運ぶことで得られた情報を元に購入できています。

大袈裟かもしれませんが、欲しい物、達成したいことがあるのであれば、必ず努力が必要であること、そして適切な努力をすれば叶えられることを子どもたちに伝え続けています。

8."本当の"お金の教育


日本の学校ではほとんどお金の教育は行われていません。お金の話をすると「汚い話をする人」というレッテルすら貼られることがあります。弊社メンバーが建築のシンポジウムに登壇した時に「建築家もビジネス感覚を持つべき」と主張した際、打ち上げで言葉にはできないような非難を受けたことがあるくらい、日本人はお金に関する感覚値が育っていません。

そしてそんな時代を危惧し、お金の教育をしようとしても、お手伝いをしたらお小遣いを渡す教育やお金を渡してお店でお買い物体験をする教育程度になってしまっています。それではお金の本質的なシステムや価値、怖さを教えることができません。

現在、ポケモンカードが高騰しているという偶然もありますが、なぜ毎日のようにカードの金額が変わるのか、現物投資とは何か、現物投資だけでなく、これまで書いてきたような無形の価値とお金の関係性など、大人が熱を持って考えていることにこそ、子どもたちは真剣に何かを受け取り、その意味を理解していくのだと思います。

弊社のあるメンバーはこんなことを考えているそうです。

円の価値がいつまで続くか分からない。年金ももらえないかもしれない。だからNISAや仮想通貨、外貨預金などが話題になっている一面があると思う。その投資の一つとして"おもちゃ投資"があっても良い。将来おもちゃ屋さんをやれば、年老いてもできるし、ビンテージおもちゃ屋さんは夢もある。目利きができることが条件だけど、年老いた時に、お客様と一緒に子どもの頃に戻って笑い合える『幸せ投資』にもなる。

9.親子コミュニケーション


これは多くのポケモンカードユーザーが感じている価値だと思いますが、親子で楽しめるのがポケモンカードを含むボードゲームの価値だと思います。

弊社オリジナルボードゲームの説明の中に、こんな文言があります。

新規事業などの提案が新しすぎたり、情報が複雑すぎて、上司や先輩に新しさの価値が伝わらず否定されることが多いという問題があります。この問題に対し、ボードゲームのシステムを導入することで解決できる可能性があります。例えばババ抜きや人生ゲームなどは、ルールさえ分かれば子どもが大人に勝つことがあります。常に「平等」の状態を作り出すことができるのです。

子どもたちは常に親や大人の意見に耳を傾けてはいますが、子どもの経験値が低いがゆえにコミュニケーションが難しくなったり、逆に新しいことに敏感なゆえに大人に分かってもらえないという気持ちを持ちがちです。

しかし、ポケモンカードゲームを含むボードゲームはその垣根を飛び越えて、勝ったり負けたり、一緒に勝ち方を検証したり、お店に行って買い物をして趣味を共有したり、高いカードが出たら喜び、爆死(良いカードが出なかった状態で使われる言葉)したら一緒に悲しむ…。

そんなことを年齢に関係なく楽しむことができるのです。

弊社メンバーは、子どもからポケモンカードをやりたいと言われ、今では一番のマニアになり、子どもたちから尊敬の目で見られるようになっているそうです。

ゲームをするも良し、イラストを楽しむも良し、投資を楽しむことも良し、色々な楽しみ方があるのがポケモンカードゲームなのです。


ここからは弊社が勝手ながらポケモンカードゲームに対してご提案を差し上げたい内容を書かせていただければと思います。

しかし、とても個人的と言いますか、賛否も分かれる可能性もありますので、ここからは有料とさせていただきます。購入してくださったお金は全額、現在弊社が力を入れて関わっている食料安保に関する活動の資金とさせていただきます。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。


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